相談事例
料金関係
相談内容(2023年5月・青少年女子)
スマートフォンでアプリ内課金のあるサービスを利用し、有料プランに課金をしていたようだ。スマートフォンの設定画面を見て気が付いて解約し、アプリも削除したが、この支払いがどうなっているのかわからず心配になっている。
アドバイス
課金に使ったスマートフォンの画面で、アプリの名前、金額、日付などの購入履歴を確認してほしい。その支払いがどうなっているのかは、支払い方法に応じて請求書や明細書を確認する必要がある。お金の問題は一人で解決するのは難しいため、保護者に話して確認してもらうことを勧める。また、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。ケースバイケースだが事業者へ申し出ることで返金される可能性があり、最寄りの消費生活センターへ相談することもできるので保護者に相談してほしい。
ポイント
アプリを画面から削除しただけでは解約や退会をしたことにはならず、サブスクリプション(月額制など一定の期間有料で利用するサービス)の場合は解約をしない限り自動更新されるものもある。その結果、サービスを利用したつもりがなくても料金が引き落とされていることもあるので注意が必要である。無料のアプリでも機能やアイテムを追加するときには有料となるのが一般的である。どこからが有料なのかわかりにくいときには、一人で操作をせず、保護者に相談して利用規約などを一緒に見てもらうのが安全である。
相談内容(2023年2月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のスマートフォンとクレジットカードを使い、無断で高額なアプリ内課金をしていたことがわかった。少しでも返金してもらうことはできるのか。
アドバイス
民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取消すことができる」と決められている。契約を取り消すには満たさなければいけない要件があり、クレジットカード会社やアプリの会社などとの交渉も必要になる。詳しくは最寄りの消費生活センターへ相談することを勧める。相談の際には、課金したアプリの名前、日時、金額などを詳しく時系列のメモにまとめ、購入履歴もチェックして請求金額と一致していることを確認しておくと良い。
ポイント
成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、現在は未成年者契約の取り消しは18歳未満が対象である。インターネット上では、端末の設定によっては未成年者でも数回のタップで決済ができてしまうため、保護者の端末での高額課金のトラブルはとても多い。日常的に保護者の端末を子供に貸し出している家庭では、面倒であってもその都度フィルタリングの設定や機能制限(課金禁止設定など)をしたり、クレジットカード番号を端末に保存しないといった対策をしておくのが安全である。
相談内容(2022年10月・保護者・青少年女子)
娘が保護者のクレジットカードを使ってインターネットから月額制のサービスを契約してしまい、1年以上も料金が支払われていた。無料期間中に解約をするつもりが忘れていたと言っている。あまり使わないクレジットカードだったので気づくのが遅くなった。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。ケースバイケースだが事業者へ申し出ることで返金される可能性はある。申し込みまでの経緯など詳しい情報をまとめて、最寄りの消費生活センターに相談してほしい。
ポイント
インターネットから申し込めるさまざまな定額制サービスやサブスクリプション契約では、無料のお試し期間があるものも多い。無料期間が過ぎると自動的には解約されずに有料契約へ移行されるケースもあるため、契約がどうなるのか事前に必ず確認しておくことが大事である。この機会にクレジットカードの管理を徹底するとともに、課金の仕組みについても家族でしっかり話し合えると良い。
相談内容(2022年7月・保護者・青少年男子)
子供が祖父の端末を借りて、ゲームで課金をしていたことがわかった。保護者のクレジットカードを持ち出していた。子供専用のゲーム機でも課金をしていたが、保護者宛てにメールが届いたことで発覚し、一度叱られている。そのため祖父の端末を借りてゲームをしていたようだ。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。実際に取り消しの対象になるかどうかはケースバイケースであり、満たさなければいけない条件もある。プラットフォーム事業者(ゲームアプリを配信している会社)、ゲーム会社、クレジットカード会社との交渉も必要になるため、詳しくは最寄りの消費生活センターへ相談してほしい。ゲームの名称や利用した日時、決済した金額の履歴等をクレジットカードの明細と突き合わせて確認しておくと良い。
ポイント
祖父母や親戚から借りたスマートフォンなど、ふだん子供が使っていない端末での課金トラブルは多い。インターネット上での課金は、クレジットカード、キャリア決済、電子マネーなど様々な決済手段が用意されており、端末が変わっても子供が操作できてしまうこともあるため、再発防止の対策をすることも大切である。子供がふだん遊んでいるゲームについてしっかり把握し、画面上でどのような操作をすると料金が発生するのかを親子で理解しておくと良い。ほしいアイテムがあるときなどは、その都度保護者に相談することもルールに決めておくと良い。
相談内容(2022年4月・保護者・青少年男子)
子供が海外のオンラインゲームに何万円も課金をしていた。クレジットカードの引き落としがありわかった。今回だけでなく来月にも引き落とし予定があるのでどうしたら良いか。ゲームに使っていたスマートフォンは、以前保護者が使用していた古いもので、保護者のアカウント情報やクレジットカード情報も登録されていた。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。取り消しのためには満たさなければいけない要件があり、判断はケースバイケースである。クレジットカード会社やゲーム会社との交渉も必要になる。海外のゲーム会社の場合は、日本語以外の言語で交渉することになるかもしれないが、こうしたことを最寄りの消費生活センターに相談をすることを勧める。再発防止のために、今後は子供が利用するスマートフォンには保護者のアカウント情報を残さない、フィルタリングを利用するなどの機械的な対策をしておくと良い。
ポイント
保護者が利用していた古いスマートフォンでの課金トラブルはとても多い。古いスマートフォンの場合、回線契約は解約されていてもインターネットを利用することはできるため、端末にクレジットカード情報が残っていれば大人が使っていたときと同じように子供でも課金や買い物ができてしまう。解約したスマートフォンであっても、子供が使う場合にはフィルタリングを利用することと、ペアレンタルコントロール(機能制限)によって課金防止などの制限をしておくことが大事である。
