相談事例

削除方法

相談内容(2024年1月・保護者・青少年女子)

ある動画配信者のアカウントに、子供の画像が顔出しで掲載されている。画像にはセリフの吹き出しが付いているが、子供が実際に言った言葉ではなく、投稿者が編集したようだ。子供本人は画像の掲載に同意したそうで消したくないと言っているが、保護者としては消してほしいので投稿者に連絡を取っている。

アドバイス

インターネット上に掲載された画像を削除できるのは、掲載した本人か各サービスの運営会社となるため、掲載している相手と連絡が取れるなら、まずは相手に直接削除をお願いすることを勧める。相手と連絡が取れない場合や、相手が削除に応じない場合は、運営会社に報告する方法もあり、サイトの利用規約に反しているような画像であれば、削除の対象になる可能性があるだろう。それでも削除されない場合は、弁護士に相談してみることも勧める。

ポイント

インターネットに公開された画像や動画は誰に見られているかわからず、コピーや転載も簡単にできてしまう。将来消したくなったときに消せなくて困ることがないように、個人がわかるような画像や動画はなるべく早く消しておくのが安全だろう。削除依頼をするときには、載せられている場所(サイト名やURL)と、誰が載せているのかによって依頼先が変わるため、正確に特定することがポイントである。載せた人への削除依頼、またはサイトの利用規約をよく読みルールに沿った対応をとっていくことになる。

相談内容(2023年6月・保護者・青少年男子)

息子が学校の友達と遊びに出かけた時に、友達の一人に顔写真を撮られた。息子は嫌がったが、面白がってメッセージアプリのグループに写真を投稿したようだ。顔写真が広まるのは嫌なので消してほしいが、息子はまだスマートフォンを持っていないのでどうしたら良いか。

アドバイス

グループに送信された写真を消すには、グループメンバーそれぞれの端末から消してもらう必要がある。送信したのは学校の友達であることから、スマートフォンの有無に関わらず友達と直接話し合いをして消してもらうことが必要であり、個人での対応が難しいようであれば、学校の先生にも相談して協力してもらうことを勧める。顔写真がメッセージアプリのグループだけにとどまらず、インターネットに拡散されたら回収するのは困難になるので、早めに相談して対処するのが良いだろう。

ポイント

スマートフォンが手元にあることで、いつでも写真や動画を撮影できるようになったが、何でも自由に撮影して良いわけではない。特に顔写真の場合は本人の許可なく撮影したり、それを公開することは権利侵害につながる恐れがあるため、大切な友達の権利を傷つけないためには一人一人に慎重な行動が求められる。この事例のように勝手に顔写真を撮影・公開されてしまった場合は、自分は嫌だという気持ちを相手に伝え、ルールとマナーを理解してもらい確実に消してもらえるのが良い。

相談内容(2022年12月・保護者・青少年男子)

子供が保護者に無断でSNSを利用していた。端末にはパスワードを設定し、保護者がいるときだけインターネットができるようにしていたが、保護者が知らないうちにSNSのアカウントを作っていたようだ。アカウントを削除する方法を知りたい。

アドバイス

SNSアカウントを削除するには、基本的には本人がログインをした状態で利用停止や退会の手続きをすることになる。詳しい手順はSNSのヘルプページに説明されているのでよく読んで実施してほしい。パスワードを忘れたなどでうまくいかないときには、問題解決のページに書かれている手順を試すと良い。今後も同じ状況が繰り返されるのを防ぐためにフィルタリングを利用することを勧めるが、保護者による一方的な制限は反発につながる可能性があるため、利用を許可するアプリ、許可しないアプリについて再度しっかりと話し合いをしてほしい。

ポイント

一度作られてしまったアカウントを削除できるのは、作った本人か運営会社となるため、削除が必要な理由を子供に説明したうえで子供本人が削除できるのが一番良い。SNSは使い方次第では子供にとって危険な面もあり、フィルタリングによって利用が制限されるアプリである。また、年齢制限があるものや、未成年者が使うには保護者の同意が必要なものもある。削除したあとは、こうした決まり事を親子で一緒に確認し、いつから利用を許可するのか、どのような使い方なら許可できるのかについての話し合いにつなげられると良いだろう。

相談内容(2022年10月・青少年男子)

SNSのダイレクトメッセージがきっかけで知り合った同年代・同性の友達と顔や体の写真を交換することになり、自撮り写真を送ったところ、相手が自分になりすまして勝手に載せていることがわかった。プロフィール画像にも自分の写真が加工されて使われている。アカウントをすぐに消してほしい。

アドバイス

SNSアカウントを削除できるのは、アカウントの持ち主、またはSNSの運営会社となる。相手とまだ繋がっている場合は、話し合いをして削除してもらえるのが一番良い。相手が応じなかったり、連絡するのが難しい場合は、なりすましや不適切な投稿として運営会社へ報告する方法がある。サイトの説明をよく読み、規約違反について報告することを勧める。性的な写真も要求されて送っているようなら、相手の行為は児童ポルノ禁止法違反の可能性や、児童ポルノを不当に要求することを禁止する東京都の条例違反の可能性もある。被害を食い止めるために自宅を管轄する警察署へ相談してほしい。

ポイント

インターネットを通じて知り合う相手は、性別や年齢を偽っている可能性もあり、近づいてきた本当の目的もわからない。顔写真や個人情報を交換しようと言われたときには、トラブルを避けるためにきっぱりと断る勇気を持ってほしい。インターネット上に一度載せられてしまうと消すことも容易ではないが、規約違反行為に対しては運営側へ報告をすることで消してもらえる可能性がある。違反報告をするときには、違反の内容が運営側に確実に伝わるように、サイトの説明をよく読み、ルールに沿って報告をすることが大事である。

相談内容(2022年8月・青少年男子)

友達とビデオ通話をしたら、相手が録画をしていて勝手にSNSに載せられた。消してほしいとお願いしてもやり方がわからないようで消されない。

アドバイス

インターネット上の投稿を削除できるのは、原則として投稿者本人かサイト管理者や運営会社であり、本人が削除できない投稿の場合は、サイト管理者や運営会社に削除依頼をすることになる。ただしサイト管理者や運営会社に削除依頼をしたとしても、サイトのルールや法律に反する内容でなけば削除されない可能性もある。このため、身近な大人にも協力してもらいながら、本人に消してもらうのが一番確実で早い方法かもしれない。SNSにログインをして投稿を削除する方法が一般的であるため、SNSのヘルプページを参考にしてほしい。

ポイント

インターネット上は情報が広まるスピートが早く、誰がその情報を閲覧するのかをコントロールすることはできない。閲覧者がコピーをする可能性などもあり、時間が経つほど完全に消すことも難しくなるので、早めに対処してもらえると良い。インターネットやSNSに日常の出来事を載せることが簡単にできるようになったが、情報を載せるときには消すときのことまでしっかり考える必要がある。また、インターネットは他人のプライバシーを公開したり、人を傷つけて良い場所でもないため、誰でも見て良い内容でない限り安易に投稿するのは避けるべきである。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。