相談事例
交友関係
相談内容(2023年10月・保護者・青少年女子)
娘がオンラインゲームで知り合った人とメッセージアプリで連絡を取っていた。インターネットを通じて知り合った人と繋がることに懸念があるが、保護者が一方的に怒っても反発するだけなので、どのような対策をするのが良いだろうか。
アドバイス
家庭でできる対策の1つは、フィルタリングやペアレンタルコントロールを利用して、年齢に応じた制限をすることである。ただしこれまでゲームやSNSを許可していたのであれば、全部使えなくしてしまうと反発が大きくなってしまうため、事前の話し合いが大事になってくる。子供の考えも尊重しながらルールを決めてほしいが、ポイントは、親子で認識の違いが生じないように、小さく、具体的なルールを決めることと、守られなかった場合のルールも二重に決めておき、守られなかったときには確実に実行することである。
ポイント
インターネットを通じた出会いの一番の問題点は、相手の素性がわかりにくいことである。たとえ趣味の話題で気が合ったとしても、本性を見抜くことは難しく、学校の同級生と同じ感覚で付き合うことには危険が伴う。1対1で連絡を取り合うのは禁止、心配事が起きたら必ず保護者に相談するなどをルール化し、インターネット上での交流はインターネットの中だけで安全に楽しむようにしてほしい。
相談内容(2023年6月・青少年男子)
インターネット上の知り合いとトラブルがあり、トラブルの内容や相手の顔写真などを動画サイトに載せてしまったが、すぐに消して和解することができた。しかしその後、トラブルを見ていた別の人たちからデマを流されてしまった。そのことで和解した相手に誤解されSNSに攻撃的なメッセージが送られてくる。
アドバイス
相手と連絡が取れるのであれば、デマを流した人に訂正や削除を依頼したり、誤解を解くために事情を説明するなどして、話し合いで解決できるのが良い。根気強く対応していく必要があるかもしれないが、それでも誤解を解けずに攻撃をやめてくれない場合は、インターネット上の相手の行為を止めるのは難しいため、ブロックをしたり、SNSから離れることも解決方法の1つである。
ポイント
インターネット上では誤解が生じやすく、真意を伝えようとしても相手の顔が見えないために状況が悪化してしまうこともある。このため、お互いの感情が高ぶっているうちは建設的な対話をすることも難しいと考えて、冷静になるのを待つことも大事である。また、この事例では、1対1のトラブルにインターネット上の第三者が関与してきたことで別のトラブルに発展してしまっていることから、インターネットは公共の場であって個人的な喧嘩をする場所ではないことを理解し、今後に活かせると良い。
相談内容(2022年12月・青少年女子)
SNSを通じて知り合った子と仲良くなり、名前などを教え合い、直接会って遊んだこともある。しかしその子のことが苦手になり無言で連絡を断ってしまった。すると相手から脅しのような発言があり、個人情報を拡散されないか不安になった。
アドバイス
SNSでの出来事だが、解決しなければならない問題は人間関係であり、個人情報を拡散されないようにするには相手との会話が必要だろう。メッセージのやり取りだけでは真意を伝え合うのが難しいので、直接会う、電話をかけるなどの方法で解決できるのが良い。相手がどのような態度であっても、挑発するような言葉遣いをしてきても、常に冷静な態度で正しい言葉を使うことがトラブルを大きくしないコツである。それでも相手の行動はコントロールできるものではないため、今後、もしも個人情報などがインターネット上に掲載されているのを見つけたら、その時に削除に向けた対応をとることになる。
ポイント
インターネットで知り合った人に個人情報を教えたり実際に会ったりしてしまうと、その時点でインターネット上だけの知り合いではなくなり、トラブルが起きた時にはインターネット上だけで解決できる問題ではなくなってしまう。個人情報を教えていなければ、相手をブロックするなど安全な方法で関係を断つこともできるため、気が合うと思った相手であっても、安易に写真や個人情報を教えたりSNS等に投稿することは避けたほうが良い。インターネット上の友達とより安全に付き合うためのルールを決めておくことも大事である。
相談内容(2022年9月・青少年女子)
友達からのメッセージの返事が遅く、直前までやり取りをしていたのに読まれるまでに時間がかかることもある。翌日の予定を話しているのに返事が翌日になる人もいる。早く返事がほしい。
アドバイス
送ったメッセージが読まれるまでに時間がかかったり、返事がないのには何か理由があるのかもしれない。たとえば、食事や入浴の時間になったり、電話がかかってきたのかもしれない。早く返事がほしいときでも、相手の状況によっては返事ができないこともあるので、焦らずに気持ちを軽くして待ってみることも大事である。
ポイント
インターネットを通じたやり取りの便利なところは、自分の都合が良いときにメッセージを送ったり、届いたメッセージを読んだりできる点である。相手に返事を急がせたり、読まれなくて焦ったりすることなく、便利な特徴を上手に使いこなしてほしい。インターネットの向こう側にいる相手の状況はスマートフォンの画面を見ただけではわからないため、想像して悩むのではなく、直接会ったときに気持ちを話せると良い。
相談内容(2022年7月・青少年男子)
元同級生と口論になり、それが原因でメッセージアプリのグループに個人情報を投稿された。グループには相手の学校や他校の人も含まれている。謝ってほしいが相手が謝罪に応じない。反省もしていない様子なので、インターネットの掲示板のような場所にも拡散されないか心配している。
アドバイス
文字だけのやり取りでは言葉がきつくなったり、無責任な発言になりがちなので、メッセージアプリでの言い合いはどこかで終わらせたほうが良い。スマートフォンを使った出来事だが、相手との関係を解決するために直接の話し合いが必要かもしれない。当事者だけでの解決が難しいときには、身近で手伝ってもらえる人がいると良いと思う。家族、学校の先生、スクールカウンセラーの先生にもお話しすることを勧める。住所や個人情報を本人の許可なくインターネットに載せることはルールやマナーに反する行為なので、もしも拡散されるようなことがあればそのときは削除に向けて対処していくことになるだろう。
ポイント
インターネットを通じたメッセージのやり取りでは、些細な口論がきっかけで徐々に過激になり関係が悪化しやすい。発信したメッセージは履歴に残るため、読み返すことでさらにお互いに感情が高ぶってしまうこともある。このため、インターネットを通じて口論になってしまったときには、いったん画面から離れて冷静になることが、状況をエスカレートさせないコツである。相手が身近な友達の場合には、インターネット上だけで解決しようとせずに、直接会って話し合うことも大切にしてほしい。インターネットはコミュニケーションの手段の一部である。喧嘩の道具にならないように気を付けてほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。