相談事例

削除方法

相談内容(2015年10月・保護者・青少年性別不明)

学校の行事があり、ある保護者が子供たちの写真を撮影し、メッセージアプリで関係者に送信している。グループトークに写真を載せられ、不快に思う人もいる。無断で撮影したり、SNSに載せるような行為はしてほしくない。載せられた写真はどのようにして削除するのか。

アドバイス

個人を特定できるような写真を無断でインターネットに公開することは肖像権侵害の可能性がある。本人の許可なく回すこともマナー違反である。昔のプリント写真とは異なり、デジタル写真はコピーが簡単なので、数名に送信されたものでも、拡散する可能性はあるので、止めてほしいとお願いすることは可能だろう。削除については、メッセージアプリのグループトークは、メールの送受信と同じであるので、写真を受信した全員に削除をお願いすることになる。

ポイント

インターネット上に自分や家族のことを無断で載せられるのは、気持ちの良いことではない。自分が承諾していない個人情報や写真が公開されたら、載せた相手に削除要請をして解決することが基本的な対応である。載せた側は、削除要請に応じることがマナーである。スマートフォンやデジタル機器が身近になり、友達同士で写真を撮ったりSNSに載せたりすることが容易になっているが、インターネットに一度載せた情報を完全に消すことは容易ではない。写真を撮影したら、その後の取り扱いについても当事者同士で事前にしっかり話し合っておくと、トラブルの予防策になるだろう。

相談内容(2015年9月・青少年女子)

巨大掲示板に年齢と下の名前を投稿された。自分は何も悪いことをしていない。友達からは気にしないようにと励まされているが、気になってしまう。誰が書き込んだのかはわからない。どう対処するのが一番良いか。

アドバイス

インターネット上に投稿されている情報を消せるのは、投稿した人、投稿されている場所を管理している人に限られている。今回の場合は、巨大掲示板の管理者に削除をお願いすることになる。しかし、下の名前と年齢だけならば、友達のアドバイスどおり、気にしないで無視をする対応が良いだろう。仮に書き込みが消されたとしても、それを面白がってさらに書き込みが増え、事態が悪化する恐れもある。削除依頼をするのか、このまま無視をするのかは慎重に考えてほしい。削除依頼をするならば、掲示板の削除判断基準をよく読み、今回書き込まれた内容が削除判断基準に値するかをよく確認してほしい。

ポイント

自分に関することが投稿されていたとしても、誰が投稿したのかが分かりにくい掲示板では、削除依頼を出すことで投稿者の目にとまり、投稿がエスカレートする場合もあるため、慎重な対応が必要である。削除依頼を出しても必ず消える保証はなく、時間がかかる場合もある。当事者にとっては受け入れ難いかもしれないが、投稿内容によっては無視の姿勢が一番良い対処法であることも多いことを覚えておくと良いだろう。

相談内容(2015年8月・青少年女子)

友達とゲーム攻略サイトを見ているうちに、サイト内の掲示板に、自分の自宅の住所、名前、学校などの個人情報を投稿してしまった。投稿のときにパスワードを設定すれば自分で削除できる仕組みだったが、パスワードを設定していなかったのか、思い当たるパスワードを入れたがダメだった。消すにはどうしたら良いか。

アドバイス

インターネット上の情報を削除できるのは、投稿者本人か、管理者だけである。今回はパスワードが分かれば削除できるはずだが、どうしても一致しない、あるいは元々設定していなかったのかもしれないため、削除できるのは管理者しかいない。このため掲示板のルールを読んだ上で、問い合わせフォームから管理者へ削除依頼の連絡をすると良い。削除してほしい場所(URL)、投稿日時、自分自身が投稿者であることや個人情報であることを明記することが重要である。

ポイント

掲示板のように一般公開されている場所に書き込みをするということは、その内容を世界中のインターネット利用者に閲覧される可能性があることを忘れてはならない。そして、すべての掲示板がきちんと管理・運営されているとは限らず、一度書き込んだ情報は、書き込んだ本人であっても消すことが難しいこともたくさんある。インターネット上の空間は、落書きをする場所ではないという意識をしっかりと身に付け、安易な気持ちでの書き込み、個人情報の書き込みは避けるべきだろう。

相談内容(2015年7月・青少年男子)

SNSで自分になりすましたアカウントが作成され、本名などの個人情報、友達の悪口を書かれている。SNSの運営会社に報告したが何の変化もない。

アドバイス

インターネット上に投稿された情報を削除できるのは、投稿した場所を管理している人か投稿した本人に限られている。投稿者が誰なのか分からないのであれば、運営会社へ違反報告をすることになる。再度、サイトの説明をよく読み、サイトのルールに従って正しい方法で報告をしたか、確認することを勧める。正しい方法で違反報告をした後は、運営側での確認や調査に時間がかかることも考えられる。少し待つ必要があるだろう。しばらく時間が経っても状況が変わらないようであれば、そのときに再度、対策を考えることになる。

ポイント

SNSではインターネット上で友人や知人と簡単に情報共有ができるが、他人になりすますことも簡単にできてしまう。多くのSNSでは他人になりすましたアカウントを作成する行為を禁止しており、自分のなりすましアカウントを見つけた場合は、禁止行為として運営側へ違反報告をすることが対処法の1つである。報告する際に大事なことは、なりすましの内容が運営側に確実に伝わるように、正確な情報を伝えることである。公的機関が発行する写真付きの身分証明書などの提示を求められることもある。サイトのルールに従って手続きをする必要がある。

相談内容(2015年6月・保護者・青少年男子)

子供の名前を検索すると、子供が親に内緒で作成したSNSアカウントを発見した。プロフィールには実名を公開している。子供に確認し、削除することにした。しかし、メールアドレスとパスワードを適当に登録してしまったため再ログインができず、非公開にしたり、プロフィールを編集したりすることができない。運営会社に問い合わせたが、メールアドレスが分からないとパスワードの再発行ができず、名前だけでは個人情報に該当しないので運営側で削除することはできないとの回答だった。

アドバイス

アカウントを削除するには規約違反でない限り、本人がログインをして削除するしかないので、運営会社からの回答のとおりだろう。本人が何とかしてメールアドレスを思い出すことが必要である。ただし、サイトによっては長い間利用されていないアカウントは凍結されることもあるようだ。しかし、運営側が削除しないということは、規約違反に該当していないというであり、公開されていても問題のない内容だと考えて良いだろう。

ポイント

インターネットに投稿した内容を削除できるのは、投稿した本人、または投稿した場所を管理している人に限られている。この大原則を忘れてはならない。自分自身で削除ができないとしたら、この事例のように、運営側の判断を受け入れるしかないこともあるだろう。気軽に始めた投稿であっても、それに伴う責任は大きい。アカウントを作った時のメールアドレス、パスワードの管理は自己責任であり、その管理については一切の責任を自分が持つ重みを忘れないでほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。