相談内容(2022年1月・保護者・青少年男子)
クレジットカードが利用停止にされていることに気付き、カード会社へ問い合わせたところ、キャリア決済の上限により止められていることが分かった。子供がスマートフォンのキャリア決済で課金していたようだ。複数のゲームを利用しており、合計すると高額な金額になっているのだが、支払わないといけないのだろうか。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。これを適用するためには、満たさなければいけない要件があり、携帯電話事業者やクレジットカード会社、ゲーム会社との交渉も必要になる。適用されるかどうかの判断はケースバイケースであるため、詳しくは最寄りの消費生活センターへ相談すると良い。その際には、いつ、どこで、何にお金を使ったのかを記録しておき、請求額と購入履歴が合っているかを確認しておくことを勧める。
ポイント
クレジットカードでの子供の課金は、お金を使ってから利用明細に反映されるまでに時間があるため、保護者が気づいた時には高額に積み上がっているケースも多い。子供が利用するインターネット機器には課金防止の設定をすることや、クレジットカード情報を残さないなど未然防止の対策が大事である。機械的な対策のほかに、スマートフォンやゲームとの安全な付き合い方について家庭で話し合うことも大切にしてほしい。
相談内容(2021年11月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のスマートフォンを使って勝手にゲームで課金をしていたことがわかった。スマートフォンはロックしていたが子供が解除してしまったようだ。利用明細を調べたら何度も課金を繰り返していた。アプリの公式マーケットへ払い戻し請求の手続きをしたが、払い戻しができるかどうかわからない。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。契約を取り消すには満たさねばいけない要件があり、関係する各社との交渉も必要になり、返金が可能かどうかの判断はケースバイケースである。詳しくは最寄りの消費生活センターへ相談することを勧める。その際には、いつ、どのようにして、いくら、どこに払ったのか等を詳しく時系列のメモにしておくと良い。
ポイント
子供専用の端末にはフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)などで課金ができないように対策されているかもしれないが、制限のない大人の端末で子供が課金をしてしまうトラブルも多く起きている。「未成年者契約の取り消し」は必ず適用されるとは限らないため、子供がインターネットを利用する家庭では、保護者や家族の端末にもトラブル防止対策が必要かもしれない。機械的な対策だけでなく、お金の大切さを親子で話し合ったり、ゲームをするときの約束事や、課金も含めて、ほしいものがあるときには保護者に相談するといったルール作りも大切にしてほしい。
相談内容(2021年8月・保護者・青少年男子)
子供に契約切れのスマートフォンを渡し、自宅にいる時だけゲームを許可していたが、クレジットカード会社からの明細書を見て、何万円も課金していたことがわかった。解約したスマートフォンで課金ができるとは知らなかった。フィルタリングも契約切れで制限がかかっていなかった。今後どのようにすれば良いのか。
アドバイス
未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」ということが民法で決められている。ただし契約を取り消すには要件があり、ゲーム会社やクレジットカード会社などとの交渉も必要になる。まずは、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。その際には、いつ、どのようにして、いくら、どこに払ったのか等を詳しく時系列のメモにしておくと良い。購入履歴を確認し、請求金額と一致していることも念のため確認しておくことを勧める。
ポイント
スマートフォンを解約すると毎月の通話料金などは発生しなくなるが、インターネットに接続すればアプリをダウンロードすることも、オンラインゲームで遊ぶこともできる。端末にクレジットカード情報が記憶されていれば、買い物や課金も簡単にできてしまう。一方で携帯電話会社から提供されていたフィルタリングサービスは、解約と同時に停止されるため、制限のない状態でインターネットを使うことになる。このように、解約したあとのスマートフォンの状態について保護者が理解し、子供が安全にインターネットを使うための対策ができているか確認しておくことが大事である。
相談内容(2021年5月・保護者・青少年男子)
子供が祖母のスマートフォンを借りてオンラインゲームを利用し、高額課金をしていた。クレジットカードの請求書が届いてわかった。以前、祖母が息子に少額の課金をするためにクレジットカード番号を教えていたようだ。その後、番号を入力しなくても課金ができる設定になっており、息子も課金をした自覚がなかったようである。
アドバイス
保護者が許可していない未成年者の課金については、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」が可能だとされている。取り消しの対象になるかどうかはゲーム会社等との交渉次第となる。詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。相談する際には、ゲーム名や金額のリストをまとめておくと良い。今後は同様のトラブルを再発させないように、子供に貸し出すときのルールやスマートフォンの制限について検討することを勧める。
ポイント
子供のゲームでの課金は、保護者の知らない間に起こり、請求書を見て初めて知るケースが多い。スマートフォンにクレジットカード情報が記憶されていたり、メールで届く決済の通知を見逃してしまうなどが重なり、気づいた時には高額に積み上がっていることもあるのがインターネット上の課金の怖さである。だからこそ未然防止の対策が不可欠である。オンラインゲームを利用するときのルールについて、日頃から家族でしっかりと話し合うことを大切にしてほしい。
相談内容(2020年12月・保護者・青少年男子)
息子が専用のタブレットを利用し、ゲームに高額の課金をしていた。保護者名義のクレジットカードを持ち出して勝手にクレジットカード番号を入れていたようだ。カード会社から明細が送られてきてわかった。
アドバイス
