相談事例
有害情報
相談内容(2025年2月・保護者・青少年女子)
娘が使っている家族共有のタブレットで動画アプリを開くと、おすすめ動画にアダルト動画が出てきた。娘がそのような動画を見たのか疑問だが、今後表示されないためにはどうしたら良いか。
アドバイス
「おすすめ」は、利用者それぞれの検索や閲覧などの傾向を元に選ばれて表示される仕組みである。今後、同じような動画が表示されないように、アプリに残っている検索や閲覧の履歴は消去しておくと良い。動画の内容がサイトの規約に違反した内容であれば、違反報告をすることも有効である。さらに、家族共有の端末であっても、アダルト動画をはじめ有害なコンテンツから子供を守るために、制限をかけておくとより安全である。
ポイント
子供に見せたくないコンテンツのブロックにはフィルタリングが有効だが、利用を許可しているSNSなど個々のサービス内においても、保護者向けの機能や、セーフサーチ機能を活用し、不適切な情報に子供が接しないようにうまくコントロールできると良い。おすすめを表示する機能(レコメンド機能と呼ばれる)については、便利な面もあるが、興味のあるコンテンツが次々と流れてくるため閲覧時間が長くなったり、閲覧する情報が偏るなど、青少年にとっては良い面ばかりではないので注意が必要である。
相談内容(2024年6月・青少年男子)
未成年なのに成人向けのコミックをインターネットで買ってしまった。このことをQ&Aサイトで調べたところ、いけないことだと書いてあったので家族に迷惑をかけてしまうのではないかと不安になった。
アドバイス
年齢を偽って購入したのであれば、販売サイトの規約違反にあたるかもしれないので注意してほしい。トラブルや不安を解消するために、できれば今回の件を保護者にも話して、一緒に対処してもらうことを勧める。成人向けのサイトやコンテンツでは、悪意のある事業者から不当にお金を請求されるトラブルもあるため、利用年齢に達していないサイトへは近づかず、規約を守って利用してほしい。
ポイント
青少年にとって有害な図書類を未成年者に販売することは、法律や条例に基づいて規制されており、販売サイトにおいても未成年者の閲覧や購入が禁止されていることがある。インターネット上では年齢を偽ることもできてしまうが、年齢制限のあるコンテンツは、その制限が設けられている理由があることを理解し、サイトの規約を守ることが大切である。
相談内容(2023年12月・保護者・青少年女子)
外出先で子供にスマートフォンを貸してほしいと言われ、貸したまま目を離してしまい、その間に子供がアダルトコンテンツを見てしまったようだ。アクセス履歴を見るとゲーム攻略サイトにアクセスしていたが、そのサイトにはアダルト広告がたくさん表示されていた。
アドバイス
今後も不適切なコンテンツを子供が見ないように、フィルタリングなどのペアレンタルコントロール(機能制限)の利用を勧める。特にフィルタリングは法律上も、子供が利用するインターネット端末で利用することが決められている。保護者のスマートフォンであっても、子供に貸している間はフィルタリングで制限できると良いだろう。ペアレンタルコントロールは、フィルタリングのほか端末の各種機能を制限する仕組みもあり、時間制限、課金禁止、アプリのダウンロード制限などができるため、有害コンテンツをきっかけとしたトラブル防止のためにも、フィルタリングと併せて利用してほしい。
ポイント
有害な画像や動画、問題のある広告など、子供に見せたくないコンテンツがインターネット上にはたくさんあり、見る側で防ぐ対策をすることが大切である。フィルタリングなどのペアレンタルコントロールのほか、広告をブロックする機能・設定を利用する方法もある。インターネットに接続できる端末は、スマートフォン、タブレット、PC、ゲーム機、音楽プレーヤー、テレビと増えており、機能や設定もそれぞれであるため、子供に使わせる端末でどのような制限ができるのかよく知っておくと良いだろう。
相談内容(2023年3月・保護者・青少年男子)
子供がタブレットでキッズ向けの動画アプリを利用しているが、見ていた動画を確認すると、子供にはふさわしくない不適切な表現を含む映像だった。アプリ内の検索で表示された動画の関連動画として表示されていたようだ。アプリを削除し、もう見ないことを子供と約束したが、日常の遊びや会話などにも影響が出ているのではないかと心配になっている。
アドバイス
不適切な動画は運営側が削除の対応をしていると思われるが、完全に除外することが難しい。このため、端末側でできる対策をとることを勧める。たとえば、動画の検索機能をオフにしておくと、子供自身が検索して動画を見つけてしまうのを防ぎ、保護者が許可した動画のみを表示させることができる。大人が気づいたときには運営側へ不適切動画として報告することも有効である。
ポイント
子供に人気のアニメキャラクターと見せかけて、実際には子供にとって有害な内容の動画が投稿されていた事例である。こうした動画はフィルタリングを利用していても完全に防げるとは限らないため、特に低年齢の子供には注意が必要である。子供向け動画であっても保護者が一緒に閲覧することが望ましい。子供が知らないうちに有害な動画を視聴してしまっていたら、閲覧履歴や検索履歴を削除して、同じ動画や関連動画を表示させない対策をとると良い。
相談内容(2022年8月・青少年性別不明)
動画サイトで不適切な行為をしている投稿者を見つけた。特定の人になりすました投稿をしたり、差別用語を使っている。特定の人たちの人権を無視するような行為、人を傷つける内容の投稿もしている。
アドバイス
差別的な投稿はやってはいけない行為であり、不適切だと思われた投稿については、それぞれのサイトの報告機能を利用して、運営側へ報告するのが良いだろう。報告を受けた運営側は、それぞれその投稿について利用規約に沿って違反かどうかを判断をして対処することになる。報告をしたとしても、判断をするのは運営側であるため、残念ながら希望通りの結果にならないケースもあると考えてほしい。
ポイント
インターネットを見ていると、不快な内容の動画や画像に意図せず出会ってしまうことも多い。匿名性を利用して、面白半分で不適切なコンテンツを載せる人も多い。残念なことだがそうした行為を止めることがとても難しい場合がある。サイト側も載せてはいけない情報のガイドラインを定めているが、対応については運営側の判断を受け入れざるを得ない場合もある。動画を見て嫌な気持ちになったり、不安を感じることがあれば、動画をブロックしたり、非表示にしたり、見ないようにすることが自身でできる対処法であり、それが自分を守ることに繋がると考えてほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。