相談事例

依存

相談内容(2023年1月・保護者・青少年女子)

学校の宿題用にタブレットを購入したが、何時間たっても終わらずにずっとタブレットを見続けている。宿題につまずいているなら一緒に見てあげると言っても拒否する。おそらくゲームや動画を見るなど、ほかのことをやっているとしか考えられないが、取り上げようとすると大騒ぎする。

アドバイス

保護者ができることとして、まずタブレットの使用状況を把握するために、端末内のレポート機能を設定、利用することを勧める。何のアプリにどのくらい時間を使っているのかを見ることができ、その結果に応じて、特定のアプリの利用やダウンロードを制限したり、時間を制限するなどの対策ができるようになる。子供が勉強に集中できるように、適切な環境を保護者が作ることで改善のきっかけにしてほしい。

ポイント

タブレット学習の良いところは、子供が時間や場所に制限されずにオンラインサービスや学習アプリを使いながら勉強や宿題に取り組める点だろう。その反面、インターネット上には動画やゲームなど魅力的なコンテンツが無数にあるため、学習時間との切り替えが難しい。本来やるべきことに集中するのが難しいようだと感じたら、子供が使える機能を制限することも必要かもしれない。タブレットやインターネットの利用目的を親子で話し合うことと、フィルタリングやぺアレンタルコントロール(機能制限)を活用することが有効である。

相談内容(2022年10月・保護者・青少年女子)

娘が動画やSNSにのめり込み、勉強をしなくなった。推している配信者の動画を見るために学校も休みがちになっている。スマートフォンは購入時からフィルタリングとペアレンタルコントロール(機能制限)を利用して時間制限をしている。早く制限を解除してほしいと言い、暴力的になることもあり悩んでいる。

アドバイス

フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を利用して時間を制限しているのは適切な管理方法であるため、これからも続けてほしい。「推し活」には理解を示しつつ、日常生活がおろそかになっている点は、親子で話し合いができると良い。利用ルールの見直しをすることも1つの方法である。こたエールホームページに掲載の「睡眠&生活チェックシート」も参考にしてほしい。

ポイント

スマートフォンやインターネットを使って充実した時間を過ごせるようになっている一方で、本来やるべきことを見失なわないために、時間を決めてメリハリをつけて楽しむことが大事である。家庭でできる対策は、ルールについて話し合うことと、決めたルールを根気強く実施することである。ルールを守りやすくするにはフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)が有効であるため、親子で話し合いをしたうえで活用してほしい。

相談内容(2022年7月・青少年女子)

勉強の合間に気分転換に動画を見たり、音楽を聞いているが、いつの間にか動画や音楽に集中してしまい勉強が進まない。どうしたら良いか。

アドバイス

フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を利用して時間制限をすることができるので、保護者や家族にも協力してもらいながら利用することを勧める。勉強中は必要なアプリ以外を利用できないように制限する方法も検討すると良い。自分の意思だけでは達成することが難しいこともあるので、うまくいかない日があっても自分を責めずに無理なく制限は続けてほしい。

ポイント

インターネット上で動画を見始めると、次の関連動画が自動再生されるなど、時間が過ぎていく感覚がわかりにくくなる。事前にルールを決めてから見るなどの工夫が必要かもしれない。たとえば勉強の合間の休憩時間を決めたらタイマーを利用し、設定した時間が過ぎたら勉強に戻るなどの管理ができると良い。アプリごとに利用時間を設定したり、決めた時間以降は端末を使えなくするなど、保護者や家族にも手伝ってもらいながら機械的な制限を活用すると良い。

相談内容(2022年4月・保護者・青少年男子)

オンラインゲームと動画視聴にはまり、スマートフォンのルールがだんだん守られなくなっている。1日に使って良い時間や、ゲームを終わらせる時間を過ぎても止められない。注意をしても友達と一緒にオンラインゲームをしているので止められないと反発される。ルールは家族で話し合い、見直しと変更も何度か繰り返してきた。フィルタリングは利用しているが時間制限は不満を言われて解除した。

アドバイス

オンラインゲーム自体が利用者を飽きさせないように工夫されており、楽しい時間を終わらせるのは大人でも難しいことである。しかし1日は24時間と決まっているので、ゲームに費やせる時間にも限りがある。日常生活に支障が出ないように、自分で決めたルールは責任を持って守ることが大切なので、守れなかったときのルールも話し合いで決めておくことを勧める。家族での話し合いが難しいときには、学校の先生やスクールカウンセラーの先生など第三者に協力してもらうことも検討すると良い。

ポイント

ゲームから学べることも多く、チームを組むことで思考力や協調性を身につけたり、人間関係で自信が持てたりなど、プラスの面もたくさんあるので、適度な付き合い方ができるのが理想的である。貴重な時間をゲームだけに浪費してしまったり、ゲームに振り回されて日常生活に支障が出てしまうことが保護者として心配している点だということを話し合ってほしい。子供にとって時間制限は不満かもしれないが、自己管理をしやすくするためにフィルタリングやぺアレンタルコントロール(機能制限)による機械的な対策が有効である。

相談内容(2021年12月・保護者・青少年女子)

学校から貸し出されているノートPCを自宅で使っている。そのPCで動画を見るのを止められない。注意してもまたすぐに見ている。家のルールでノートPCはリビングで使うことと決めているが、まったく守られていない。勉強のふりをして動画を見ていたので取り上げると、夜中にこっそり持ち出していた。

アドバイス

ルールが守られていないことを一方的に叱るのではなく、再度、親子で話し合いをしてほしい。1日は24時間と決まっているので、動画を見てもよい時間が実質何時間ぐらいあるのかを親子で見直すことを勧める。こたエールホームページに掲載の「睡眠&生活チェックシート」を参考にしてほしい。ルールを決めたら、守れなかった時のルールも本人に考えてもらうと良い。自分自身の時間をどのように過ごしたいと思っているのか、子供自身の意見をよく聞き受け止めながら現実的なルールを決められると良い。

ポイント

学校から貸し出されている端末であっても、家庭では長時間利用を防いだり、ゲームや動画視聴にのめり込み過ぎないようにコントロールしていく必要がある。適度な付き合い方が身につくように、利用時間や利用目的のルールを親子で話し合い、守られなかったときの約束事も取り決めておくことが大事である。時間制限にはフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)が有効であるため、端末にどのような制限を設定できるのか、学校に確認すると良い。設定変更ができない端末の場合は、Wi-Fiルーター用のフィルタリングを利用するなどして、インターネットに接続できない時間を作るのも対策の1つである。

相談内容(2021年8月・青少年女子)

夏休みで人と関わる機会が少なくなったせいか、1日に何時間もインターネットで動画を見てしまう。動画を見てコメントも頻繁に書き込んでしまい、止めることができない。親にバレたらどうしようかと思い不安になる。保護者は知らない人とのトラブルを心配していると思う。ネット依存になっている可能性はあるか。

アドバイス

1日は24時間と限られているので、貴重な時間をどのように使っているか、一目で見てわかるように記録を付けてみることを勧める。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートを活用すると良い。次に、日常生活に支障なくインターネットを活用するにはどのようなルールが必要かを決め、紙に書いて分かりやすい場所に貼っておくと良い。夏休み中でも規則正しい生活習慣は大事である。学校や日常生活に支障が出ているようであれば、インターネットやアプリの利用時間を機械的に制限することを勧める。

ポイント

インターネットや動画を見て過ごすのは楽しいが、使ってしまった貴重な時間は取り戻すことができない。長時間見過ぎることで時間をムダにしていないか、冷静に振り返ることも大切である。インターネットは便利な道具として目的意識をもって活用してほしい。時間をコントロールできずに振り回されてしまっていると感じたら、生活を立て直すチャンスかもしれない。ルール決めや機械的な制限は、一人だけで頑張るのではなく、保護者にも協力してもらうと良いだろう。