保護者が許可していない課金については、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」が可能だとされている。しかし、すべてのケースに適用されるとは限らず、ゲーム会社などとの交渉次第であり、詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。相談する際には、課金した日付や金額の明細が整理されていると良い。
ポイント
ゲームの課金はインターネットと端末があれば子供でも簡単にできてしまう。その場でお金を支払わないため、ゲームに夢中になって過度に課金をしてしまうトラブルは大人でも起きていることから、子供の課金トラブルを防ぐには保護者の役割が大事だと考えてほしい。子供の端末にはフィルタリングや機能制限を利用して、子供だけでは課金ができないように制限することが対策の1つである。また、クレジットカードは名義人以外は利用できないことを親子で話し合っておくと良いだろう。
相談内容(2020年11月・保護者・青少年男子)
子供がゲームで高額課金をしていた。明細をあまりチェックしていなかったので気づくのが遅れてしまった。以前は子供専用の携帯電話を持たせていたが、ゲームばかりしているので取り上げていたところ、保護者の端末が使われてしまった。このような場合はどうすれば良いか。
アドバイス
未成年者が契約などの法律行為をする場合は、法定代理人(保護者)の同意が必要であり「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取消すことができる」と民法で定められている。ただし、契約を取り消すには要件があり、ゲーム提供会社等との交渉も必要になる。このため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。いつ、いくら使ったかなどの詳細を事前に整理しておくと良い。
ポイント
子供が課金の意味を理解しないまま、アイテムが欲しくて勝手に購入してしまったとしても、保護者の管理責任を問われて支払い義務が生じてしまうこともある。だからこそ保護者は、子供が安易に課金できないような工夫をしておくことが大切である。子供の携帯電話はもちろん、保護者の端末、家庭内にある回線契約のない端末、家族共有のPCなど、子供が利用する機器にはフィルタリングや機能制限などの機械的な対策をしておくことが推奨される。また、アイテムが欲しいときには保護者に相談するなど、課金のルールについて親子でお話し合いをして、子供自身も納得できるように決めることも大事なことである。
相談内容(2020年9月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のスマートフォンを勝手に操作しゲームで課金をしてしまった。高額な支払いを請求されているが、取り消しは可能か。
アドバイス
民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められており、今回の課金についても返金の交渉ができる可能性がある。契約を取り消すには要件があり、ゲーム会社、クレジットカード会社や携帯電話会社等との交渉も必要になると思われる。このため、お住まいの地域にある消費生活センターにこれまでの経緯を詳しく話し、今後の交渉方法を相談することを勧める。
ポイント
未成年者が保護者に無断で課金をしてしまった場合、「未成年者契約の取り消し」が救済措置となるが、必ず取り消されるとは限らないため、スマートフォンの管理、クレジットカード情報の取り扱いには家族で気を付けてほしい。保護者のスマートフォンを子供に貸し出すときには何のために使うのか、どんなアプリを利用するのかをしっかり話し合うとともに、無断で利用しないなどのルールも必要かもしれない。端末のロック、フィルタリング、機能制限など、機械的な対策を講じておくことも大事である。
相談内容(2020年8月・保護者・青少年男子)
息子が保護者のスマートフォンを使い、ライブ配信アプリで課金していたことがわかった。好きな配信者を応援するためにゲーム内のコインを何度も購入していたようだ。スマートフォンにクレジットカード情報が保存されていたため、簡単にカード決済ができてしまったらしい。高額なので支払えずに困っている。
アドバイス
民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められている。ただし法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースであるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。課金の履歴を印刷するなどして用意しておくと良い。
ポイント
インターネット上でライブ動画の配信や視聴ができる「ライブ配信アプリ」が増えている。その多くは無料だが、「投げ銭」(好きなライブ配信者を応援するための課金)ができる機能がある。1回の課金は少額であっても、何度も繰り返すことで想像以上に高額に積み上がってしまうのがインターネット上の課金の怖さである。お金の知識が十分でない子供は、現実味がないまま課金を繰り返してしまう可能性もある。このような点からも、子供がインターネットを利用する家庭では、フィルタリングや機能制限を利用するなど、想定外のトラブルの防止対策をしてほしい。
相談内容(2020年5月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のスマートフォンを使いゲームで遊んでいたが、画面上に出てくるコインが有料だと知らずに課金をしてしまったようだ。携帯電話の請求金額を見て初めて分かった。高額なので返金のためにどう対応すれば良いか。
アドバイス
民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められている。ただし法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースであるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。ゲームの利用履歴を印刷するなどして用意しておくと良い。
ポイント
「未成年者契約の取り消し」は、社会経験や法律知識が未熟な未成年者のための救済措置だが、インターネット上での課金の操作は、特に大人のスマートフォンが使われていると、未成年者の行為だと証明するのは簡単ではない。今回のトラブルを機に、ゲームで遊ぶ場合のルールを親子で話し合えると良い。保護者のスマートフォンであってもフィルタリングを利用するなど、トラブルから守る対策をしてほしい。
相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)
保護者が普段使っているスマートフォンを子供が利用し、ゲームで数回課金をしていた。メールが届いて判明した。とても高額で驚いた。キャンセルすることはできるのか。
アドバイス
