相談事例
個人情報関連
相談内容(2025年6月・保護者・青少年女子)
親族の子供がチャットアプリで男性にしつこく言われて断り切れずに、名前や居住地域を教え、ペットの写真なども送ってしまった。インターネットで名前を検索すると、子供が以前通っていた学校のサイトがヒットする。
アドバイス
一度送った写真や情報は、相手の手元から完全に消すことは難しく、どのように使われるかは相手次第となってしまう。手元を離れた以上、自分でコントロールすることは難しいが、万が一インターネット上に拡散されるようなことがあれば、削除依頼をする方法がある。相手からしつこいメッセージが届いたり、つきまといなどの心配がある場合は、警察へ相談することもできる。やり取の履歴は証拠として重要になるため、スクリーンショットなどで記録しておくと良い。
ポイント
面識のない人とのインターネット上でのやり取りでは、氏名、住所、学校名、顔写真、ペットの名前などの情報は安易に伝えないことが大事である。しつこく聞かれた場合は、やり取りを止め、ブロックや通報で安全を守ることが大切である。個人情報が写っていない写真であっても、背景や持ち物から情報が漏れることもあるため注意してほしい。特にインターネット利用時間が増える夏休みを前に、家庭で個人情報の取扱いについて話し合う機会を持ち、子供が安全にインターネットと付き合えるよう日頃から声がけをしてほしい。
相談内容(2025年3月・保護者・青少年女子)
娘がインターネット上のQ&Aサイトに友達の顔写真と一緒に質問を投稿したところ、心無いコメントや性的な言葉が回答に投稿された。娘は他の投稿で学校のことも書いていたため、知っている人が見れば娘だと分かってしまう。投稿を消そうとしているが、一度に削除できる投稿数に制限があり、対応が進まず不安な状況が続いている。
アドバイス
インターネットに載せた内容は色々な人が閲覧し、中には悪意を持った人もいるため、これ以上個人情報を広げないために、落ち着いて削除の対応を続けてほしい。投稿した本人であっても削除ができないサイトの場合は、サイト管理者に削除依頼をする方法がある。また、規約上の問題がある場合は違反報告をする方法もあるため、サイトの利用規約をよく読んで対応してほしい。
ポイント
顔写真も大切な個人情報の1つであるため、インターネット上に載せるときには慎重になる必要がある。顔写真を公開したくない人もいるため、自分以外の人の写真については必ず全員に許可を取ること、一人でも載せたくない人がいたら載せないのがマナーである。また、1枚の写真だけでは個人を特定することができなかったとしても、インターネット上の複数の投稿を結び付けることで、特定につながるリスクがあることもよく理解しておいてほしい。
相談内容(2024年9月・青少年女子)
チャットができるゲームで知らない人からオンラインミーティングに誘われ、送られてきたURLをタップして参加してしまった。ミーティングの画面で住んでいる場所を聞かれて答えてしまい、部屋の一部が写った写真を送ってしまった。次に、顔を見せてほしい、声を聞かせてほしいとしつこく言われて何度も断った。家を特定されないかと不安になった。
アドバイス
インターネットで知り合った人とチャットをしながらゲームをするのは楽しい反面、相手の素性がわからないため、とても危険なことでもある。個人情報を聞かれたり、断るのが難しくなって写真を送ってしまうと簡単には取り戻せないため、これからは気を付けてほしい。家を特定されないかなどの不安については、一人で抱えずに今回の出来事を保護者や家族にも話して一緒に対処してもらってほしい。
ポイント
個人情報を一度でも教えてしまうと取り戻すのは難しく、どのように使われるのかもコントロールできなくなるため、自分自身でしっかりと守ってほしい。オンラインゲームのように趣味で集まる場所にも、同じ趣味を持つ人ばかりではなく悪意を持った人が紛れ込んでいる可能性もあり、個人情報を聞き出したり、性的な写真を手に入れようと狙っている人もいる。また、知らない人から送られてきたURLをタップするだけで個人情報を抜き取られたり、PCやタブレットにウイルスを仕込まれるトラブルもあるため、安易にURLをタップすることも危険である。
相談内容(2024年4月・青少年女子)
SNSで知り合った人に携帯電話番号を聞かれて教えてしまい、住所を特定されたり、悪用されないか心配になった。相手は自分に好意を持っており、SNSでのやり取りはまだ続いている。もう付き合いをやめたいが、ブロックをするのも不安で困っている。
アドバイス
電話番号と契約者の情報を紐付けて管理しているのは電話会社であり、一般の人が電話番号だけから住所を特定することは難しい。相手に教えた情報をもう一度整理し、電話番号しか教えていないなら、着信拒否をしたり、番号を変更するなどの対策で連絡を絶つことも1つの選択肢だろう。一人で判断せずに保護者にも相談しながら安全策をとってほしい。
ポイント
インターネット上だけの知り合いであれば、相手に不安や不信を感じたらブロックをするなどで連絡を断つことも容易だが、1つでも個人情報を教えてしまうと、それが心配の種になってしまうことがよくある。相手の本当の姿が見えないために、相手の行動を予測することも難しく、どうするのが安全なのかわからないまま心配が大きくなることもある。トラブルを避けるためには、自分の情報を誰にどこまで伝えて良いのか、SNSに載せる内容も含めてルールを決めるなど、自分の情報は自分自身で守る意識を持つことが大切である。
相談内容(2023年11月・青少年男子)
あるSNSアカウントが主催していたプレゼント企画に応募したところ、別のメッセージアプリのアカウントを友達追加するように誘導された。次に、メッセージアプリで説明があり、ゲームをダウンロードしてプレイ画面のスクリーンショットを送るように指示され送ってしまった。しかし、主催者が誰なのかわからなかったので個人情報の流出が心配になった。
アドバイス
主催者や目的が明確でないプレゼント企画は、本物でない可能性もあるだろう。仮にプレゼントが本当に当選したとしても、よく知らない人に個人情報を教えてしまうと、その情報がどのように使われるかわからず、さらに本当に景品が送られてくる保証もない。このため、もし当選の連絡があったとしても、住所や名前は安易に教えたりせず、保護者にも話して辞退したほうが良いかなど一緒に考えてもらうことを勧める。
ポイント
SNSで見かけるプレゼント企画は、企業などが運営する公式アカウント以外は、本物ではない可能性もあるため安易に信用することは危険である。応募と見せかけて個人情報の収集が目的かもしれず、一度個人情報を伝えてしまったら悪用を止めることも難しくなってしまう。欲しい景品がもらえると思ったとしても、一度立ち止まってよく考えることが大切である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。