相談内容(2021年4月・保護者・青少年男子)

部活で必要になり息子専用のスマートフォンを購入した。フィルタリングは契約時に加入し、機能制限も設定したはずだが、勝手に解除されているようだ。時間を決めても守らない。学校はきちんと行くが宿題はまったくせず家ではゲーム漬けになっている。勉強をするように指摘すると激怒するためあまり強く言えない。スマートフォンをロックしていて親に見せないので何のゲームをしているのかわからない。どうすればこの状況を改善できるのか。

アドバイス

ゲームをする時間、場所などについて、新学期が始まったこの機会に再度話し合うことを勧める。その際に、制限を勝手に解除しないことをルールにして、破られた時のルールも決めておくことを勧める。時間制限の方法は、端末のロック、インターネットの切断なども有効である。時間のルールを決めるにあたっては、こたエールホームページに掲載の「睡眠&生活チェックシート」を付けることで目安ができるので活用してほしい。

ポイント

1日の時間は限られているので、本来優先してやるべきことがあるのに、その時間がゲームによって奪われているとしたら見直しの必要があるだろう。メリハリをつけてゲームを楽しめるように、家庭でできる対策の1つは、ルールについて話し合い、決めたルールの見守りと見直しを根気よく続けることである。フィルタリングや機能制限はルールを守りやすくするツールと考えてほしい。一方、在宅時間が長くなり、ストレスや不安からゲームにのめり込み、時間のコントロールができなくなっている青少年も多いと思われる。家庭だけで抱え込まずに専門医に相談することも大事である。

相談内容(2021年2月・青少年女子)

受験勉強をしなければいけないのにスマホ依存気味で困っている。勉強中は音楽を聞きたい。しかし手元にスマートフォンがあると触りたくなって、1回だけ動画を見るつもりが、気付くと時間が過ぎている。スマートフォンから離れるにはどうしたら良いか。

アドバイス

動画を見るのは楽しく、一度見始めると際限なく時間が過ぎてしまう。これを防ぐために、機械的な制限を利用することを勧める。スマートフォンの機能によってインターネットやアプリの利用時間を設定することができる。また、利用状況や利用時間を目で見て確認するレポート機能もある。勉強に集中できるように、勉強の時間帯は必要なアプリ以外を制限するのも1つの方法である。機能制限は自分で解除することもできてしまうため、保護者や家族にも協力してもらうと良いだろう。

ポイント

自粛期間中は自宅で一人で勉強時間を過ごしている青少年も多いと思われる。集中しにくい中で使い過ぎを自覚できたのは改善のチャンスと考えてほしい。スマートフォンが手元にあると、自己管理をするのは大人でも難しいことから、フィルタリングや利用時間制限などの機能を利用すると継続しやすくなるだろう。うまくいかな日があっても落ち込むことなく、できることから少しずつ取り組むことが大切である。

相談内容(2020年10月・青少年女子)

受験勉強をしなければいけないのに、勉強しながら何時間もスマートフォンで動画を見てしまう。このままではいけないと思っているが行動に移せず悩んでいる。

アドバイス

1日は24時間と限られているので、貴重な時間をどのように使っているか、一目で見てわかるように記録を付けてみると良い。次に、日常生活に支障なくインターネットと付き合って行くにはどんなルールが必要かを決め、紙に書いて分かりやすい場所に貼っておくと良い。フィルタリングや時間制限機能、タイマーアプリなど、機械的に制限する対策も勧める。保護者にも協力をしてもらって良い環境が作れると良いだろう。

ポイント

インターネットやスマートフォンは青少年にとっても日常生活に欠かせない道具になり、振り回されず便利に使いこなす力も必要になっている。自己管理をするのが難しいと感じたら、勉強時間中はほかのアプリを機械的に制限するなど、より集中しやすくなるような工夫をすると良いだろう。悩んでいる状況を保護者や家族にもお話して協力してもらってほしい。

相談内容(2020年8月・保護者・青少年男子)

息子にスマートフォンを持たせているが、ルールや約束事は一度も守られていない。自分のものだからルールは守らないと言い、一度使い始めると時間を忘れてゲームや動画に夢中になる。夜更かしなど生活の乱れもある。フィルタリングや機能制限は勝手に解除されていた。

アドバイス

この機会に再度ルールの話し合いを勧める。スマートフォンは遊び道具ではなく、保護者が子供に貸し出しているものだと親子で共有する必要があるだろう。生活習慣を乱さないように、使用して良い時間、使わない時間、睡眠時間などを家庭で話し合うことを勧める。ルールを守れなかった時のルールも決めて、必ず実行するのが良い。フィルタリングや時間制限は、ルールの順守を助ける機能なので勝手に解除することも約束違反だと取り決めておくと良い。

ポイント

インターネットやスマートフォンを使い過ぎないように適切に管理すると同時に、子供が自ら時間の使い方を考えたり、自己管理ができるように促していくことも大人の大事な役目である。だからこそフィルタリングサービスやペアレンタルコントロール(機能制限)の役割は大きく、保護者の助けになると考えて上手に活用してほしい。

相談内容(2020年7月・青少年男子)

一日中ゲームやスマートフォンを見る生活が続いている。朝までゲームをすることもある。自分でやめたいと思っているのにやめられないときがある。健康への影響も心配になる。

アドバイス

1日24時間をどのように使っているか、目で見てわかるように記録を付けてみることを勧める。スマートフォンは便利だが、貴重な睡眠時間や健康を奪われることがないように、利用目的と利用ルールをじっくり考えてみることも勧める。決めたルールを守れるように、時間制限機能を利用したり、夜寝る前にスマートフォンを家族に預かってもらうなど協力してもらうと良いだろう。

ポイント

休校が続き、生活スタイルや一日の過ごし方が変わった青少年も多いと思われる。健全な日常を取り戻すきっかけがどこにあるかは人それぞれなので、できそうなことから焦らず一歩ずつ取り組めると良いだろう。ゲームやインターネットの利用時間は長くなりやすく、自力でコントロールすることも難しいため、保護者にも相談して家族全員で改善につなげていってほしい。

相談内容(2020年6月・保護者・青少年女子)

学校の休校が続いている間に、娘がスマートフォンや学習用のタブレットに勝手にSNSや動画アプリを入れて使っていたことが分かった。利用していたはずのフィルタリングも解除されていた。インターネットの使い過ぎが続いており、就寝時間も夜中になっている。これからどのように対応していけば良いか。

アドバイス

この機会に、インターネットの利用ルールを話し合うことを勧める。インターネットを利用する目的、使って良い時間や場所などを娘さん自身に考えてもらい、ルールが守れなかった場合のルールも決めてもらうと良い。そのルールは家族全員が見える場所に貼っておくことを勧める。SNSの利用やフィルタリングについても、保護者が一方的に制限をするのではなく、娘さんの考えにもしっかりと耳を傾けながら話し合いをしてほしい。保護者として心配している気持ちも率直に伝えられると良いだろう。

ポイント

休校が長く続き、SNSやゲームの長時間利用、勉強への集中力の低下などの影響が出ている子供も多いと思われる。健康的な生活習慣や勉強への意欲を取り戻せるように、子供の不安な気持ちに寄り添いつつ、1日24時間の過ごし方を見直し、インターネットとの付き合い方を親子で話し合えると良いだろう。インターネットに振り回されずメリハリをつけた利用ができるように、フィルタリング、機能制限、タイマーなどの機械的な対策を取り入れることも有効である。

相談内容(2020年5月・青少年女子)