払い戻しが可能かどうか、公式ストアの説明に従って操作をしてほしい。公式ストア側での返金が難しいようであれば、消費生活センターへ相談することを勧める。相談の際には、子供が保護者のスマートフォンを使って無断で課金をしたこと、いつ何のゲームでいくら使ったのか等の詳細を伝えてほしい。また、未成年者契約の取り消しの適用が可能かについても相談することを勧める。
ポイント
子供による予期しない高額課金は、保護者や大人のスマートフォンを借りて利用しているときに起こるケースも多く見られる。大人のスマートフォンにはフィルタリングが利用されていないことも多く、クレジットカード情報が記録されていれば、決済も簡単にできてしまう。ゲームの利用年齢が子供の年齢に設定されていなければ、ゲーム会社が設定する課金上限の適用も難しくなる。このように、特に低年齢の子供に貸し出している家庭では、貸し出し方について家族で共有し、子供が安全に利用できるように対策をとることが大事である。
相談内容(2020年2月・保護者・青少年男子)
子供がオンラインゲームにお金を使っていた。課金ができないように管理していたのだが、端末にクレジットカード情報が残っていた。ゲーム会社やクレジットカード会社に交渉したが、消費生活センターに相談してほしいと言われている。
アドバイス
民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められており、今回の課金についても返金の交渉ができる可能性がある。しかし、どのような状況でも返金が可能ではなく、ゲームの設定、利用状況、クレジットカードの管理状況などに応じてケースバイケースである。消費生活センターにこれまでの経緯を詳しくお話して、今後の交渉方法を相談することを勧める。
ポイント
インターネット上では、未成年者がクレジットカードを使ったり、高額な課金をしていることを証明するのは容易ではない。これは現実世界での買い物との大きな違いだろう。保護者にできる対策の1つは、子供だけでは課金ができないようにフィルタリングや機能制限を利用することである。クレジットカード情報の管理、パスワードの扱いなどを定期的に見直しておくことも大切である。
相談内容(2020年1月・保護者・青少年男子)
保護者が知らないうちに子供がゲームで課金をしていた。携帯電話会社の明細をチェックしていると、あまりに高額だったので確認すると、キャリア決済で課金をしていたことがわかった。何とか支払いを取り消してもらう方法はないか。
アドバイス
未成年者契約の取り消しの法律があり、保護者の同意なしで行われた子供の契約、買い物は取り消すことができる。取り消しに応じてもらえるかどうかはケースバイケースなので、ゲームの運営会社との交渉に向けて消費生活センターに相談して支援してもらうことを勧める。準備として、課金の明細を揃えること、課金までの状況を明らかにしておくと良い。お子さんのゲームの利用状況や、保護者の管理状況なども正確に伝えてほしい。
ポイント
インターネット上では単純な操作で子供でも簡単に決済ができてしまう。大人は、子供が利用するスマートフォンやゲーム機などインターネットに接続する機器について理解し、安全に使うための対策を知っておく必要がある。未然防止のためには機械的な制限も大事であり、子供が使う端末には必ずフィルタリングを利用してほしい。
相談内容(2019年12月・保護者・青少年女子)
娘が保護者のスマートフォンでゲームで遊んでいて、キャリア決済で何万円も課金をしていたようだ。まったく知らず、娘もお金を使っているとは思っていなかった。携帯電話会社から、料金が高額になっているとの連絡があって知った。
アドバイス
民法では、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入を取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。適用されるかどうかはケースバイケースであり、保護者の承諾を得ていないこと、金額が子どもが通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどが判断材料になるようだ。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。
ポイント
子供が利用するスマートフォンには、保護者の所有物であっても必ずフィルタリングを利用してほしい。スマートフォンで利用できるアプリや機能を制限することにより、保護者が意図しない課金の防止にもつながる。ゲームで遊ぶための年齢も子供の正しい年齢に設定しておく必要がある。利用規約をよく読み、どこまでが無料でどこからどのような操作をすると料金が発生するのかについても親子で事前に確認しておくと良いだろう。
相談内容(2019年9月・保護者・青少年男子)
自分専用のスマートフォンでゲームで遊んでいたときに、ショップを開き、有料とは知らずにアイテムを購入してしまった。間違えて購入してしまったものなので課金の取り消しをしたい。保護者にも相談しているがどのように対応したら良いか。
アドバイス
保護者が同意をしていない未成年者による契約は、「未成年者契約の取り消し」という法律に当てはめて、返金の交渉ができる可能性がある。法律が適用されて取り消しが可能かどうかの判断はケースバイケースと思われるため、課金までの詳しい状況を整理して自宅近くの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
アプリ内課金があるゲームでは、追加機能やアイテムを有料で購入することになるため、無料で遊べるゲームであっても注意が必要である。一定時間内であれば、利用規約に従って返金手続きができる場合もある。手続きができない場合は、保護者の同意を得ていない契約として取り消しを申請する方法がある。法律に沿った救済措置を受けるためにも、正しい年齢で利用しているなど、利用規約が守られていることが大事なことである。
相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)
子供が古い端末から複数のゲームアプリで課金をしてしまった。数週間のあいだ、1日に何回も課金していたことも分かった。金額が高額で焦っている。
アドバイス
遊んでいたゲームと課金をした日時について利用明細を出しておくと良い。料金がクレジットカード決済によって請求されるのか、携帯電話会社の収納代行サービスとして請求されるのかを見極めて、その利用明細を取得することを勧める。民法では、未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると決められている。法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースと思われるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談すると良いだろう。
