相談事例

削除方法

相談内容(2016年8月・保護者・青少年男子)

ネットの掲示板にSNSのIDを書き込んでしまった。掲示板の運営会社に削除のお願いをして、ページ上からは削除された。しかし、検索エンジンでIDを入力すると検索結果に出てきてしまう。

アドバイス

インターネット上のページは、毎日新しいページが作られたり、内容の更新があったり、無くなっていくページもある。そのすべてのページがリアルタイムで検索エンジンのデータベースに反映されている訳ではない。既に消されているページが検索結果のみに反映されている状況ならば、検索エンジンごとに用意されている削除依頼の手続きに従って、検索結果からの削除を依頼することができる。手続きが難しい場合は、保護者と一緒に操作してほしい。

ポイント

電話番号やメールアドレスと同じように、 SNSのIDも個人の特定に繋がる情報であるため、気軽に書き込んではいけない。掲示板によっては、出会いを目的とした利用や連絡先交換を禁止している。載せて良い情報は、全世界の人に知らせても、見られても良い情報であることを理解してから発信してほしい。インターネットに書き込むことは簡単であり、一瞬のうちに世界中に発信できてしまうが、その情報を完全に削除することは想像以上に困難であることを理解してほしい。

相談内容(2016年6月・保護者・青少年男子)

子供が同級生に悪ふざけをしている動画を、別の生徒が撮影して動画サイトに投稿した。相手の保護者から動画を削除するように言われているが、投稿した生徒が削除に応じない。動画サイトへも削除依頼をしているが回答がない。動画を削除する方法はないのだろうか。

アドバイス

インターネットに投稿した情報を消せるのは、投稿した本人、または投稿した場所を管理している人に限られており、今回の場合は削除の権限を持っているのは投稿した生徒である。動画を削除するように、撮影された同級生自身からもお願いしてもらうのが良いだろう。動画サイトの規約に反するような動画、不適切な動画の場合は、運営側へ削除を依頼することができる。また、学校の先生にも相談し、学校から生徒へ、動画の削除について指導をお願いすることも勧める。

ポイント

インターネット上に本人に無断で載せられてしまった動画・画像は、消してもらうことができれば一番良い。投稿者が身近な友達の場合には、直接削除のお願いをすることが解決への早道である。当事者同士の話し合いで解決しないとしたら、無断投稿の背景には、友達関係のこじれや学校生活での何らかのトラブルが隠れていることも考えられる。その場合は単に消すだけの対処にとどまらず、現実生活でのトラブルの原因を解決していく必要もあるだろう。

相談内容(2016年4月・保護者・青少年女子)

子供になりすましたSNSアカウントが作成されていた。ユーザー名に子供のフルネームが使われ、プロフィール画像には学校で撮影した集合写真が使われている。集合写真は、生徒や保護者にも配られており、誰がSNSを作成したのかは思い当たらない。

アドバイス

写真に映っている人の中には、写真を公開されたくない人もいる。先生、友達、学校にも協力してもらい、運営会社へ違反報告をすると良いだろう。連絡できる友達には直接連絡しておくことも勧める。運営会社が用意しているフォームに必要事項を記入することで違反報告が可能である。

ポイント

他人の名前や写真などを利用して誤解を招くような形で他者を装うことを「なりすまし」という。なしすましは、多くのSNSで禁止されている行為である。このため、なりすましの被害にあってしまった場合は、サイト運営会社へ違反報告や削除依頼を行うことで適切に対処されるケースが多い。違反報告は、サイトの利用規約をよく読み正しい方法で行う必要がある。本人であることの証明のために、パスポートや学生証などの身分証明書が必要な場合もあるので、青少年は保護者に相談しながら、保護者と一緒に対処することが望ましい。

相談内容(2016年3月・青少年女子)

SNS上で自分になりすましたアカウントがあるので消してほしい。自分のプリクラ画像、名前や学校が分かる内容がプロフィールに書かれている。投稿内容で特に気になるものはない。誰かが面白半分で作って忘れているのかとも思われる。しかし、自分だと勘違いして繋がっている人もいると思うので消してほしい。

アドバイス

アカウントを削除できるのは、本人か運営会社だけである。顔写真が許可なく使用されているのであれば肖像権侵害であるので、運営会社への違反報告が可能だろう。違反報告後は運営側からの連絡を待ち、対処を待つことを勧める。本人確認のために公的な身分証明書が必要になったときには、保護者と相談して検討してほしい。しばらく待っても状況が変わらなければまた次の対応を考えることになる。

ポイント

自分自身が気をつけていても防ぐことが難しいのがなりすましのトラブルだろう。特にSNSの中には、メールアドレスやプロフィール情報を登録することで簡単にアカウントを作ることができるサービスがたくさんある。気軽に利用登録ができるが、この事例のように悪用することも簡単にできてしまう。なりすまし被害に対しては、トラブルの状況に応じた対策をとるべきだが、この事例のようにアカウント削除を望む場合は、本人から運営会社へ違反報告や削除依頼をすることが一般的な対応だろう。

相談内容(2016年2月・青少年女子)

数年前からSNSを利用し、プロフィール画像などに顔写真を大量に載せていた。そのほとんどはプリクラ画像を加工したものだった。その顔写真を誰かが入手して加工し、どこかに掲載しているらしい。ネット上の知り合いから聞いたが場所は特定できていない。もし自分の顔写真を加工したものがネットに載っていたとすると、写真の位置情報から自分の住所を特定されたりしないか心配。

アドバイス

位置情報についてはSNSの運営側で情報を削除して掲載している可能性があるので確認すると良い。加工された顔写真を削除するには、掲載されている場所を正確に特定しなければならない。今後、掲載されているサイト名やURLなどの正確な場所が分かったときに、具体的な削除方法を検討することができるだろう。

ポイント

SNSを利用し始めた当初は、意識せずにプロフィール画像に自分の顔写真を使ってしまったのかもしれない。しかし、その顔写真を誰かに悪意を持って使われる可能性もあることは、利用前に理解しておきたい点である。インターネット上では、万が一、自分の顔写真を使用した人がいたとしても、気付いたり、使用を止めさせたりするのは難しい。写真も大事な個人情報だと理解し、写真も含めて個人情報を書き込む場面に出会ったら、その情報が本当に必要なものかどうかを、立ち止まって判断してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。