学校が休校のため、自宅からスマートフォンでインターネットを通じて学習をしているが、授業の間もゲームが気になる。課題よりもゲームを優先させてしまう。

アドバイス

対処法の1つとして、機械的な制限を試してみることを勧める。スマートフォンの使用パターンを管理できるアプリなどを利用して、何をどのくらい利用しているのかを可視化することができる。機械的な制限は、本来は保護者が設定するものなので、保護者にも協力してもらうことを勧めるが、自身で管理をしても良いだろう。

ポイント

ゲームやスマートフォンを止められないことについて、問題意識を持つことができたのは改善のチャンスである。自分の時間をどのように使うのが望ましいと思うのかを考えたら、フィルタリングや時間制限など機械的な対策をとることで実行しやすくなるだろう。困っている状況を保護者や家族にも打ち明けて協力してもらってほしい。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

学校が休校の影響で、家にいる時間が長く、スマートフォンばかり見ている。

アドバイス

スマートフォンやインターネットはとても楽しく、学べることもたくさんあるが、1日は24時間と限られている。貴重な時間をどのように使っているのか、客観的に振り返り見直しができると良い。スマートフォンの使い過ぎを注意するのではなく、子供自身が自分の時間をどのように使おうと考えているのか、その気持ちをよく聞き、同時に保護者として心配だと感じていることを、言葉で、ストレートに伝えてほしい。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートの活用を勧める。フィルタリングや時間制限機能を利用することも大事である。

ポイント

保護者にとっては負担が大きいかもしれないが、子供の1日の過ごし方を視覚化することを勧める。スマートフォンやインターネットを見ていると、動画視聴、友達とのやり取り、ゲームなどで、自覚がないまま時間が過ぎてしまうため、改善すべき点がないか親子で話し合い、具体的なルールに落とし込めると良い。決めたルールを守りやすくするために、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)などの機械的な対策も有効である。

相談内容(2020年1月・青少年女子)

スマートフォンの使い過ぎを治したい。動画視聴、SNS、ゲームを止められず、夜更かししてしまい朝起きれなくなっている。

アドバイス

1日の中でゲームなどに使っている時間がどれくらいあるのか記録してみることを勧める。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートを利用して、どれくらいスマートフォンを使っているかを客観的に確認して生活習慣の改善に役立ててほしい。もう1つは機械的に制限をかけることである。スマートフォンの時間制限の機能を利用すると良い。保護者の方にパスワードを設定してもらい、管理してもらう方法もある。

ポイント

スマートフォンによって日常生活が便利になっていく一方で、その道具に振り回されていないか、大切な時間を奪われていないか、自分自身の使い方を振り返ってみてほしい。勉強やほかにやるべき課題があるのにスマートフォンを手放せず集中しにくいときには、タイマーや機能制限など機械的な方法をとると良い。保護者と一緒にルールを決めて協力してもらうことも大事である。

相談内容(2019年12月・保護者・青少年男子)

息子が片付けや学校の宿題準備もできず、家にいる間は携帯かゲームばかりやっている。家族で一緒に外出しても目的地に着くまで携帯を手放さない。少しでも時間があれば携帯かゲームをやっている。時間の約束をしても守られず、取り上げると怒って向かって来る。どうしたら良いかわからない。

アドバイス

保護者としてできることは大きく2つある。1つは携帯やゲームの利用ルールについて家族で話し合ってほしい。携帯やゲームを何のために持っているのか会話をすることが大事である。携帯やゲームはとても楽しく、携帯やゲームを通して学べることもたくさんあるのかもしれないが、1日の限られた時間をどのように使っているのか客観的に振り返り、子供が自ら見直しを図ってほしい。2つ目は機械的な制限を利用することである。法律で決められているフィルタリングを利用し、時間制限も設定すると良い。保護者だけで抱え込まずに専門医の受診も勧める。

ポイント

子供自身で時間の使い方を管理し、スマートフォンやインターネットと適切に付き合っていく力を身に付けられることが望ましい。そのために家庭でできることは、ルールについて話し合い、決めたルールの見守りと見直しを続けることだろう。フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)の管理も保護者にとっては簡単なことではないかもしれないが、子供がスマートフォンやゲームに振り回されるのを防ぐためには大事なことである。

相談内容(2019年11月・保護者・青少年女子)

娘とスマートフォンやタブレットの使い方で喧嘩が絶えない。夜の利用時間を決めているが次第に延びていく。勉強中にはイヤホンで音楽を聴いているが、そのような使い方も勉強に集中できないと思うので賛成できない。インターネットの回線を抜いたり、端末を無理やり預っているが、部屋に鍵をかけてしまうこともあり毎日苦労する。

アドバイス

家庭で決めた約束事を守れなかったときのルールをあらためて決めておくことを勧める(例として、利用時間を守れなかった翌日は1日利用を禁止するなど)。一方的なルールではなく、本人と話し合って決めてほしい。各家庭の生活スタイルに合った現実的なものにすると良い。フィルタリングを利用してインターネットの利用時間を制限したり、端末本体を起動しない時間を設定することも可能である。

ポイント

スマートフォンの使い過ぎによる悪影響を心配する保護者と、ゲーム、SNS、動画視聴などを止められない子供との間で対立する家庭は多く、相談は増加している。長時間利用の問題を深刻化させないために、親子でスマートフォンの使い方を話し合ってほしい。スマートフォンを持つ目的を明らかにしたうえでルールを決め、そのルールを守りやすくするために、フィルタリング、機能制限、タイマーなどの機械的な対策を取り入れると良い。

相談内容(2019年10月・保護者・青少年女子)

娘が勉強をしなければいけない時に、スマートフォンをずっと触っていたり、動画を見ながらでないと宿題をしないと言う。宿題が終わるまで取り上げることもあるが、泣いたり感情的になってしまう。日常的に言い争いが絶えない。どのように対応していけば良いのだろうか。

アドバイス

スマートフォンを持ち始めた時に約束事を決めていたのであれば、現在、そのルールが守られているのかどうかを家族で見直す必要があるだろう。また、こたエールのホームページで公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用して、日々の生活時間の記録を取ることを勧める。娘さん自身が自分の生活時間の中で、スマートフォンに割く時間がどれだけあるのかを、一度チェックして確かめると良い。その上で、改めてスマートフォンを使うルールや使い方について家庭で決め、守れなかった場合のルールも含めて話し合ってほしい。

ポイント

子供が専用のスマートフォンを持ち始めるときには、年齢に関係なく家庭のルールを決めておくことが大事である。使う目的、使って良い時間と場所、勉強中や食事中のスマートフォンの置き場所などを決め、メリハリのある付き合い方を身に付けられるのが望ましい。使い過ぎを防ぐために、利用時間を制限できる機能やアプリもあるので、保護者は賢く活用し、子供が自己管理しやすい環境を整えることも有効である。

相談内容(2019年9月・保護者・青少年女子)

娘がスマートフォンに依存気味。以前は利用時間を決めていたのを守っていたが、進学してから夜遅くまで使うようになってしまった。夜は保護者の方が早く寝てしまうので、その後朝までやっているようだ。今日も遅刻して学校へ行った。

アドバイス

保護者にできることは主に2つあり、1つは生活習慣を見直し、スマートフォンの利用ルールを作ることである。ルールを守れなかった場合のルールも決めておく。2つ目は機械的な制限を利用することである。法律で決められているフィルタリングを利用し、時間制限も設定すると良い。保護者だけで抱え込まずに専門医の受診も勧める。

ポイント

スマートフォンやインターネットとの付き合い方のルールは家庭ごとに異なる。その分、保護者にとっては見守りの負担も重く、子供との向き合い方の悩みも大きいかもしれないが、ルールの運用を助けるフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を便利に活用してほしい。子供にとって適切な利用時間は、成長とともに変化していくため、ルールが守りにくくなっていると感じたら、その都度、親子でコミュニケーションをとってルールを見直してくことも大切である。