ポイント
回線契約をしていない古い端末であっても、Wi-Fiを利用してインターネットに接続すれば、オンラインゲームで遊んだり、買い物をすることもできてしまう。子供が使用する端末にはフィルタリングを利用して、予期しないトラブルを防ぐことが保護者の役割と考えてほしい。子供が利用して良いアプリの管理、課金防止、時間制限の設定も重要である。パスワードも勝手に解除できないように保護者がしっかり管理しておくことが大切である。
相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)
息子が祖母のスマホでゲームの課金をしていて、知らないうちにクレジットカード決済で引き落とされていた。カード会社からの明細を確認していてわかった。今までの利用料金はすでに引き落とされている。家ではゲームを禁止しており、祖母のところへ行って課金しているとは思わなかった。祖母もスマホを貸していたが課金には気が付かなかった。息子は課金の意識はなかったがゲームアプリのダウンロード、パスワード解除などを自分で操作したようだ。
アドバイス
民法では、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。ただし無条件で認められるわけではなく、保護者のカード管理の状況、子供が年齢を偽っていないかなどで判断される。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。
ポイント
オンラインゲームでは、お金を使っている現実味がないまま課金してしまうケースも多いようである。今回のことをきっかけに、現実世界で買い物をするときと同様に、遊びたいゲーム、欲しいアイテムはお金を支払って購入するものであることを家庭でしっかり話し合えると良い。インターネット上では、未成年者が利用していたことを証明するのは簡単ではないため、未然防止の対策も大事であり、子供が使う端末には必ずフィルタリングを利用してほしい。
相談内容(2019年5月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のタブレットでゲームの課金をしてしまい、クレジットカードで高額が決済されていた。タブレットを自由に使わせることはなかったが、保護者の机から持ち出したようだ。タブレットにパスワードは設定しておらず、クレジットカード情報が登録されている。支払いの取り消しをしたい。
アドバイス
未成年者契約の取消の法律に沿って、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入は取り消しができる。法律の適用には条件があり、たとえば保護者の承諾を得ていないこと、金額が子供が通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどでケースバイケースで判断される。詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
子供がインターネットで無意識に課金をしてしまったような場合でも、未成年者契約の取消が必ず適用されるとは限らないため、保護者の端末を子供に貸し出している場合は特に、事前の対策が大切である。1つは、子供に保護者の端末を貸し出すたびにフィルタリングを有効にすることである。課金を制限するなどペアレンタルコントロールの利用も予防策になる。保護者が不在の間に勝手に利用できないように、端末をパスワード保護しておくことも有効だろう。子供の年齢に合わせて、日頃からゲームとの付き合い方を親子で話し合っておくことも大事である。
相談内容(2019年2月・保護者・青少年女子)
娘が保護者のお古のスマートフォンに入っているガチャゲームで勝手に課金をしてしまい、多くのガチャを引いてアイテムを手に入れていたようだ。数日前からゲームで遊んでいるようだと思っていたが、今日になって、数万円も使っているのが分かった。支払いを回避するにはどうしたら良いか。
アドバイス
未成年者が法定代理人(保護者)の許可なく契約した法律行為は取り消すことができるが、無条件に取り消せるわけではなく、要件を満たしていなければならない。今回の課金に関しては、保護者が遊んでいたゲームが入ったままの状態で子供に古いスマートフォンを手渡して使わせていた点については見直すべきだろう。ゲームで課金した画面やその履歴を保存しておき、最寄の消費生活センターへ相談することを勧める。
ポイント
お下がりのスマートフォンで課金ができてしまったことは、保護者にとっては盲点だったかもしれない。しかし、フィルタリングや機能制限のない状態であれば、子供でもインターネットに接続することや、ゲームアプリで有料アイテムを購入することが、画面操作で簡単にできてしまう。保護者所有のスマートフォンを子供に貸し出すときにも、契約切れのスマートフォンを子供に使わせるときにも、フィルタリングなどによって安全に利用できる状態にしておくことが保護者の役割と考えてほしい。クレジットカード情報の管理、パスワードの扱い、課金設定などにも十分に気を配ってほしい。
相談内容(2019年2月・保護者・青少年男子)
息子が買ったばかりのスマートフォンでゲームで課金をしていたようで、クレジットカード会社からの請求額が数十万円になっていた。一部はすでに引き落とされており、残高不足でまだ引かれていないものや、引き落とし予定のものもある。利用したゲームは端末が複数台必要なゲームで、保護者の端末を貸したところ、クレジットカード情報が入っていたようだ。
アドバイス
未成年者契約の取り消しができる法律に基づいて課金の取り消しを交渉していくのが良いだろう。ただしすべてが無条件で取り消されるわけではなく、クレジットカード情報の管理状況や、子供が年齢を偽っていないこともポイントになる。交渉には、ゲームの運営会社やクレジットカード会社などが関係し、詳しくは消費生活センターに相談することを勧める。課金の詳細とカードの明細を突き合わせて、ゲーム会社名、ゲーム名、日付や金額をまとめておくと良い。
ポイント
無料ゲームであっても、ゲームを有利に進めたり、欲しいキャラクターを獲得するときに料金が発生し、画面上でボタンを押すだけで購入できるものも多い。1回ごとは少額かもしれないが、何度も課金を重ねてしまうリスクがある。有料と知っていても自制を効かせることは大人でも難しいことから、子供に渡す端末には、親の同意なく課金ができるような環境を作らないことが未然防止のためには大事である。クレジットカード情報を残さないことはもちろん、「アプリ内課金」を許可しない設定、購入にはパスワードを必須とする設定などを利用すると良い。
相談内容(2019年1月・保護者・青少年男子)
息子がクレジットカードを保護者の財布から持ち出してスマートフォンでゲームの課金をしていたことが分かった。数カ月前から課金を繰り返し、すでに高額が引き落とされてしまった。息子から話を聞くと、ゲームアカウントは20歳以上で登録していたようだ。
