相談事例

削除方法

相談内容(2013年9月・保護者・青少年女子)

娘の個人情報と写真が勝手にSNSに載せられていると友達から聞いた。通っている学校について触れられ、クラス名も載せると書かれていたそうである。しかし娘は携帯電話を持っていない。このことが原因でトラブルに巻き込まれても困る。削除する方法はないか?

アドバイス

本人の知らないところで個人情報のやり取りがされていることについては、その情報を消してもらうのが良い。投稿者への今後の指導も必要だろう。教えてくれた友達にSNSを見せてもらい、掲載されている情報を把握し、証拠として、その画像を保存してもらうと良い。投稿者が誰かについては特定できると思われる。投稿者が判明した際に、娘さんの個人情報の部分について削除をお願いし、反省を促せると良いだろう。

ポイント

本人の許諾がないまま載せられた写真・個人情報の場合、まず情報の保存(印刷あるいは画面キャプチャ等)を行ってほしい。その削除について、投稿者を特定できるのであれば投稿者自身によって削除するのが基本であり、投稿者しか消せない場合もある。掲載された場所によっては、サイトを運営している会社等へ依頼ができることもある。また本人の許可なしで写真を載せれば、写真本人の肖像権を侵害したことにもなり、大変慎重な行動が必要である。

相談内容(2013年8月・青少年女子)

ネット上に自分が書き込んだ投稿を消したい。投稿した場所は、雑談や恋愛相談の掲示板など多数あり、消せなくなっているものもあり困っている。

アドバイス

ネット上に投稿した情報を削除したい場合には、投稿した場所を管理している人に削除依頼をする。削除依頼をするには、サイトのルールや規約に沿った対応が必要であり、必要事項を読むこと。削除ルールなどがなければ、問い合わせフォームから依頼をしても良い。消したい書き込みのURLと消してほしい理由ををわかりやすく書くと良い。投稿数が多く、全部の投稿を削除してもらうことが現実的でない場合は、住所・名前・学校名など、個人が特定できる情報だけを消してもらうなどの対応も考えられるだろう。

ポイント

ネットに書き込んだ投稿を削除できるのは、書き込んだ本人と管理人・運営会社であるが、本人に削除できる手段がない場合は管理人・運営会社に依頼する。しかし削除ルールが設けられていない場所では、妥当な理由がなければ削除依頼が受け付けられない可能性もある。その投稿は削除されない限りはずっと残り、さらに誰かにコピーされると、他の場所へ短時間のうちに広まる。一時的な気持ちの高ぶりで書き込んだ内容でも、誰かを傷つける可能性があり、同時に自分自身が辛く感じる原因にもなる。書き込むのに費やす時間は数秒であっても、それを消し去る時間は何十倍、何百倍も必要なのだと覚えておいてほしい。

相談内容(2013年7月・保護者・青少年性別不明)

知人のブログに子供や家族の名前等が画像と一緒に出ていたため、それらを削除してほしいと願い出て本日削除対応してもらった。ところが検索すると、依然として結果に表示されているのだが、なぜだろうか。

アドバイス

元の情報は消去されていても、それが検索結果に反映されるには時間がかかることがある。これは検索エンジンシステムの仕組みであり、数週間程度の期間を置いてから、再度検索結果を見ると良いだろう。

ポイント

検索エンジンでは、「クローラー」と呼ばれるWeb巡回ロボットが定期的に世界中のWebページを収集し、データベースに保存している。検索はこのデータベースを対象に行われ、検索結果として表示される仕組みである。検索用のこのデータベースが最新状態に更新されるまで時間がかかるが、元の情報が確実に削除されていれば、しばらくすると検索結果からも自然と消えることを知識として知っておきたい。一刻も早く削除しなければならない状況では、データベースの更新を待たずに検索エンジンに削除依頼をする選択肢もある。

相談内容(2013年6月・保護者・青少年女子)

娘が友達のスマートフォンで、別の友達(A子)のブログを見せてもらったところ、ブログにはA子と一緒に写った自分の写真が掲載されていた。はっきりと顔が分かる写真だったため娘は嫌な気持ちになり、A子に「消してほしい」と伝えた。しかし「何でブログを見たのか」と責められたと言う。このような場合に自分の顔が写っている写真を消してほしいと相手に伝えるのは、一般的な常識から言って正しいことなのか、それとも言ってはいけないことなのかを知りたい。

アドバイス

ホームページやブログ等に掲載する写真で、他人が写っている場合は必ず掲載許可を得ることはネットのマナー上守るべきである。はっきりと顔が分かる写真であり、その掲載を止めてほしい気持ちだとするなら、相手に伝えて掲載中止の対応をしてもうらべきだろう。担任の先生に相談し、インターネット利用のマナーについて注意喚起してもらいながら削除の対応をお願いしてみることを勧めた。

ポイント

インターネットの世界で「知らなかった」では済まされない事柄があり、それらがインターネットのルール&マナーと呼ばれている。この事例のように自分の顔がはっきりと分かる写真が載せられたことで、トラブルに巻き込まれる可能性も否定できない。他人から無断で写真を撮られたり、その写真を無断で公表されたりしないように守られている、これが肖像権である。自分が撮影した写真でも勝手に公開するのではなく、そこに写った人がどんなに親しい人であっても、必ず許可を得ることを覚えておく必要がある。

相談内容(2013年5月・保護者・青少年女子)

ネット上の複数の場所に子供のフルネームと中傷する内容が書き込まれており、消したいのだが、消すことによって相手を刺激してしまう可能性があるので悩んでいる。書き込んだのが誰かは分かっている。子供はこのことはまだ知らないが、噂にならないうちに消したい。

アドバイス

削除するか放置するかで悩んでいるとのことだが、相談者もご存知のとおり削除依頼をすることによるリスクもあるので、どちらがよいかは一概に言えず、当事者しか決められないだろうと伝えた。娘さんに見せたくない、という気持ちが一番強いようなら、リスクも踏まえつつ削除依頼をしてはどうかと話した。削除をする場合は、それぞれのサイトの管理人、または運営会社に削除依頼を出す方法があると説明した。

ポイント

ネット上で中傷を受けてしまった場合、最も望ましい対処は、書き込んだ本人に削除させることであるが、それが難しい場合はサイト運営側に削除依頼をすることになる。しかし、削除をすることで書き込みがエスカレートしてしまうケースや、他の場所にもコピーされ、完全に削除することが困難になるケースもある。こうしたリスクも想定しながら、子供にとって最善の対処を考えて選択する必要があるだろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。