相談内容(2019年8月・保護者・青少年男子)

夏休みに入ってからスマートフォンを部屋に持ち込みっぱなしになり、食事や風呂、リビングでゲームをする時間以外には部屋にこもっている。ルールも以前決めたがまったく守っていない。夏休みの宿題もまったくやっていないようだ。このような状況に対して、スマートフォンに制限をかけて使えないようにすべきか悩んでいる。

アドバイス

スマートフォンの利用ルールや約束事について、あらためて家族で話し合いをしてほしい。使い過ぎを叱るのではなく、息子さん自身が、自分の時間をどのように使おうと考えているのか、その気持ちをよく聞き、同時に保護者として心配だと感じていることを伝えてほしい。ルール作りを行うにあたっては、漠然としたルールでは親子で認識や意識の違いで問題が起こるかもしれないため具体的なルールをお勧めする。ルールが守られなかった場合のルールも決めておくと良い。このルールは約束を破った時に、自ら責任を取るためのものであり、必ず守らせてほしい。

ポイント

多くの家庭で、新学期に向けて生活リズムを立て直すと同時に、ゲームやSNSなどインターネットとの付き合い方の見直しが必要になっている時期かもしれない。インターネットを利用したい子供の気持ちを尊重しつつ、本来やるべき課題にしっかりと取り組むための話し合いを家庭でできるのが理想的である。フィルタリング、機能制限、タイマーなども最大限に活用してほしい。

相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)

息子がスマートフォンのルールを守れず、取り上げると大声を出して暴れる。フィルタリングを利用しており、夜はパスワードを入れないとスマートフォンの電源が入らないようにしていたはずだが解除されていた。リビングに置いて充電する約束だが、夜中に起きて持ち出している。ルール違反なので取り上げると暴れる。話し合いは何度もしており、守れなかったときのルールも決めているが守らない。

アドバイス

スマートフォンの利用ルールと、守れなかった場合のルールも決めているので、その通りに実施することが大事である。現在のルールが息子さんにとって守りにくいのであれば、ルール見直しの話し合いをすることも勧める。話し合うときには、まずは息子さんの要望を受け入れる姿勢を示し、そのうえで保護者として譲れないところを示すのが良いだろう。睡眠時間をとり、勉強の時間もしっかりとり、余った時間を自由に過ごせるように、親子で話し合いをすることを勧める。

ポイント

家庭で決めたルールは作ったら終わりではなく、守ること、守らせ続けることが大切なことである。ルールが守られないとしたら、その原因は何かを再度話し合うことも必要である。思春期の子供にとって感情や衝動をコントロールすることは容易ではなく、スマートフォンの利用ルールも面倒な存在かもしれないが、保護者は冷静に、ルールの必要性について根気強く話し合う姿勢が大事である。

相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)

息子がゲームに夢中で、注意をしても聞く耳を持たない。1日のうち、勉強時間と比べると倍以上の時間をゲームに費やしている。深夜から朝までは時間制限をかけているが、どうすればゲームを止めさせられるのか。

アドバイス

親子での話し合いを重視してゲームの利用時間を決めることを勧める。勉強時間についても保護者が決めるよりは、お互いが妥協できる点を見つけて決めるのが良いだろう。ゲームを否定するのではなく、試験前はゲームをしないというように、適切な付き合い方について一緒に考えてほしい。成績が上がったり、維持できていたらゲームをやっても良いなどのルールを話し合いで決めるのも良いだろう。

ポイント

保護者にとって、ゲームは勉強の妨害になる存在かもしれないが、全面的に禁止する必要はなく、ゲームとの適切な付き合い方を親子で一緒に考えられるのが理想である。ゲームのやり過ぎの問題点は、生活の中でゲームが最優先になってしまい、食事や睡眠などの習慣が乱れてしまうことである。時間のメリハリをつけてネットやゲームを楽しむためのルールと、守れなかったときのルールについて、親子で一緒に話し合うことを大事にしてほしい。

相談内容(2019年5月・保護者・青少年女子)

娘がネット依存のようだ。具体的には部屋に籠ってスマートフォンをいじっているようだ。以前は休みの日に一緒に出かけていたが、最近は部屋から出てこない。学校には行っているが、行きたくないと言っている。

アドバイス

保護者としてできることは2つあり、1つは親子で一緒に生活習慣の見直しをすることである。 こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」も利用してほしい。もう1つは、機械的に時間制限を設けることである。フィルタリングも必ず利用してほしい。携帯電話会社から提供されているフィルタリングサービスによっては、時間制限などの機能がパッケージ化されており、無料で使えるので検討することを勧める。その他、単純に時間をつぶすためにインターネットをしているのであれば、その原因を探って解決していく道もあるはずなので、別のアプローチを探す必要がある。

ポイント

子供がゲーム、動画視聴、SNSなどに長時間のめり込んでいるという保護者からの相談が増えている。保護者としては見過ごせない状況だが、大事なことは本人が自覚をして生活習慣を正せることである。家族で焦らず見守りながら、できることから実行していくことになるが、回復までには時間を要することもあることから、何より予防が大切である。特にスマートフォンを使い始めるときに、もっとも注意してほしいことである。子供の年齢に合ったフィルタリング、時間制限など、長時間利用に陥りにくい環境を整え、スマートフォンと適切に付き合うためのルールについて親子で話し合っておくことが大事である。

相談内容(2019年4月・保護者・青少年女子)

以前は時間設定をして遅くまで使えないようにしたり、ルールも作っていたが、スマートフォンを買い替えてからはルールがまったくない状況で使い始めてしまった。スマートフォンを手放さない。夜シャワーを浴びてからは夜中まで動画やインターネットテレビを見たり、検索しては好きなサイトを見ている。夜更かしを注意すると、暴力や暴言で反抗する。そのような状態の子供に何と声をかけて良いのかわからない。

アドバイス

スマートフォンを買い替えた時に、本来ならばルールの見直しをして、娘さんに合ったルール作りが必要だったかもしれない。現状の使い方を続けていたら今後の勉強にどう影響を与えるのかを、本人にもしっかりと考えてもらうこと勧める。こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用して、娘さん自身に生活時間を見直してもらうと良いだろう。その上でスマートフォンの利用ルールを話し合いながら決めてほしい。ルールが決まったら、紙に書いて貼り出すほか、ルールが守られているかを家族で見守ることが大切である。ルールが守られなかったときのルールも決めておくと良い。

ポイント

スマートフォンは適切に使いこなすことで日常生活や人とのコミュニケーションを豊かにしてくれる便利な道具となる。使い方を誤ると、スマートフォンに振り回され、自分の時間を支配されてしまうこともある。使い方の見直しのためには、1日24時間の過ごし方を記録し、子供自身が使い過ぎに気付けることが望ましい。フィルタリング、時間制限、タイマーなど物理的な対策も有効である。

相談内容(2019年3月・保護者・青少年男子)

スマホ依存気味で、スマートフォンの利用時間を減らそうとすると、途端に顔つきが変わり暴言を吐く。ルールを決めても、少しでも違うところを探してルール違反は親の方だと言い始める。スマートフォンを取り上げると暴力的になる。もっとしっかりと、お互い歩み寄ってルールを決めようと言っても話し合いがイヤだと耳を貸さない。

アドバイス

最初に行うこととして、1日の中でスマートフォンを使っている時間を、親子で確認してほしい。貴重な時間をどれぐらいスマートフォンに使っているのか、本人が気付くことが大切である。ルール違反が多いのだとしたら、どう変えれば守れるのか、本人の考えを引き出した上で新しいルールを決め、守れなかった場合のルールも決めておくと良い。親子で話し合って決めたルールは、家族が見える場所に貼っておくと良い。一度決めたルールは、保護者として毅然と守らせてほしい。スマートフォンの利用時間についてはフィルタリングを利用することも勧める。

