相談事例

削除方法

相談内容(2019年4月・青少年性別不明)

友達が勝手にスマホを開いて、メッセージアプリの画面を撮っていたことがわかった。その内容は付き合っている人とのトークだから人に知られたくない。消してほしいとアプリでメッセージを送ったが、断りの返事が返された。メッセージアプリのグループも退会させられた。

アドバイス

プライベートな会話を他人に回すようなことをすれば、友達の行為はルール違反であり、友達も不利になることから、消してほしいと再度お願いすることを勧める。画像が一度でもグループに送信されれば、それを取り戻すことも、完全に消すことも難しくなるので、ひとりで解決するのは難しいと思ったら、学校の先生や保護者に相談して助けを借りてほしい。

ポイント

人に知られたくない会話内容が他人の目に触れ、拡散される不安もあるとしたら、一刻も早く消してほしいという思いだろう。相手にとっては悪ふざけの延長だったかもしれないが、削除に応じることが正しいルールとマナーだと理解してもらうことが大事である。メッセージのやり取りだけでは十分に気持ちが伝わなかったり誤解も生じやすいため、直接会ってお話し合いをして解決できるのが一番良い。

相談内容(2019年2月・青少年男子)

友達のA君とB君が喧嘩をしてしまい、怒ったA君がSNSの裏アカウントを使ってB君の個人情報と誹謗中傷の投稿をしている。このことをB君は知らない。消したほうが良いと思うが、A君との関係が崩れてしまうことや、B君が傷ついてしまっては困るのでどうしたら良いか。

アドバイス

一番良いのは投稿した本人が削除をすることである。「インターネットのルールとマナーに反する行為であり、SNSのルールにも反しているので、自分自身のためにも削除したほうが良い」、「インターネットは匿名ではないから、他の人にバレないうちに削除したほうが良い」というようにA君に助言をしてみてはどうか。お話しが難しいようであれば、学校の先生を頼ってほしい。その際には、この話しを自分から相談したことは誰にも言わないでほしい、とお願いすることも可能だろう。自分の気持ちが楽になるように、保護者に相談することも勧める。

ポイント

SNSの投稿を削除するにあたり、現実世界での人間関係がハードルとなる事例は多い。この事例も、相談者自身は規範意識をしっかりと持ち合わせているものの、大切な友達関係をめぐり思い悩む様子が伝わってくる。他人の中傷や個人情報の書き込みは、投稿者にとっても良いことはなく、内容によっては将来に渡り不利になってしまうかもしれない。このことを周囲の人たちの助言によって本人が理解し、自ら削除の対処をとれることを期待したい。

相談内容(2018年12月・青少年女子)

以前、自分で載せていた顔が映った映像が別の動画投稿サイトにアップされているらしい。学校の友達から教えてもらった。まだ見ていないのでどの動画かは確認していない。でも顔が映っていると聞き、外出するのも怖くなった。どうしたら良いか。

アドバイス

ネット上に投稿されたものを削除できるのは、投稿した本人か運営会社に限られているので、投稿者が実際の知り合いだった場合は直接削除をお願いするか、または動画サイトの運営側に違反報告をして対処してもらうかのどちらかになる。このため動画を実際に確認する必要がある。自分自身がアップしていた動画も、必要ないのであれば削除しておくことを勧める。

ポイント

動画を投稿できるサービスが増え、この事例のように、あるサイトに投稿した動画が別のサイトに無断で転載されたというトラブルは増えている。本人の許可なく外部のサイトに転載することは著作権侵害にあたる可能性もあるので、載せた相手が権利侵害について正しく理解し、削除してもらうことができるのが望ましい。ただし、インターネットに載せられたものを消すのは、想像以上に難しい。自分が投稿した動画が意図せず大勢の人に閲覧されたり、見られたくなかった人にまで閲覧されるリスクがあることは、載せる前に常に意識してほしい点である。

相談内容(2018年11月・青少年女子)

SNSの匿名アカウントで悪口や個人情報などが載せられた。友人も数人 同じ内容で載せられている。その内容から、元同級生だと推測している。本人にメッセージを送ったりすれば、もっと載せられるのではないかと思い、削除をお願いすることもできない。

アドバイス

個人情報の掲載についてはSNSの利用規約違反の可能性があるだろう。相手にSNSのダイレクトメッセージなどで削除をお願いして消してもらうことができれば一番良いが、SNSの運営会社へルール違反の報告をすることができる。

ポイント

インターネットは他人の悪口や個人情報を載せる場所ではないはずだが、誰でも気軽に情報発信ができるようになり、いじめの道具として使われてしまうトラブルが後を絶たないのが現状である。この事例のように、相手が匿名で誰か分からないとき、相手との話し合いが難しいときなどには、運営会社の利用規約を読み、違反に該当していないかを確認すると良い。違反の投稿であれば、規約に沿って報告することで解決につながる可能性がある。

相談内容(2018年10月・保護者・青少年女子)

同級生が動画アプリに動画をアップしているのだが、動画の中に娘と友達数人が写った写真が含まれている。本人の許可を撮ったと書いてあったが、許可した覚えはない。どうしたら良いか。

アドバイス

動画を削除できるのは載せた本人か運営会社に限られているので、本人やその保護者と連絡が取れるのであれば直接お話をして削除をお願いするのが基本的な対応である。相手が削除に応じないようなときには動画アプリの運営会社へ削除依頼をすることになる。今回の場合は、本人が許可しない動画の無断掲載であることを説明すると良いだろう。

ポイント

子供でも簡単に写真や動画の撮影ができるようになり、SNSや投稿サイトに載せることも日常的に行われているが、写真や動画に写っている人たちの許可を得ずに載せてしまうことでトラブルが起きている。友達同士であっても許可なく他人の写真や動画をインターネット上に載せることは、肖像権やプライバシー権の侵害と見なされる場合もある。このようなトラブルを起こさないために、撮影するときのマナー、撮影したデータの取り扱いについては今後も継続的な啓発が必要だろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。