相談事例

情報セキュリティ

相談内容(2023年11月・保護者・青少年男子)

息子のゲームアカウントが他人に乗っ取られてしまったようだ。息子はパスワードなどアカウントに関する情報は誰にも教えていないと言っているが、パスワードは簡単に推測できるものだったとわかった。すでにパスワードを変更されてしまいログインができず、犯罪などに巻き込まれないか心配である。

アドバイス

アカウントを取り戻せるように運営会社へ問い合わせをすることを勧める。アカウント名、登録情報、ログインができなくなった日時、画面のスクリーンショットなどを問い合わせの前に整理して保管しておくと良いだろう。また、他人にパスワードを教えたことがないのに乗っ取られたのであれば不正アクセスをされた可能性もあるため、被害が大きくなるのを防ぐためにも警察に相談することを勧める。アカウントを取り戻したら、同じトラブルが起きないようにパスワードについて家族で話し合えると良い。

ポイント

アカウントが乗っ取られてしまう主な原因はパスワードが知られてしまうことである。たとえ自分からは教えていなくても推測されてしまうケースも多く、単純な数字や辞書に載っているような単語、名前や誕生日を使ったパスワードは危険だと考えたほうが良い。また、同じパスワードを複数のサービスでも使い回していると、1つのパスワードが知られた場合に別のサービスも狙われやすくなってしまうため注意が必要である。パスワードも個人情報の1つであり、自分自身で大切に守っていけるように親子で話し合えると良いだろう。

相談内容(2023年9月・青少年性別不明)

インターネットで検索をしていたら、スマートフォンがウイルスに感染している可能性があるというメッセージが出たので、画面を一度閉じて開き直したらメッセージが消えていた。スマートフォンは問題なく使えているので偽のメッセージだったのかもしれないが、どうしたら良いか。

アドバイス

インターネットの画面上でウイルス感染の文字が表示されただけだとすると、見た人を焦らせるような偽のメッセージかもしれない。このため、画面のメッセージに反応したり、何か情報を求められても入力をしてはいけない。スマートフォンのソフトウエアが最新状態になっていることを確認し、セキュリティソフトを利用しているのであれば念のためウイルスチェックをしておくと安心である。

ポイント

インターネットを見ているときにブラウザ画面にウイルス感染の警告が表示されたとしても、実際に感染しているのではなく、 「偽警告」、「フェイクアラート」と呼ばれる偽物のメッセージの可能性がある。この場合はメッセージに誘導されて何かをインストールしたり、個人情報を入力することで本当のトラブルへと発展してしまうため、焦らずにブラウザやウインドウを閉じることが一番安全な対処だと考えてほしい。もしも本物の警告だった場合は、利用中の正規のセキュリティソフトの手順通りに解決していくことになるが、一人で判断せずに保護者に相談して対処してもらうことが大切である。

相談内容(2023年1月・保護者・青少年男子)

子供の学校の友達が家に遊びに来てオンラインゲームをすることになっている。友達に自宅のWi-Fiを使わせても良いのか。また、Wi-Fiのパスワードを友達に教えても問題ないか。

アドバイス

子供が友達と一緒に自宅のインターネット環境を使うときには、家族の許可を得ることと、誰とどのような目的で使うのかをはっきりさせることをルールに決めておくと良い。Wi-Fiのパスワードは大切な情報なので保護者がしっかりと管理し、他人に安易に教えることは勧められない。子供自身に入力させるのでなく、保護者が操作してWi-Fi接続をした状態で端末を渡し、利用が終わったら端末からパスワード情報を削除したり、パスワードを変更するなどを徹底しておくとより安全である。

ポイント

インターネット接続は各家庭で契約しているものであり、家のドアの鍵と同じように、パスワードという鍵によって安全が守られている。 Wi-Fiの電波は届く範囲が限られるが、パスワードが第三者に知られてしまうことで、自宅のインターネットの「タダ乗り」や不正アクセスを許してしまうリスクにも繋がる。このためパスワードの扱いについても家庭でよく話し合いルールを決めておくのが良いだろう。

相談内容(2022年10月・青少年男子)

PCでアダルトサイトを見ていたら、アプリのダウンロードを促す画面と、料金が表示された。ダウンロードはせずに慌ててPCの電源を切った。これはウイルスに感染してしまったのだろうか。

アドバイス

一般的には、アプリのダウンロードをしておらずサイトを閲覧しただけであればウイルス感染の可能性は低いかもしれないが、ウイルスの種類は多岐にわたっているため100%安全とは言い切れなくなっている。不安であれば保護者にもお話ししてウイルス対策ソフトを利用してチェックすることを勧める。料金表示については、心当たりのない請求だとしたら架空請求だと考えてきっぱりと無視してほしい。

ポイント

ウイルスの検出や通知は、利用中の端末にウイルス対策ソフトやセキュリティサービスが導入されている場合に作動するのであり、インターネットを見ていた時にブラウザに突然表示される画面はウイルスではなく、偽りの情報であるケースも多い。このため画面表示に騙されないことが大事である。ウイルスの種類はたくさんあり、サイトを閲覧しただけで感染する事例も見られるようになった。 OSを常に最新状態に保つことや、不審なアプリはインストールしないこと、アダルトサイトなど怪しいサイトには近づかないことなどを日頃から心がけてほしい。

相談内容(2022年8月・青少年男子)

SNSに送られてきたリンクをクリックしたら怪しいサイトが開いた。そのサイトを訪れた際、クッキー(Cookie)の使用に同意をするかどうかを尋ねる画面が表示されたので同意した。サイトに個人情報などは入力していないが、このことで色々な情報が収集されないか不安になった。

アドバイス

個人情報を自分自身で入力しない限り、サイト側へ伝わることはないと考えられるが、サイトがどのような情報を収集するのかについては、プライバシーポリシーに記載されている内容をよく読んでみると良い。クッキー(Cookie)使用の同意をしたことで不安を感じるようであれば、利用しているブラウザでクッキー(Cookie)の消去をすることを勧める。詳しい方法についてはブラウザのヘルプページを参考にすると良い。

ポイント

クッキー(Cookie)とは、アクセスしたサイトに関する情報(アクセス日時など)が利用したブラウザやアプリに保存される仕組みである。たとえばSNSであればパスワードを毎回入力しなくてもログインができるなど便利なことも多い。どのような情報がサイト側へ伝わり、どのような用途に使われるのかは、サイトの利用規約やプライバシーポリシーをよく読む必要があり、心配なときには安易に同意をするのは避け、保護者にも見せて一緒に考えてもらってほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。