ポイント

スマートフォンを使う目的は、勉強、友達や部活の連絡、動画、音楽、ゲームとさまざまあり、青少年にとって欠かせない道具かもしれない。しかし1日の時間には限りがあるので、睡眠や食事などの日常生活に支障をきたさないようにスマートフォンとの付き合い方のルールは決めてほしい。スマートフォンを利用しなくてもできることを見つけ、画面から離れて過ごす工夫も必要だろう。小さくて細かいルール、継続して守りやすいルールを親子で話し合えると良いだろう。

相談内容(2019年2月・青少年女子)

スマートフォンを控えようと思っているがまったく控えられていない。今度こそ止めようと思っていても、気づくとインターネットを閲覧したり動画を見てしまう。知人のアドバイスに従って時間を決めて使うことも試したができなかった。現在、絶対叶えたい目標があるのでそれに集中したいが、自分の欲に勝つことができない。好きな俳優の画像を探したり、動画が面白くてつい何本も見てしまう。目標に向かって全力を尽くしたいがどうすれば良いか。

アドバイス

目標を達成するために何をしなければいけないのか、見える形で書き出してみることを勧める。そうすることで、インターネットを自由に使える時間が1日にどれぐらいなのかを数値として出せるだろう。知人からのアドバイスがうまく効果を上げなかった原因もしっかり見極めてほしい。利用時間を制限する方法として、タイマーを設定して自分で管理することもできるだろう。家族の協力をお願いするのも良い。時間制限アプリを使うことも有効である。睡眠や生活時間の記録をとり、時間の見直しも図ってほしい。

ポイント

自分の生活がスマートフォン中心になって振り回されていると自覚できたら、それが改善への第一歩だと考えてほしい。スマートフォンは便利に使いこなす道具であって、自分の大切な時間を奪う存在ではないはずである。生活を立て直すときには、ひとりの力だけで頑張るのではなく、家族の協力を得ることも必要になる。端末を家族に預かってもらったり、一定時間が過ぎたら本体にロックがかかるように設定してもらうなど、物理的な工夫をすると、決めたルールを守りやすくなるだろう。焦らずに日常生活の小さな習慣から少しずつ改善していけると良い。

相談内容(2019年1月・保護者・青少年男子)

息子がスマートフォンを片時も手放さず、帰宅後から寝るまでスマートフォンを触っている。食事中も画面を見たままで、手放すのはお風呂のときだけ。スマートフォンを持たせた当時は、使って良い時間と場所のルールを決めて守っていた。それがだんだんルーズになり、今は明確なルールがない状態。ゲーム、動画、SNSを引っ切り無しに見ている。ネット依存症を心配している。

アドバイス

スマートフォンは保護者が購入・契約しているもので遊び道具ではないはずなので、使い方を親子で話し合い、本人にルールを考えてもらうことが大事である。曖昧になっていたルールを再度見直し、スマートフォンを持つ目的、利用時間、利用場所などのルールをもう1回決めることが望ましい。フィルタリングやペアレンタルコントロールなど、機械的な制限も有効である。それでも手に負えないと感じるようであれば、ネット依存の専門医に相談することを勧める。

ポイント

青少年の日常生活はスマートフォンさえあれば、趣味や友達との連絡、勉強や調べ物など、目的のほとんどを手元の操作でこなすことができる。便利な道具である一方、スマートフォンに時間を奪われ家族との会話が減ったり、睡眠不足が続くなど、注意が必要な側面もある。大事なことは、利用目的を明確にしてメリハリをつけて付き合えることだろう。保護者は子供が何の目的にどのくらいスマートフォンを利用しているのか、1日の過ごし方を把握し、必要であれば子供と一緒に時間の使い方の見直しを図ってほしい。生活リズムに合った利用ルールを親子で決めることができると良い。

相談内容(2018年11月・保護者・青少年男子)

息子が1日中ゲームにのめり込んでいる。時間のルールを決めても、守れるのは最初だけですぐにまた時間をオーバーしてしまう。スマートフォンが使えないときはパソコンを使おうとする。ゲームアカウントを削除したこともあるが、いつの間にかまた作っていた。課金も止めることができず使ってしまう。

アドバイス

ゲームのやり過ぎを改善するには、本人が時間や生活をコントロールできるようになる必要がある。やるべきことをやり、余った時間をゲームに使うというルールを徹底して続けていくことが大事である。ただしゲームについてはゲーム障害という病名で治療が始まっているので、自分の意志で止められない状況であれば、専門医の診察を受けることが勧められている。機械的な対策として、スマートフォンやPCのフィルタリング、時間制限、タイマーの活用なども有効である。

ポイント

自分専用のスマートフォンを持ち歩く青少年が増え、ネットやゲームへの依存を心配する保護者の相談が増えている。ゲームのやり過ぎの問題点は、生活の中でゲームが最優先になってしまい、食事や睡眠などの日常生活が乱れてしまうことである。時間の使い方にメリハリをつけてネットやゲームと付き合えるようなルール作りと、守れなかったときのルール決めをして、家族全員でルールに沿った行動をとれることが望ましい。一方、子供が何らかの悩みなどを抱えていて、現実逃避の結果としてゲームにのめり込み、時間のコントロールができなくなっているケースも多く見られるため、専門の医療機関に相談することも大事である。

相談内容(2018年10月・保護者・青少年男子)

息子にスマートフォンを持たせており、当初は部活の連絡手段として使っていたが、だんだんスマートフォンを手放さなくなった。主にSNS、動画、ゲーム、音楽で、勉強には使っていない。注意をすると反抗的になり暴言が酷い。目つきも変わってくるので依存症を心配している。家庭のルールを決めていたが、まったく守れていない。このままではいけないと思っているが、ルール決めをすることも拒否する。スマートフォンに勝手にパスワードをかけてしまい、親がチェックすることができない。

アドバイス

スマートフォンは子供が自由に使えるオモチャではなく、元々は部活や家族の連絡手段として保護者が貸し出していることを忘れないでほしい。家庭のルールを決めたら、守れなかったときのルールも明確に定めて実行することを勧める。ルールをあいまいにするのではなく厳密に運用し、他の家族にも協力してもらうのが良いだろう。

ポイント

連絡用、防犯用に使い始めたスマートフォンが、いつの間にか子供の遊び道具となり、手放せなくなっているという相談が増え、その年齢は低下している。ルールを決めていても、保護者が子供の1日を完全に見守り続けるのは難しく、本人の自覚がないまま短期間に状況が深刻化していることもある。しかし、だからこそ親子の信頼関係を築いていくことが大事である。日常のコミュニケーションを絶やさず、ルールを守らせること、守ることの大切さを家族全員で共有してほしい。

相談内容(2018年9月・保護者・青少年男子)

スマートフォンを手放せない。家に帰るとすぐスマートフォンを持ち、勉強などはすべて後回し。通話をしながらオンラインゲームをしているか、通話相手がいない時はゲーム攻略の動画、漫画を見ている。話しかけると暴言が酷い。学校に行っている時、入浴時、食事中以外は、常に手元にスマートフォンがある状態。スマホ依存だと気づかせようとしても親の言うことはまったく聞かない。

アドバイス

保護者としてできることの1つとして、スマートフォンの利用ルール、約束事についてあらためて家族で話し合いをしてほしい。スマートフォンを何のために持っているのか、家族全員で会話をすることが大事である。インターネットはとても楽しく、インターネットを通して学べることもたくさんあるのかもしれない。しかし、1日は24時間と限られている。貴重な時間をどのように使っているのか、客観的に振り返り、見直しを図ってほしい。2つ目として、機械的な制限をかけることと、フィルタリングの見直しをしてほしい。きちんとフィルタリングが機能しているかを今一度確認をしてみてほしい。時間制限の機能も有効である。

