相談事例

削除方法

相談内容(2013年4月・保護者・青少年男子)

息子の名前でネットで検索したらSNSの息子のページが出てきた。プロフィールには何も書いていない。投稿も他愛ない内容だったが、名前で検索して出てくるのは好ましくないと息子に伝えてサービスを退会した。退会にあたりIDやパスワードを覚えていなかったため苦労して削除した。ところが現在検索すると、別のサイトに息子の投稿が出てくる。それをクリックすると「ページが存在しない」と出てくるのだが投稿の削除を行いたい。

アドバイス

サイトの説明を読み、削除済みのユーザの情報は定期的に自動的に削除されることが分かった。削除されるまでもう少し待ってみる必要がある。もしそれでも削除されないようであればサイト管理者宛てに連絡をする。尚、他のサービスへの登録がどういう状態かを、この時点で再確認するとよい。特にプロフィールの公開範囲について確認が必要なので息子さんと一緒に確認してほしい。

ポイント

インターネット上のサービスの形態が複雑になり、特にSNSでは連携するサービスが複数存在し、発信した情報が共有されていることがある。その場合の削除依頼は、連携するサービスの1つ1つに対して行う必要がある。情報が掲載されている場所を確認し、それぞれの運営会社の手順に従って削除依頼をすることになる。こうした仕組みのことを知り、慌てずに対処できる姿勢が今後のネット利用では必要になるだろう。しかし、削除依頼をしても完璧に消えるとは限らず、一度出してしまった情報を消すことは簡単ではないことも知っておくべきである。

相談内容(2013年3月・保護者・青少年男子)

息子が嫌がらせで住所・氏名・電話番号と事実無根の内容をネットに書かれた。その書き込みは削除されたが、検索結果には出てきてしまう。検索エンジンに削除依頼をして1週間ほど経つがまだ消えない。

アドバイス

削除依頼をしてどの位で消えるのかは公表されていないが、元のページが消えているのであれば、検索エンジンからも消えるはずである。相談者は印刷したページに書かれているURLを見て1文字づつ入力しているようだったので、直接入力では間違えがあるかもしれないので、パソコンの操作でURLをコピーして貼り付け、もう一度削除依頼をすると良いとアドバイスした。

ポイント

元の情報が削除されたのであれば、検索エンジンの更新ロボットによる次の巡回でデータが新しくなるはずである。しかし、検索結果からも完全に消えるには物理的な時間が必要であり、気持ちに余裕を持つことも必要であろう。ホームページやブログを作ったり、掲示板へ書き込みをする側も、その内容は世界中の人が見ている可能性があり、発言が永遠に残ることもあることを覚えておかなければいけない。

相談内容(2013年2月・青少年男子)

友達がSNSで、中学生の女子と知り合った。その女子は友達にわいせつな画像などを沢山送りつけてくる。自分はその女子に面白半分で「しね」とメッセージを送ってしまった。そのメッセージに対して返信がきたが、無視をしていたら、いきなりわいせつな画像が送られてきた。怖くなったのでやめてくれなどの返事をしていたら「顔を見せてくれ」と言ってきたので絶対どこにも晒したりしないという約束で顔写真をあげた。数日後、自分のブログを見てほしいと女子からメールがきたので見てみたら、写真、氏名、メールアドレスなど自分の個人情報を載せられていた。ブログの運営側に通報をしたが全く消してくれない。

アドバイス

個人情報の削除方法を詳細に教え、1週間程度は様子を見てほしいことを伝えた。今回のトラブルは、わいせつな画像を送ってきた人を相手にしたことから始まっている。見ず知らずの人にわいせつな写真を送るという相手の行為は、インターネットを利用する上でのルールに反しており、場合によっては犯罪行為になる。このようにルールを脱して利用している人を相手にしてしまうことは、自らトラブルを招いているともいえる。インターネットに自己防衛は不可欠である。

ポイント

不用意な書き込みや感情的な言葉は相手を傷つける行為であり、報復される可能性もある。モラルやルールに反する書き込みは気をつけねばならない。更に、相手に渡ってしまった情報はどう使われるのは予測ができず、ネットに流れてしまった情報を完全に取り戻すことは不可能であり、一部でも取り戻すことは容易ではない。自分のことは自分で守るしかない等、インターネットの特性をよく理解できてから他人とのコミュニケーションは利用してほしい。

相談内容(2013年1月・保護者・青少年男子)

息子が同級生の顔がはっきり分かる動画を勝手に投稿サイトにアップしてしまった。誹謗中傷する言葉をタイトルにつけてしまった。学校も把握しており、相手に謝罪をしているところである。息子本人も削除しようとしているのだが、アカウント、パスワード、登録時のメールアドレスなどを全部忘れてしまい、ログインできない。登録時にいい加減な情報を使い、メモもしなかったようである。

アドバイス

動画の内容は規約違反に相当する可能性があるので、運営会社に違反報告をしたり、問い合わせフォームから削除の依頼をするとよい。違反内容や動画の場所(URL)を正確に伝える必要がある。手続きのためにIDが必要なサイトの場合は、新たに取得する必要がある。新しいIDとパスワードは、今回は使い終わったら削除すると良い。

ポイント

誰でもクリックひとつで簡単に動画をアップできる投稿サイトだが、発信された情報は想像以上に多数の人の目に触れるものであり、だからこそ規約に違反していないか自己チェックを徹底する必要がある。著作権や肖像権に抵触していないか、違法な内容でないか等を十分吟味しなければならない。一旦掲載された内容を削除するのは想像を超える大変な作業であることも忘れてはならない。削除する場合には、IDやパスワードを利用する場合が多いため、ID・パスワードの管理は自己責任の範疇であることも覚えておく必要がある。

相談内容(2012年12月・青少年女子)

何年も前に書き込んだ掲示板で、最近になって自分の名前が表示されているのを友達に教えてもらった。その掲示板は、確かに自分が書き込んだものだと思うが、削除のためのパスワード等をすっかり忘れてしまった。自分の個人名と友達の名前も出ており、発言を消したい。どうしたら良いか。すでに問合せは送ったがまだ対応してもらっていない。

アドバイス

掲示板のサポート宛てに問合せたとのことだが、文面は「名前を削除してほしい」と伝えただけだった。そこで、今回は掲示板のURLと発言番号を指定し、出ている個人名を記載した上で、もう一度問合せメールを出すように薦めた。検索すればするほど表示順位も上にあがってくるため、書き込まれたのが何年も前であり実害も特にないなら、問合せメールを送信した後、1~2カ月時間をおいて確認すると良いと伝えた。

ポイント

個人情報をインターネットに流す危険性について、当時はほとんど意識しなかったからこそ書き込んだのだろう。その内容を削除するために、場所を明確に特定して依頼することが大切だと教えてくれた例である。削除依頼を出す場合の基本として、どの場所に書いてあるのかをURL等で指定し、何番の発言、どの部分を削除したいのか理由も添えて、相手に伝わるような文章の書き方も重要である。一度インターネットに流れた発言や画像を完全に削除するには、時間も労力も必要だということも覚えておきたい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。