相談事例

削除方法

相談内容(2017年5月・保護者・青少年男子)

子供が通う学校の運動会が動画サイトに掲載されている。投稿したのが誰なのかは動画を見ても分からない。すぐに学校へ相談したが、他の保護者からも以前に学校に報告されていたそうである。動画を削除するにはどうしたら良いか。学校で対応してほしいと思っているが、個人で削除依頼をしたほうが早く削除されるのか。

アドバイス

動画サイトに通報する方法はいくつかあり、著作権侵害やプライバシー侵害など、その動画や通報する立場によっても変わってくる。動画サイトには利用規約やプライバシーポリシーがあるので、よく読んで適切な方法を選択してほしい。個人で通報したほうが削除が早いということはなく、すべて運営側で判断がされるので、利用規約やポリシーに沿った内容が一番早いと言えるだろう。

ポイント

学校行事の写真や動画は、撮影場所、学校名、子供の容姿など個人の特定に繋がる情報がたくさん含まれている。行事によっては撮影が禁止されている場合もあり、不用意にネット上に載せることによってプライバシー侵害や著作権侵害に繋がる恐れがあるので注意が必要である。これは、学校・児童・保護者が同じように守るべきモラルだろう。もしも載せられた当事者になってしまったら、掲載されている場所、掲載されている内容、誰が掲載しているのかなどに応じて、サイトの運営側が用意している正しい手順で削除依頼をすることが解決への一番の早道である。

相談内容(2017年4月・保護者・青少年男子)

息子のSNSのフォロワーが、息子に向かって攻撃的な言葉とともに、息子の名前などの個人情報を載せている。相手は同級生の誰かだと思うが特定できていない。この書き込みを消してもらおうとして、息子の名前で運営会社に報告をした。すると返信メールが届き、対応がなされるようではあったが、顔写真付き身分証明書の提出を求められている。消してもらうだけで身分証明書まで提出する必要があるのか。

アドバイス

本人が許可しない個人情報の掲載は、SNSの利用規約違反として削除やアカウント凍結の対象になり得る。報告をしたのは正しい選択である。しかし、権利侵害を受けている本人からの報告であることを証明する必要があり、運営側も確認せずに消してしまうことはできない。身分証明書を求められているのは正しく手続きが行われている証しだろう。運営会社のホームページには個人情報の扱いが宣言されており、目的以外のことでユーザーの個人情報を開示することはないと書いてある。今後、書き込みが悪質になったり状況が変らなければ学校や警察へ相談することも検討して良いと思われ、そのために画面のスクリーンショットを保存しておくことを勧める。

ポイント

インターネット上に無断で個人情報を載せられてしまったら、載せた相手に直接削除のお願いをするか、あるいは載せられている場所を管理する運営会社などへ報告して消してもらうことになる。運営会社に報告するときには、自分が個人情報を載せられた本人だと証明できることが重要である。運営会社であっても、本人確認ができなければ削除は不可能であることを理解し、運営会社のルールに従って報告をすることがスムーズに対応してもらうために大事なことである。

相談内容(2017年3月・保護者・青少年男子)

子供が家のパソコンを使用し、自分の個人情報を書き込んでしまった。どのようにして書き込みをしたのか聞いたが思い出せないとのことだった。投稿を消したいと思い、運営会社にメールを送信したが反応がない。

アドバイス

基本的には、書き込んでしまったページの管理人に削除依頼をすることになる。管理人の連絡先がページ内に見当たらない場合は、そのページが置かれているサーバの運営会社などへ削除依頼をすると良いだろう。問い合せフォームを利用して、削除したい場所や内容、削除したい理由を正確に伝えることが大事である。ただし、削除されるかどうかは、運営会社が利用規約に照らし合わせて判断することになり、必ず削除されるとは限らない。また、メールへの返信に要する時間がどれ位なのかも運営会社次第であることも理解してほしい。

ポイント

インターネットに書き込んだ個人情報は瞬時に世界へ向けて発信され、自分の想像をはるかに超える人たちに見える範囲に広がる。しかもその情報は、書き込まれた場所の管理人が消さない限り、インターネット上に残ってしまう。このようなインターネットの基本を、パソコンやスマートフォンを使い始める前に、親子でしっかりと学んでおきたい。また、個人情報を子供一人だけで入力しないこと、入力が必要な時は必ず保護者と一緒に行うなどのルールも決めておくと良いだろう。

相談内容(2017年2月・保護者・青少年女子)

娘が同級生と一緒に日常の動画を撮影し、動画サイトに投稿した。動画を投稿して間もなく、その動画に対して知らない人が書き込みをしてきたので、動画を削除したようだ。動画が掲載されていた時間は短かったと思われる。しかしその後、娘が写った動画が加工され、モザイクもかけられた状態で掲載されているのが見つかったらしい。

アドバイス

問題となっている加工動画が載せられている場所を正確に把握する必要がある。動画を投稿した人がまったく分からない状況であることから、動画サイトの運営会社へ、「権利侵害行為」として問い合わせをすることができる。

ポイント

インターネット上に自分の写真や動画を載せることが、とても気軽にできるようになってきた。しかし、そこで思いがけないトラブルも多く発生している。今回のように一時的に載せた動画であっても、誰かに勝手に編集され、無断掲載されてしまう可能性がある。その動画を削除できたとしても、インターネット上で完全に消されたことが保証されたわけではない。インターネットの向こう側には悪意を持った人も存在することを常に意識し、自分の情報を載せたいと思っても、踏みとどまって慎重に考える姿勢が大事である。

相談内容(2017年1月・保護者・青少年男子)

息子がSNSを利用していたが、そのアカウントが何者かに乗っ取られてしまい、不適切な投稿を繰り返されている。息子自身でログインして消すなどしたいが、パスワードを忘れてしまい、当時使っていた端末も壊れており、削除することができない。

アドバイス

SNSのパスワード再発行を試すことを勧める。SNSに登録しているメールアドレス宛にパスワード再発行のメールを受け取り、メールの案内に従ってパスワードを設定し直すことができ、息子さん自身でSNSにログインして投稿内容を消したり、アカウント自体を消す操作ができる。投稿内容が利用規約違反に該当している場合、運営会社に違反報告をすることで対応される可能性もあるが、自身でログインできる状態に戻すことができれば一番良い。なお、当時利用していた端末に関係なく、メールアドレスとパスワードの組み合わせでログインが可能である。

ポイント

SNSのアカウントが乗っ取られる原因の1つに、何らかの理由でパスワードが他人に知られてしまったことが考えられるが、そのような場合も、パスワード再発行手続きをすることで多くの場合はアカウントを取り戻すことができる。パスワード再発行のために必要な登録情報も紛失してしまうと、残念ながらアカウントを取り戻すことが難しいこともある。多くのSNSはメールアドレスとパスワードを登録するだけで気軽に始めることができるが、事前に利用規約をしっかり読み、アカウント情報を大切に管理する必要がある。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。