ポイント

スマートフォンは子供にとっても日常生活に欠かせない道具になりつつあり、手元にあればゲーム、動画、情報収集、友達との会話に夢中になってしまうのも自然なことかもしれない。しかし、契約者が保護者である以上、子供が自由に使えるおもちゃではないはずである。生活の中で一番優先すべきことは何かを見極めながら、スマートフォンの利用ルールを決めていけると良い。保護者は、スマートフォンを持たせたときの本来の目的を見失わないことも大切である。

相談内容(2017年12月・保護者・青少年女子)

子供にスマートフォンを持たせている。今はSNSが楽しいようで頻繁にSNSのチェックをしている。勉強にネットで調べ物が発生することは理解しているが、気が付くと動画サイトを見ていたりして、使い過ぎが気になる。何かあったら保護者がスマートフォンの中身を見ることは伝えてあるが、SNSにはパスコードを設定しているので見ることができない。

アドバイス

家庭で決めたルールの見直しを勧める。ルールは使い方や年齢によって随時変えていくのが適切である。勉強時間にネットをしていることが気になるのであれば、一日24時間のスケジュールを決めて、その中でネットに費やす時間を決めるのが良いだろう。アプリごとに時間設定をすることも可能である。スマートフォンの中身を見ることについては、本人の承諾を得てほしい。これは内緒で見たものに問題があった時に、注意ができなくなってしまうのを防ぐために大事なことである。親子で一緒にルールを作ってほしい。

ポイント

スマートフォンやインターネットは将来に渡って不可欠であり、勉強、仕事、生活に密着していく道具である。その利用ルールを考えることは、自分自身の大切な時間をどのように使うのかを考えることにもつながる。親子で十分に話し合い、一緒にルールを作ることが望ましい。スマートフォンの使い過ぎやネット依存を防ぐために、利用時間を制限できる機能やアプリもあるので、保護者は賢く活用し、子供が自己管理しやすい環境を整えることも有効だろう。

相談内容(2017年9月・保護者・青少年女子)

新入学時からスマートフォンを持たせている。当初は、パスワードを共有していたので、中身を見ることができたが、変更してしまい見られなくなっている。ルールでは夜の利用時間を過ぎたら居間に置くことになっているが、夜中に居間から持ち出して利用しているようだ。子供のSNSの投稿を見ると深夜に利用している。どうすれば良いのか。

アドバイス

ルールを見直して、守らせることが重要である。当初のルールを守れていない点を考えれば、スマートフォンの置き場所を変えるなど工夫も必要かもしれない。ルールは二重にしておき、守れなかった場合のルールを決めておくことを勧める。ルールを作る上では、「どんな時に、何のために使うのか」を親子で考えてほしい。学校には校則というルールがある、スポーツにもルールはある。これは皆が安全に安心して利用するために必要なもので、利用を制限しようというものではないことを理解してもらうことが必要だろう。

ポイント

スマートフォンを子供に持たせている家庭では、使い過ぎが大きな不安材料だろう。スマートフォンやモバイル端末があれば、音楽、ゲーム、勉強、友達とのコミュニケーションなど、日常生活のほとんどが1台で完結する。便利な反面、健康への影響は無視できない問題になっている。将来に渡って使い続ける道具であるからこそ、節度ある付き合い方を身につけていくことが大事である。そのためには、利用ルールについて、親子で納得の行くまで話し合ってほしい。よく話し合い、スマートフォンやインターネットと安全に付き合える環境を親子で築いていけることが望ましい。

相談内容(2017年5月・保護者・青少年男子)

動画サイトに夢中になっている。携帯電話会社のオプションで時間制限をしていたが、設定を操作し、隠れて使用していたようだ。その後、自分自身で時間を管理して行動できるように、約束をした上で時間制限を外した。学校から帰宅すると、トイレ、お風呂場、食事中も動画に夢中で自己中心的な生活になっている。以前、隠したりしたが、保護者の携帯電話を投げたり、逆に隠されたりして態度も口調も粗暴になっている。

アドバイス

現在、親子で約束しているルールを紙に書き出すことを勧める。そしてルールが守れなかった場合のルールは何だったかも書き出してみる。これは本人に書いてもらうと良い。どのルールを守っているのか、どのルールが守られていないのかが明確に分かるだろう。ルールが守られていないならば、どう直せば守れそうなのかを一緒に話し合ってほしい。ルールは一度決めたらそこで終わりではない。ルールを決めたら実施して、ルールが守られているのかを確認し、守られていなかったら改良して、再び実行する、この繰り返しが大事である。ルールの作りっぱなしになっていないかどうかを、この機会に確認してほしい。

ポイント

子供に人気の動画だが、夢中になり過ぎることで、生活ペースが乱れたり、時間を浪費してしまうといった悪影響もある。楽しい世界だからこそ、振り回されることなく、利用時間を上手にコントロールできることが大事である。利用ルールは、子供自身が時間管理を行えるようになるための第一歩であり、保護者はルールを守ることの大切さを伝える役割があると考えてほしい。依存の心配を感じたら、1日の時間の使い方を記録し、親子でチェックしてみると良いだろう。客観的に見ることで子供自身が使い過ぎに気付けることが望ましい。

相談内容(2017年3月・保護者・青少年男子)

息子が勉強のストレスで現実逃避からゲームばかりやっている。現在は、ゲームのほかに音楽も聴きたいと言うので、1日の利用時間を決めてスマホを自由に使うことを許している。しかし、何時間利用しているかまで管理するのは難しい。最初に親子で一緒に決めたルールでは、夜12時までに就寝し、その際にスマートフォンをリビングに置く約束だった。ルールを守れなかったら解約するというルールも決めていた。しかし、毎日ズルズルと利用時間が延ばされている。ルールに従って解約すると伝えると暴れ出すのでまだ実行していない。どのようにすればルールを守れるようになるのか。スマートフォンを取り上げるのが正しいのか逆効果なのか、対応に迷う。

アドバイス

親子で決めたルールを子供が守れなかったときには、ルールが適切だったのかを一緒に見直すことから始めると良い。守れないルールを作るのは現実的ではないだろう。ただし、スマートフォンは保護者の持ち物で、子供に貸し出しているものである。100パーセント本人の自由になるおもちゃではない意識を持ってもらう必要があるだろう。ダラダラと使い続けている状況であれば、メリハリをつけるために、時には保護者が預かることも必要である。時間制限のあるフィルタリングやタイマーアプリ、保護者がコントロールできる制限機能など、機械的な対策も有効である。

ポイント

新学期や新入学を迎え、初めてスマートフォンを手にする子供も増える時期である。自分専用のスマートフォンを持つことで、生活が楽しくなる反面、子供はゲーム、音楽、動画、SNSなどにのめり込みやすく、自覚症状がないまま急激に使い過ぎの状態に陥ることが多いので注意が必要である。スマートフォンもインターネットも、利用する目的を明確にしておくことが大事である。家庭で決めた目的以外の使い方をするときには、その都度、話し合いをして解決できることが望ましい。

相談内容(2016年6月・青少年女子)

通話ができるSNSアプリをダウンロードし、ユーザーとの通話で報酬を受け取れるサービスに登録をした。ユーザーから電話がかかってくると、それがランキングに反映され、ランキングが上がるとモチベーションが上がるので、続けていた。しかし、そのアプリに依存していたので、利用を止めようと思っているが、退会の方法がわからない。

アドバイス

アプリの利用規約により、退会にはパスワードの入力が必要である。パスワードがわからない、失くしたなどの状況であれば、運営会社にその旨を伝え、退会方法を問い合わせる必要がある。サービスを使う時は、自分自身の意思で登録しているはずであり、利用を停止するのも自分の意思である。利用を止めたいと思うならばその意思を運営会社に伝えてほしい。