アドバイス
民法では、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ていない買物について取り消しを求めることができると定められている。適用されるための条件としてクレジットカードの管理状況、未成年者が年齢を偽っていないかなどで判断される。相手との交渉次第なので、ゲーム会社に問い合わせ、全額あるいは一部返金などの相談をすることを勧める。消費生活センターにも問い合わせをして支援してもらうことを勧める。
ポイント
オンラインゲームでの高額課金の相談は増えており、この事例のように保護者のクレジットカードが支払いに使用され、お金が引き落とされてから気付くケースもある。無料で遊んでいたつもりでも、ゲームを続けるためには課金が必要になったり、アイテム購入を求められる場面になることもある。さらに支払い方法ではクレジットカードが使われることが多い。このようなゲームの形態を親子でよく理解し、クレジットカードの大切さや危険性についても家庭で話し合っておくことが重要である。
相談内容(2018年11月・保護者・青少年男子)
子供がゲームアプリで課金をしてしまい、高額のクレジットカード決済をしてしまった。カード情報は保護者が登録した。パスワードの設定をしていなかったために決済ができる状況になっていた。
アドバイス
民法では、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると定められている。契約を取り消すには満たさねばいけない要件があり、ゲーム会社やクレジットカード会社との交渉が必要になると思われる。交渉に先立って、詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。
ポイント
子供の課金トラブルは、本人はお金を使っている意識がないまま高額に達してしまったケースも多いようである。課金が成立してしまうと払い戻しが難しいこともあるため、未然防止の対策をしておくことが重要である。クレジットカード情報を記録しない設定、購入時にパスワードを求める設定、アプリや機能の利用制限など、端末側でできる対策が有効だろう。購入前に必ず保護者に相談するようなルールを家庭で話し合っておくことも大切である。
相談内容(2018年10月・保護者・青少年男子)
子供がスマートフォンでゲームをしていて、1回限りの約束で課金を許可し、親のクレジットカード番号を入力した。しかし入力情報がスマートフォンに残っていたらしく、知らない間に課金を続けていた。クレジットカード会社から限度額の連絡があり発覚した。課金をしたオンラインストアにメールで問い合わせをして何回かやり取りをしたのだが、最終的には返金できないとの回答が返ってきた。どうしたら良いのか。
アドバイス
法律で定められている未成年者契約の取消しにより、保護者が認めていない子供の高額課金についても支払いが免除される可能性が考えられる。ただし子供自身が年齢を偽っていないことや、クレジットカード番号の管理などの要件が定められているので、必ず適用されるとは限らない。すでに返金を断られているが、今後の交渉に向けて消費者生活センターに相談することを勧める。
ポイント
スマートフォンやPCには、次回からの入力を省略するために一度入力した情報を保存できる設定があり、この事例も1回だけのつもりで入力したクレジットカード情報が保存されていたために起きたトラブルである。保護者はこのような仕組みを理解しておくことが必須だが、クレジットカードがどのようなものであるか、保護者の許可なく使うとどうなるかを子供に学んでもらうことも今後の再発防止に向けて大事なことだろう。この機会にもう一度、オンラインゲームとの付き合い方、利用時間や利用場所も含めたルールも親子で話し合えると良い。
相談内容(2018年7月・保護者・青少年男子)
息子のスマートフォンは本来であれば保護者が認証しなければ買い物等ができないはずであるが、一度だけ息子のスマートフォンで買い物をしたことがあり、その時にカード情報が残っていたらしく、ゲームで課金を続けてしまったようだ。ただし、息子自身はお金を使っているという意識がなかったようである。クレジットカードの請求で発覚した。このような場合、どうしたら良いのか。払わなければいけないのか。
アドバイス
未成年者契約の取り消しという法律があり、保護者に内緒で契約したものを取り消すことができるという内容であるが、どんなものでも取り消せるのではなく、要件を満たした際には取り消せるというものである。今回の件が取り消せるかどうかについては、ゲーム会社や決済システムの運営会社との交渉が必要になると思われる。どういう交渉が必要なのかについては、消費生活センターでアドバイスがもらえるはずなので、最寄の消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
自分専用のスマートフォンを持つ子供が増え、子供だけでゲームで遊ぶ時間のある家庭も増えてきているだろう。ゲームに没頭していると子供はお金を支払っている感覚がないまま有料アイテムを手に入れ、保護者が気付いたときには高額な課金が成立していることもあり得る。この機会に課金の怖さを親子でしっかりと話し合ってほしい。同様のトラブルを未然に防ぐためには、フィルタリングや制限機能、クレジットカードが使われたらメールで通知される機能など、保護者向けの管理機能を活用することも検討すると良い。
相談内容(2018年6月・保護者・青少年男子)
子供のタブレットを確認したところ、高額なゲーム課金の履歴が残っていた。ゲーム課金のメールが保護者のスマートフォンに届いていたが、関係ないと思って内容を確認していなかった。子供を問いただすと、1回アイテムを買う方法がわかってしまい、我慢ができずに次々に購入してしまったと話している。どう対応したら良いだろうか。
アドバイス
オンラインゲームでのアイテム購入を申し込んでいるのは未成年者であるため、法定代理人である親の同意がなければ、原則として契約を取り消すことができる法律がある。ただし、保護者側のカード管理やパスワード管理状況によっては支払いを取り消すことができない場合もある。まず、課金をしたゲーム会社に子供が勝手に課金した事情を伝えると良いだろう。クレジットカード決済であれば、そのカード会社から利用明細を取り寄せてほしい。それらを持参して近くの消費生活センターへ相談することを勧める。
ポイント
オンラインゲームでは、有料アイテムを手に入れたり、ゲーム内通貨を利用するたびに料金が発生し、クレジットカード情報や決済のためのパスワードなどが端末に登録されていれば、簡単に支払いが成立してしまう。子供にとってはお金を支払っている現実味がないまま課金されることもあり得ることを、家庭で話し合う機会を持つと良いだろう。保護者が同意しない課金を防止するには、保護者の知識や親子のコミュニケーションが大事であるとともに、端末側で課金を防止・制限する機能などを利用することも検討すると良い。
