相談事例

情報セキュリティ

相談内容(2024年5月・青少年女子)

自分のSNSに誰かが不正にアクセスし、友達と勝手にダイレクトメッセージ(DM)のやり取りをしていた。自分になりすました人物が、友達に迷惑行為をするように促していた。パスワードを変えたので被害は収まり、誰の仕業か予想もついているが、確実に相手を特定したい。

アドバイス

不正にアクセスされ実際に被害も起きているようなら、法律違反の可能性もあるため、DMのやり取りなど証拠を持って管轄の警察署に相談してほしい。SNSのアカウントについては、パスワードを推測できないような複雑なものにすぐに変更し、SNS上で相手とやり取りをしてしまった友達とは、直接話をして誤解を解けると良いだろう。

ポイント

SNSの不正アクセス、乗っ取りのトラブルの多くは、パスワードを知られないように対策することで未然に防ぐことができる。パスワードを他人に教えないことがもっとも重要だが、自分の名前と誕生日の組み合わせのようなパスワードは、SNSのプロフィールなどから推測されやすいため注意が必要である。1つのパスワードを複数のサービスでも使い回さないことや、二段階認証を利用することも有効である。自分のアカウントが不正にアクセスされていることがわかったら、早急にパスワードを変更して被害を食い止めることが大事である。

相談内容(2023年11月・保護者・青少年男子)

息子のゲームアカウントが他人に乗っ取られてしまったようだ。息子はパスワードなどアカウントに関する情報は誰にも教えていないと言っているが、パスワードは簡単に推測できるものだったとわかった。すでにパスワードを変更されてしまいログインができず、犯罪などに巻き込まれないか心配である。

アドバイス

アカウントを取り戻せるように運営会社へ問い合わせをすることを勧める。アカウント名、登録情報、ログインができなくなった日時、画面のスクリーンショットなどを問い合わせの前に整理して保管しておくと良いだろう。また、他人にパスワードを教えたことがないのに乗っ取られたのであれば不正アクセスをされた可能性もあるため、被害が大きくなるのを防ぐためにも警察に相談することを勧める。アカウントを取り戻したら、同じトラブルが起きないようにパスワードについて家族で話し合えると良い。

ポイント

アカウントが乗っ取られてしまう主な原因はパスワードが知られてしまうことである。たとえ自分からは教えていなくても推測されてしまうケースも多く、単純な数字や辞書に載っているような単語、名前や誕生日を使ったパスワードは危険だと考えたほうが良い。また、同じパスワードを複数のサービスでも使い回していると、1つのパスワードが知られた場合に別のサービスも狙われやすくなってしまうため注意が必要である。パスワードも個人情報の1つであり、自分自身で大切に守っていけるように親子で話し合えると良いだろう。

相談内容(2023年9月・青少年性別不明)

インターネットで検索をしていたら、スマートフォンがウイルスに感染している可能性があるというメッセージが出たので、画面を一度閉じて開き直したらメッセージが消えていた。スマートフォンは問題なく使えているので偽のメッセージだったのかもしれないが、どうしたら良いか。

アドバイス

インターネットの画面上でウイルス感染の文字が表示されただけだとすると、見た人を焦らせるような偽のメッセージかもしれない。このため、画面のメッセージに反応したり、何か情報を求められても入力をしてはいけない。スマートフォンのソフトウエアが最新状態になっていることを確認し、セキュリティソフトを利用しているのであれば念のためウイルスチェックをしておくと安心である。

ポイント

インターネットを見ているときにブラウザ画面にウイルス感染の警告が表示されたとしても、実際に感染しているのではなく、 「偽警告」、「フェイクアラート」と呼ばれる偽物のメッセージの可能性がある。この場合はメッセージに誘導されて何かをインストールしたり、個人情報を入力することで本当のトラブルへと発展してしまうため、焦らずにブラウザやウインドウを閉じることが一番安全な対処だと考えてほしい。もしも本物の警告だった場合は、利用中の正規のセキュリティソフトの手順通りに解決していくことになるが、一人で判断せずに保護者に相談して対処してもらうことが大切である。

相談内容(2023年1月・保護者・青少年男子)

子供の学校の友達が家に遊びに来てオンラインゲームをすることになっている。友達に自宅のWi-Fiを使わせても良いのか。また、Wi-Fiのパスワードを友達に教えても問題ないか。

アドバイス

子供が友達と一緒に自宅のインターネット環境を使うときには、家族の許可を得ることと、誰とどのような目的で使うのかをはっきりさせることをルールに決めておくと良い。Wi-Fiのパスワードは大切な情報なので保護者がしっかりと管理し、他人に安易に教えることは勧められない。子供自身に入力させるのでなく、保護者が操作してWi-Fi接続をした状態で端末を渡し、利用が終わったら端末からパスワード情報を削除したり、パスワードを変更するなどを徹底しておくとより安全である。

ポイント

インターネット接続は各家庭で契約しているものであり、家のドアの鍵と同じように、パスワードという鍵によって安全が守られている。 Wi-Fiの電波は届く範囲が限られるが、パスワードが第三者に知られてしまうことで、自宅のインターネットの「タダ乗り」や不正アクセスを許してしまうリスクにも繋がる。このためパスワードの扱いについても家庭でよく話し合いルールを決めておくのが良いだろう。

相談内容(2022年10月・青少年男子)

PCでアダルトサイトを見ていたら、アプリのダウンロードを促す画面と、料金が表示された。ダウンロードはせずに慌ててPCの電源を切った。これはウイルスに感染してしまったのだろうか。

アドバイス

一般的には、アプリのダウンロードをしておらずサイトを閲覧しただけであればウイルス感染の可能性は低いかもしれないが、ウイルスの種類は多岐にわたっているため100%安全とは言い切れなくなっている。不安であれば保護者にもお話ししてウイルス対策ソフトを利用してチェックすることを勧める。料金表示については、心当たりのない請求だとしたら架空請求だと考えてきっぱりと無視してほしい。

ポイント

ウイルスの検出や通知は、利用中の端末にウイルス対策ソフトやセキュリティサービスが導入されている場合に作動するのであり、インターネットを見ていた時にブラウザに突然表示される画面はウイルスではなく、偽りの情報であるケースも多い。このため画面表示に騙されないことが大事である。ウイルスの種類はたくさんあり、サイトを閲覧しただけで感染する事例も見られるようになった。 OSを常に最新状態に保つことや、不審なアプリはインストールしないこと、アダルトサイトなど怪しいサイトには近づかないことなどを日頃から心がけてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。