ポイント

インターネットは「人から認められたい」、「人と繋がりたい」という人間の欲求を簡単に解決してくれるツールであり、簡単であるがゆえに依存状態に陥る側面があるだろう。膨大な人と繋がることでストレスを感じることもあるかもしれない。このように、インターネットに振り回されないために、何のために使うのかという「目的」、日常生活が乱れないよう「利用時間」を明確に決め、瞬時の満足感を求めるのではなく、自分の意思と責任でインターネットを動かし、便利に正しく使ってほしい。

相談内容(2016年1月・保護者・青少年男子)

スマートフォンを食事の時も離さない。学校に遅刻するようになり、成績も下がっている。最近、授業中にスマートフォンを使っているのが見つかり、没収された。没収されたスマートフォンは保護者が預かっているが、先生から、ルールを決めて本人に渡した方が良いと言われている。本人にルール決めさせているが、父親に却下されている。母親にのみ暴力もふるう。息子は、自由がほしいと言っている。ルールを作るのに何をしたら良いのか、息子に対してどう接すればいいのか。

アドバイス

ルールについては、このまま本人に決めさせるのが適切であり、さらに二重ルールにする。スマートフォンの利用に限らず、自由には責任が伴う。自由がほしければ、責任を持った行動が必要のはずである。まずは責任を持った行動として、生活態度の見直しが必要だろう。遅刻をせず学校へ行く、与えられた課題を期限どおりに提出する、先生や親との約束を守る。こうした行動をすることで、任せても大丈夫だと判断でき、自由も与えられるのではないだろうか。暴力については、110番、少年相談を勧める。警察は一般市民から見ると、怖くて敷居の高い存在かもしれないが、同じ過ちを繰り返してほしくない、正しく育ってほしいという強い思いで対応してくださるので、気軽に相談して良い。

ポイント

青少年のスマートフォンの所有は増え続けており、低年齢化、長時間利用の傾向も進んでいる。スマートフォンやインターネットを新たに利用する際には、長時間利用がもたらす日常生活への悪影響も親子で理解し、事前にルールを話し合うことが大事だろう。親子の信頼関係を損なわないためにも、ルール作りは必須である。すでに長時間利用が常態化してルールが守れない状態では、利用を止められることへの抵抗から、暴力に繋がるケースも少なくない。親子だけで解決しようとせずに、警察など公的機関の支援を受けることも有効だろう。

相談内容(2015年10月・青少年女子)

ネット依存気味である。勉強をしなくてはいけないと思いつつ、お風呂にもスマートフォンを持って行ってしまう。インターネットは、SNSの利用だけであり、アカウントを複数持っている。趣味、仲の良い友達との非公開のコミュニケーション、愚痴などで使い分けている。フォロー、フォロワーがたくさんいる。インターネットのことについて、親からは特別何も言われていないが、親の機嫌が悪い時、使いすぎだと言われる程度。成績も悪くない。

アドバイス

SNSのフォローが多ければ多いほど、タイムラインに流れてくる情報量は多くなり、自分に必要ではないものも混じっているだろう。フォローの人数を減らしたり、必要のないことは投稿しないなどで整理すると良い。インターネットは公共の場所であり、書き込んだ瞬間に自分の手を離れる。愚痴は電話や直接会ったときに話せば良く、いずれは無くしてほしい。自分に必要なもの、何を優先すべきかを良く考えて、行動に移してほしい。

ポイント

スマートフォンやインターネットの利用時間が長くなると、睡眠時間や勉強時間の減少などにつながり、体調不良や学力低下につながりやすい。自分がネット依存・スマホ依存かも知れないと感じたら、自分の1日のスケジュールをすべて記録してみると良い。インターネットやスマートフォンを利用している時間がどれぐらいかを正確に捉えることが改善への第一歩である。

相談内容(2014年11月・保護者・青少年女子)

子供に専用のPCを買い与えた。最初に「長い時間やらないように」と約束したが、最近は勉強している合間にダラダラとPCを使い、勉強との切り替えができていない。学校の授業の宿題で調べ物をしたり、音楽を聴いたりして使っている。就寝時間は決めており守られている。

アドバイス

最初にすべきこととして、子供の生活リズムを把握することが大事だろう。こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」を使って、一定期間を決めて記録すると良い。子供本人も自分の時間の使い方が見えてくる。「何時間勉強して何分休み」というルールを親子で話し合って決められるだろう。ルールが決まったら紙に書いて張り出すことで意識させると同時に、守れなかった場合の罰則も親子で話し合って決めると良い。一度ルールが決まったら、それが守られているかをチェックする必要がある。揺るぎない姿勢を見せることも子供にとって大事である。

ポイント

子供と話し合って決めたPCやインターネットの利用ルールは、作って終わりではなく、子供がルールを守れているか、常に親自身も関心を持って見守り、チェックし、支援する必要があるだろう。親の目を子供が意識すれば、自分が約束を守らなければと感じ、ルールが守りにくければ不満をぶつけてくるだろう。親への不満は、子供と話す絶好のチャンスだと捉えたい。この会話のキャッチボールが親子の関係性をより良い方向へ導く方法であり、どんな発言であっても「まず聴く」姿勢が親に求められていることを忘れてはならない。

相談内容(2014年10月・保護者・青少年男子)

スマホは親が息子に貸し出す形で使わせているが、夜9時には返す約束をしている。このため9時まではスマホを手放さない。9時を過ぎると、自分で購入したゲーム機で夜中まで遊んでいるようだ。お風呂に入らないこともある。利用ルールは何度も話し合い作ったが、守れない。取り上げようとすると反抗的になる。こういう状況で、無理やり取り上げたほうが良いのか、取り上げないほうが良いのか悩む。

アドバイス

ゲームをすること自体は悪いことではないが、健康被害や学業への影響が問題であることを本人に気づいてもらいたいので、ゲームの楽しみへの理解を示しつつ、再度、その付き合い方を話し合えると良い。最低限守ってほしい日常生活の約束事を設け、日常生活を続けるための利用ルールを息子さん自身に考えてもらい、ペナルティも本人に決めてもらうと良い。本人に考えてもらうことが大事である。こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」も利用することを勧める。

ポイント

ゲーム依存は、長時間ゲームに没頭することで、日常生活や健康に支障が生じることが一番の問題である。ゲームに没頭するあまり、本来やるべきことを見失っていないか、本人が意識し、ゲームとの付き合い方をコントロールできることが望ましい。端末にフィルタリング、機能制限、時間制限などを導入することも有効である。一方、依存の背景には、学校での友達関係、家庭環境、思春期の悩みなど、子供がストレスを抱えているケースも多く見られる。改善が困難な場合は専門外来に相談することも大事だろう。

相談内容(2014年9月・保護者・青少年男子)

進学と同時に携帯電話を初めて持たせることになり、スマートフォンを買い与えた。ルールを決めて使うこととし、使用時間などを本人に決めさせ、約束を守れなかったときには没収などのペナルティも決めたはずだったが、現実には使いたい放題である。帰宅すると真っ先にゲームをやり、夜中までSNSをしていることがある。自分で決めたことなのに没収にも応じない。スマホを取り上げずに自主的にルールを守れる対策があれば教えてほしい。

アドバイス

息子さん自身が決めたルールを守れないとすると、ルールが現実的ではなく、作った意味がなくなってしまう。そもそもなぜルールが必要なのかというところから再度、見直しと話し合いをする必要があるだろう。ルールは本人に考えてもらうことを勧める。自己管理だけでなく、フィルタリングや、利用時間を設定できる機能制限を利用するなど、機械的にできる対策も有効だろう。自由に使いたいのであれば、ルールを守れることを証明しなければならない。権利と義務はセットだという認識を持ってもらうことを勧める。