相談内容(2018年4月・保護者・青少年男子)
子供が知らない間に保護者のタブレットでゲームの課金をしていたことがわかった。クレジットカード会社から何回も課金があったのでストップしたとの連絡があって発覚した。子供は課金の意味がわからず、強いキャラクターを入手したかっただけのようだ。クレジットカード情報やパスワードの入力を省略する設定にしていたのかもしれない。料金の支払いをしなければならないのか。
アドバイス
お金がかかることを知らずに子供が課金をしてしまったのならば、未成年者の契約取消しの対象となり得る。ただし、保護者のカード管理責任やゲームの利用状況などから判断され、必ず契約を取り消せるわけではない。これから運営会社やクレジットカード会社へ問い合わせることになるが、手続き方法の参考に、同様の事例に多く対応している消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
子供がクレジットカード決済で課金をしてしまうトラブルでは、スマートフォンやタブレットのブラウザに、クレジットカード情報やパスワードが保存されていたために、自動的に入力されてしまったケースも多く見られる。特に低年齢の子供の場合は、最初は無料のゲームを楽しんでいたとしても、意図せずアプリ内課金へと進んでしまう可能性もある。子供が利用する端末には機能制限を設定したり、セキュリティやプライバシーにかかわる入力情報を保存しないなどの対策を施しておくと良いだろう。
相談内容(2018年2月・保護者・青少年女子)
子供がスマホで課金をしていた。携帯電話会社からの請求で判明した。利用したのは2つのアプリ。フィルタリングを利用しているが、その2つのアプリの利用は認めていた。しかし課金は許可しないように設定したはずである。子供は課金について認めたが、自然に課金できてしまい疑問を持たなかったとのこと。課金の操作をしようとしても、キャリア決済の画面にたどり着くまでにパスワードを入力する必要があるが、子供に確認すると、パスワードは聞かれなかったとのこと。このようなことが起こるのか。支払いは拒否できないのか。
アドバイス
パスワードの入力なしでは一般に考えれば決済までは到達しないと思われるので、スマホに一度入力したパスワードが保存されていた可能性もある。未成年者であり保護者が同意をしていない買い物であることから、支払い義務については、民法では未成年者契約の取り消しという措置がある。その措置が適用されるためには、いくつかの条件があり、たとえば、親の承諾を得ていないことや、契約時に年齢などの虚偽がないことや、保護者の管理状況などで判断されるだろう。利用したアイテムの提供元や決済会社との交渉次第になると思われる。交渉に当たっては消費生活センターへ相談して支援を得ることを勧める。
ポイント
なぜ課金ができてしまったのかは、今後のために検証が必要だが、機械的に制御しても、子供自身で解除ができる場合もあれば、機械に記憶されている場合もある。このため、機械に頼る対策だけでなく、今後のためにもインターネットの利用についてルールを決め、インターネットで提供されているサービスには利用料金が必要なサービスもたくさんあること、画面上の記載をよく読むこと、新しいサービスを利用する際には保護者の同意を必ず得ることなど、子供自身に利用に関する自覚を持たせることも必要だろう。
相談内容(2017年11月・保護者・青少年女子)
子供がゲームで課金をしていた。クレジットカードの利用明細はインターネット上で確認するようになっており、引き落とし予定を確認すると数十万円もあった。子供に確認すると、課金をしていることを告白した。どうにかならないだろうか。
アドバイス
未成年者契約の取り消しという措置がある。ただしすべての契約が取り消しになるのではなく、クレジットカードの管理など保護者の責務が問われるかもしれない。ケースバイケースなので、クレジットカードの明細、何のゲームでどこの運営会社かなどを調べて、消費生活センターへ相談することを勧める。ゲーム運営会社によっては、青少年の使い過ぎを防ぐため、上限の金額を決めている。その場合は青少年が利用していることがゲーム運営会社に伝わっていないといけないので、利用年齢の設定によっては、上限を超えてしまうこともあり得る。ゲーム運営会社との交渉についても消費生活センターに相談すると良い。
ポイント
オンラインゲームの課金には、クレジットカード番号やパスワードの入力が必要だが、入力さえできてしまえば、子供だけでも高額の課金ができてしまう。この点は保護者が十分な知識を身につけておいてほしい。子供が利用する端末にはクレジットカード番号や有料サービスへのパスワードを保存しないこと、課金が生じたときの通知は保護者のメールアドレス宛てに届くように設定するなど、トラブル防止の対策はたくさんある。そして何より大事なことは、子供がインターネットをどのように利用しているのかを親子でコミュニケーションをとりながら把握し、見守ることだろう。
相談内容(2017年8月・保護者・青少年女子)
娘がスマホのオンラインゲームで課金していたことが、クレジットカード会社からのいくつかの請求で発覚した。利用明細書には高額の課金があり、クレジットカード会社から確認の連絡もあった。娘に聞くと、保護者や家族のクレジットカード番号を勝手に使った事実を話してくれた。ロックをかけていない家族のスマホを勝手に使っていたようだ。
アドバイス
未成年者が保護者の同意を得ずに有料サービスを利用した場合には、契約を取り消すこともできる。ただし、保護者のカード管理責任やゲームの利用状況などから判断され、必ず契約を取り消せるわけではない。具体的な対応について、消費生活センターに相談することを勧める。クレジットカード会社へも状況をお話しした方が良い。今後のために、課金に関する家庭の約束事を定めると良いだろう。家族については、スマホにロックをかけること、暗証番号は時々変える、生年月日のような推測されやすい番号にしないことを注意してほしい。
ポイント
保護者の知らないところで子供がクレジットカード決済で課金をしてしまうトラブルは、高額であることも多くダメージが大きい。インターネット上ではカードそのものを提示するわけではなく、カード番号と暗証番号の組み合わせで決済ができてしまう。子供が勝手に課金したことを証明するのも難しい。このような特徴を、保護者はしっかりと理解しておく必要がある。子供がオンラインゲームを利用している家庭では、無料ゲームであっても、課金の仕組みや料金体系について親子で確認し、使い方についても十分に話し合い、約束事を定めることが不可欠だろう。年齢を登録する場合は、必ず子供の実年齢を登録するなど、利用規約を守ることも徹底してほしい。
相談内容(2017年1月・保護者・青少年男子)
