相談事例

削除方法

相談内容(2018年10月・保護者・青少年女子)

同級生が動画アプリに動画をアップしているのだが、動画の中に娘と友達数人が写った写真が含まれている。本人の許可を撮ったと書いてあったが、許可した覚えはない。どうしたら良いか。

アドバイス

動画を削除できるのは載せた本人か運営会社に限られているので、本人やその保護者と連絡が取れるのであれば直接お話をして削除をお願いするのが基本的な対応である。相手が削除に応じないようなときには動画アプリの運営会社へ削除依頼をすることになる。今回の場合は、本人が許可しない動画の無断掲載であることを説明すると良いだろう。

ポイント

子供でも簡単に写真や動画の撮影ができるようになり、SNSや投稿サイトに載せることも日常的に行われているが、写真や動画に写っている人たちの許可を得ずに載せてしまうことでトラブルが起きている。友達同士であっても許可なく他人の写真や動画をインターネット上に載せることは、肖像権やプライバシー権の侵害と見なされる場合もある。このようなトラブルを起こさないために、撮影するときのマナー、撮影したデータの取り扱いについては今後も継続的な啓発が必要だろう。

相談内容(2018年9月・青少年女子)

友達と一緒に動画投稿アプリに顔を隠して動画を載せた。今はその動画を消したいのだがログインできず消すことができない。動画アプリのアカウントは、SNSのアカウントを使ってログインしていた。そのSNSアカウントはもう使っていない。機種変更をしており、登録メールアドレスも覚えていない。

アドバイス

まず、SNSアカウントを復活させることができれば一番良いので、ユーザー名やメールアドレス、パスワードを思い出せる限り書き出したり、パスワードを忘れた場合の手順を実施してみることを勧める。どうしてもSNSアカウントを復活させることが難しいようであれば、自力での動画削除は難しいので、動画投稿アプリの運営会社に問い合わせることになる。

ポイント

この事例で注意してほしい点は2つある。1つはSNSの「アプリ連携」についてである。アプリ連携は、別のアプリにも既存のSNSアカウント情報を利用してログインすることができる便利な機能だが、正しく理解しないまま利用すると思わぬ結果を招いてしまう。もう1つは、基本的なことだが、インターネットに自分の画像や動画を載せるときには「誰にも見られていない」と思うのではなく、世界中の人に見られていることを意識してほしい。それが「本当に載せても大丈夫だろうか」という意識につながり、トラブルの未然防止につながるだろう。

相談内容(2018年8月・青少年女子)

以前作った動画投稿サイトのアカウントを削除したい。パスワードを忘れ、メールアドレスは覚えているが、以前利用していたスマートフォンのメールアドレスで、現在は別のキャリアを利用しているためパスワード再発行ができない。アップロードした動画のうちの1本に顔が映っている。

アドバイス

インターネット上の情報は、その情報を投稿した人か、その情報が掲載されている場所の管理者しか消すことはできない。したがって、まずは動画サイトの説明をよく読み、自身でログインして削除することを目指してほしい。動画サイトの運営会社は規約違反にあたらない限り、投稿者本人の同意なく情報を勝手に消すことができない。サイトにログインをすることが本人確認になるが、ユーザー名、メールアドレス、パスワード、いずれもわからないようであれば、自分が投稿したことを確認する術がないため、動画を消すことは難しいかもしれない。しかし、規約に反するような動画、不適切な動画ならば運営会社へ問題報告をすることができるだろう。

ポイント

多くの会員制サイトでは、パスワード忘れに備えてパスワード再発行の手順が用意されている。しかし、パスワード再発行に必要な登録情報も紛失してしまうと、この事例のように、アカウントを取り戻すことも、自分自身がインターネットに載せた情報を消すことも難しくなる。スマートフォンやインターネットの利用を重ねるにつれ、管理しなければならないアカウントの数も増える一方である。IDやパスワードをきちんと整理して大切に保管すること、インターネットに載せた情報は、自分自身で責任を持って管理することが大切である。

相談内容(2018年6月・保護者・青少年女子)

動画サイトのライブ配信を使って、首から下だけを配信した。視聴者の人にシェアされたくなかったので、シェアしないでと注意書きをして配信した。しかし、シェアボタンを押す人もいて、ライブ配信したときの一部の画像がSNSに投稿されていた。削除するには、相手に消してほしいと言い続けるしかないのか。

アドバイス

インターネットに配信したものは、誰にどのように利用されるかはコントロールできないことを理解してほしい。次に、他人の個人情報を無断で載せることや、他人の作品を無断で載せる行為はルール・マナー違反であり、SNSの運営会社へ違反報告をすることは可能だろう。保護者に手伝ってもらいながら対応することを勧める。相手のSNSアカウントへ直接削除依頼をすることも可能だが、まったく知らない人に一人で連絡するのは避けたほうが良い。

ポイント

インターネット上に自分が配信した内容を勝手に転載されたりしたら、嫌な気持ちになるだろう。しかし一度公開してしまったものは、誰にどのように利用されるのかを完全にコントロールすることは難しく、意図しない使い方をされることもある。これがインターネットに情報を発信するときのリスクである。消してほしい場合には、どの情報を誰が消すことができるのかを見極め、適切な相手へ削除依頼をすることが大事である。

相談内容(2018年5月・保護者・青少年女子)

娘が動画投稿アプリをインストールし、自分の動画を撮影して投稿していた。勝手に投稿することは認めていないので、動画とアプリを削除させた。娘自身で削除することができたのだが、その後しばらくしてから、まだ消していない動画があることがわかり、検索するとヒットする。しかし、すでに自分のアカウントとの紐付けがされておらず、消すことができなくなってしまった。どうしたら良いか。

アドバイス

投稿した動画を削除できるのは本人か運営会社に限られ、本人が削除できない状況なので運営会社に削除依頼をすることになる。アプリのお問い合わせページから、保護者が依頼者となり、削除したい動画のURL、ユーザー名、連絡先メールアドレス、削除してほしい理由を詳しく書き、送信すると良い。しかし実際に削除されるかどうか、どのくらいの期間で対応されるのかなどは運営会社次第となる。しばらく待っても運営会社から連絡がなければ、そのときに再度、次に何をすべきかを考えることになる。

ポイント

動画や写真を投稿して他の利用者と共有するサービスが増えている。子供ひとりでもスマートフォンから気軽に投稿できるサービスもあるが、投稿された動画や写真は、自分の手元から離れ、運営会社のサーバー上などインターネット上のどこかに送信されて保存されていることをしっかり理解しておく必要がある。インターネット上に投稿したものは、投稿者本人であっても消すことが難しい場合もある。保護者は、子供が利用するアプリやサービスの利用規約を子供と一緒に読んだり、安全な使い方を一緒に話し合うことによってトラブルの未然防止に繋げてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。