ポイント

ネット依存の問題は、子供の反抗期と時期が重なるケースが多く、子供本人よりも保護者や家族が対応に悩む事例が多く見られる。ネット依存は、長時間ネットを利用することにより、本来やるべきことに集中できなくなることや、健康被害、犯罪に巻き込まれる危険性があることなどを家族で話し合い、共通の認識を持つ必要がある。生活の中で今一番優先すべきことは何かを見極めながら、インターネットとの付き合い方の見直しをすることが大事だろう。フィルタリングや機能制限など、物理的な対策をとることも有効である。

相談内容(2014年7月・保護者・青少年男子)

息子にスマートフォンを持たせたが、すぐに激しい依存状態になりどうしたら良いか悩む。スマートフォンを持たせるにあたり、利用ルールを作り、守れなかったら解約することも話し合い、夜は強制的に電源を切るようにした。にもかかわらず、ルールは無視、取り上げようとすると暴力的になる。学校から帰宅するとすぐにスマートフォンを取り出してSNSのチェックが始まり、食事中もSNSをやっている。何通もメッセージが届き、読まないといけないらしく、やめる訳にはいかないと言い、一生懸命チェックしている。だんだん精神的にも疲れているようで、気力を失くしたように放心状態になっているときがある。このままではいけないと思い、スマートフォンを取り上げようかと思うが逆効果だろうか?

アドバイス

最近問題になっている「SNS疲れ」の状態と思われた。しかしSNSは止めるわけにはいかないと主張しているのであれば、無理に止めない代わりに、勉強、睡眠、食事の時間をきちんととる、食事中はスマートフォンを触らないなど、生活するうえでの最低限のルールを守るように話し合うことを勧める。SNSもスマートフォンも生活に役立つ道具だが、それに振り回されたり、健康を損なっては意味がないので、賢く使いこなすことを考えてほしい。

ポイント

日常的にSNSを利用する人が増えたが、その使い方で悩み、トラブルを抱える人も増えている。SNS疲れという表現まである。SNSに振り回されないためには、メッセージの着信通知を一定時間休止したり、夜の時間帯は通知されないように設定するなど、工夫をすると良いだろう。あくまでも使い手は人間であり、自分達が不自由に感じる所は相手と直接会って、お互いに言葉を交わしながら最善策を考えることが大事だろう。

相談内容(2014年2月・保護者・青少年男子)

息子の携帯電話の使い方で、ずっと以前から注意してきた。食事をしている間等、母親が話していても、まったくこちらを見ることがなく、携帯電話の画面ばかり見て、メールを返すことに没頭している。その様子に対して、相手が話している時には相手の方を見る、それができないのは相手に対して失礼だとずっと注意してきたが、まったく意に介さない様子である。依存のレベルまで達しているのではと心配になることもある。

アドバイス

充電器の置き場所、使う時間帯を何時にするのか、食事中や入浴中には絶対には触らない等、細かなルール作りを勧める。依存かもしれないとの不安に対しては、こたエールのホームページで公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用することを勧める。また息子の友人、その家族で親しくしている人がいれば、その人達から各々の家庭での携帯電話・スマホの使い方の情報を得ることも有効だろう。

ポイント

インターネット利用に関するルールがない、守れていないのであれば見直す必要があるだろう。ルールを見直す際には、親が一方的に押し付けるルールではなく、子ども自身に宣言させるルールを作ってほしい。自分で宣言したものならば、責任感も生まれるだろう。インターネットは公共の場所であるが、子どもだからと誰もが配慮してくれるわけではない。自分を守る行為の第一歩は自らルールを作り、守ることだろう。

相談内容(2012年7月・保護者・青少年男子)

息子が小遣いで携帯音楽プレーヤーを購入してきた。最初は音楽を聴く目的だったが、日が経つにつれて友達とオンラインゲームに没頭。インターネットへのアクセスはWi-Fiルータ経由である。機器にロックをかけて見られないようにして、充電器も部屋に持ち込んでいる。これからさらにゲームに熱中するあまり、勉強が疎かにならないか心配。

アドバイス

小遣いで購入した携帯音楽プレーヤーだったが、余りに没頭していたため約1週間保護者が預かり、家族で話し合い誓約書を書かせたが、現在は守られていないとのこと。早急にすべきこととして、誓約書の内容をチェックし、すべてが守られていなかったらペナルティを与えるように伝えた。Wi-Fiルータについては、フィルタリング機能を付加した製品が販売されているので検討すると良い。インターネットに接続できる機器を自分ひとりで安全に使いこなせるようになっていかなければならない。そのためには保護者がアドバイスを適宜与え、見守るべきところは見守ってほしい。

ポイント

子供が熱中しているゲームはどんなゲームか、対戦ゲームである場合にはどこの、誰と遊んでいるのか等、子供が接している環境に関して保護者は常に関心を持っている必要がある。さらに何らかのルールを親子間で取り決めたなら、それが守られているのか、守られていなければ改善すべき所はどこかを注意して見守り、常に改善する必要があるだろう。

相談内容(2012年3月・青少年女子)

ネット依存症になってしまった。パソコンがないと落ち着かない。でもそうするとあまり勉強する暇がなくなる。どうしたらよいか。

アドバイス

パソコンやネットは、利用自体は悪いことではないが、利用時間が長くなることによって、寝不足になったり、生活が不規則になったり、勉強に集中できなくなったり、いろいろ悪影響がある。何より、使ってしまった時間は取り戻せない。パソコンの利用時間について、1日を振り返って書き出してみるとよい。それだけの時間、パソコンに出会う前は、パソコンがなくても楽しく過ごせていたはずである。一度、思いきって、パソコンを保護者の方に預けてみてはどうか?少しの間パソコンから離れた生活に戻すことが必要だと思われる。自分はパソコンに振り回されない、と自信ができたらパソコンを何のために、何時間使うのかを最初に決めてから利用するとよい。

ポイント

子供だけではなく大人も、パソコンやネットにはまる人が増えている。ただ漫然と利用するのではなく、常に目的を持ってパソコンやネットに接することが何より重要である。どのようにインターネットを使いたいと思うのか、子供自身が自分の言葉で話せるような場を持つとよい。そうすることで、家庭でのルール作りのヒントが見えてくるはずである。限られた時間をインターネットに泥棒されないためにも、家族全員で一度見直しができるとよい。

相談内容(2011年9月・保護者・青少年女子)

娘が携帯電話を片時も離さない。特に友達からのメールに過敏に反応し、メールが来ると何をしていてもすぐに返信しようとする。メールでの誘いを断れずに出かけて行く。メールの返信も誘いも、無理せずに断ればよいと思うのだが、「できない」という。なぜなのか?あまりにもひどいので、料金は自分で払わせようと思っている。バイト代やお小遣いで払える範囲で使うようにと言おうと思っているのだが、それでよいか?

アドバイス

友達同士の間で、電話は何秒以内にとるとか、メールは何分以内に返信するといったルールを作り、携帯電話を離せない青少年が多いことを話した。無理なルールでお互いを縛るようなことは本当によい付き合いとはいえず、自分も相手も辛いはずなので、できれば友達同士で「もうやめよう」という話ができるとよい。料金を自分で払うことで、節度を持った使い方ができるようになるはずとお話した。

ポイント

青少年にとって、携帯電話は友達とつながるための大事な存在になっている。一方で、友達同士での携帯電話のやり取りのルールに常に縛られ、神経をすり減らし疲れを感じているケースも見られる。友達とメールアドレスを交換するときには、それぞれの家庭に利用時間や料金の約束事があり、メールを利用できない時間帯もあることを尊重し合えるのが望ましい。そうした友人関係を築くことがトラブル回避にもつながる。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。