息子が家族の携帯電話を無断で使ったらしく、その携帯電話にパケット通信料金超過のメールが届いた。驚いて調べてみたら、息子が携帯電話でテレビを視聴したことが分かった。携帯電話は通話のみの契約であり、パケット通信料定額制の契約ではない。どうしたら良いだろうか。料金を支払わなければいけないのか。
アドバイス
携帯電話のテレビを試聴していることから、何らかのサイトを開いたりデータ放送を利用した結果、パケット通信料金が発生したのかもしれない。早急に携帯電話会社へ相談に行くことを勧める。未成年者契約の取り消しが適用されるかどうかについて相談すると良いだろう。家族の携帯電話の管理状況を確認し、パケット通信料金が発生する仕組みなども家庭で話し合ってほしい。
ポイント
民法では「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」としている。今回、その適用に関する可否について、居住地の消費生活センターに相談することも可能だろう。未成年者契約でも、その状況によっては取り消せない場合があることも理解しておく必要があるだろう。またトラブル再発に向けて、子供自身がインターネットを利用する際に、何が有料で何が無料かを、保護者と一緒に予め確認しておくことも重要である。そして基本的なマナーだが、自分の持ち物ではない物を利用する時には、その持ち主から必ず承諾を得ることも忘れてはならない。
相談内容(2016年12月・保護者・青少年女子)
音楽プレーヤーを利用し、親の知らないうちに多数の音楽ダウンロードを行い高額な料金が発生していることが分かった。音楽ダウンロードに使ったIDは、保護者が数年前に取得し、クレジットカード情報を登録する必要があり入力したものだった。無料ゲームのゲーム内課金は出来ないように設定していたが、保護者がプリペイドカードに入金してアプリのスタンプを購入したときの手順やパスワードを娘が隣で見ていて、覚えていたらしい。娘が勝手にプリペイドカードに入金したようだった。
アドバイス
最寄の消費者生活センターへの相談を勧める。音楽の提供元、クレジットカード会社との交渉次第だが、未成年者が法定代理人である親の同意がないままに音楽ダウンロードやゲーム課金等の利用契約を行った場合、民法の観点から原則として契約を取り消すことができる可能性はあるだろう。ただし保護者のカード管理責任なども判断され、必ず契約を取り消せるわけではない。今後は同様のトラブルを起こさないように、親子で使い方のルールを話し合ってほしい。
ポイント
保護者名義のクレジットカードを知らないうちに子供が使って課金してしまったトラブルである。音楽プレーヤーであっても、本格的にインターネットに接続でき、有料の音楽をダウンロードすれば料金が発生することを保護者も認識しておく必要がある。子供がインターネット上でどのようなサービスを利用しているのか、それが有料なのか無料なのか、有料ならば課金が発生する時点はどこなのか等を、保護者は子供と一緒に確認し、管理する必要があるだろう。
相談内容(2016年11月・保護者・青少年男子)
クレジットカード会社から、「最近、ゲームのアイテムをたくさん購入したか」との問い合わせがあった。詳しく内容を聞くと、クレジットカードでゲーム会社から高額な料金請求があるとのこと。利用明細を調べると、確かに購入履歴が残っていた。息子が使っているスマートフォンも確認し、高額なアイテムを何回も購入した形跡があった。
アドバイス
未成年者が法定代理人である親の同意を得ていなければ、原則として、契約を取り消すことができる。しかし、クレジットカードの管理に保護者としての落ち度がなかったか、子供が自分の年齢を偽って購入したかどうか等、いろいろな状況を判断する必要があり、支払わなければいけない場合もある。具体的な対応を支援していただくために、消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
この事例ではクレジットカード会社からの問い合わせが発覚のきっかけになったが、一般的に高額な請求がきた場合には、それがゲーム利用料金なのか、通信料なのかを明確にするために利用明細を取り寄せて確認する必要があるだろう。保護者自身も日常生活でクレジットカードの管理を見直したり、子供が利用したゲームの内容を、子供と一緒に再確認する必要があるだろう。あわせてゲーム利用に関するルールで、何が守られているのか、何が守られていないのかをチェックしてから、ルールの再設定を行うことで再発防止を考えてほしい。
相談内容(2016年10月・保護者・青少年男子)
携帯電話会社から、利用料金が高額になっているとのお知らせがあり、子供がアプリのゲームで課金をしていたことが分かった。子供には親のスマートフォンを貸し、ゲームで遊ぶのを許していたが、無料ゲームだと思っていた。アプリの公式マーケットから届くお知らせメールはブロックしていたので課金に気が付かなかった。お金は支払わなくてはいけないのか。
アドバイス
法的には法定代理人である保護者が同意しない未成年者の契約は取り消しできる可能性があるが、実際に取り消せるかどうかはケースバイケースである。たとえば、課金のためにはパスワード入力が求められるので、パスワード管理がどうだったか、ゲームに年齢制限がなかったか、お子さんは自分自身の年齢でゲームの利用登録をしていたのかなどにより判断される。お子さんに何というゲームでどのような遊び方をしていたのか、課金はどのようにして行ったのかなどの話を聞くことを勧める。取り消しについては、消費生活センターが支援してくださるので、近くのセンターへ相談すると良いだろう。
ポイント
保護者が同意せずに未成年者によって行われた契約は取り消しの対象になり得るが、すべてのケースが救済されるとは限らない。子供の利用であっても、支払い義務が発生する可能性があることを保護者はしっかり認識し、課金に対する知識とルールを親子で話し合っておくことが大事だろう。また、保護者のスマートフォンであっても、この事例のように日頃から子供に貸して使わせている場合は、子供の年齢にふさわしいフィルタリングや機能制限を施しておくことが望ましい。
相談内容(2016年9月・保護者・青少年女子)
携帯電話会社の請求書が高額だったので利用明細を調べてもらったところ、日付と利用金額の明細書が出てきた。娘に明細書を見せたところ、スマートフォンで遊んだゲーム内で課金をしたようだ。ゲームでお金を使った記憶はあったが、正確に何にいくら使ったのかは覚えていないようだった。クレジットカード決済により、すでに一部は引き落とされてしまった。
アドバイス
利用明細に書かれた日付と金額をもとに、改めて娘さんと一緒に、どのゲームにいくら使ったのかを時系列で思い出し、記録してほしい。ゲーム内課金があることを娘さん自身がしっかりと意識する必要があるだろう。未成年であることから、法定代理人である親の同意がない場合、民法では原則として未成年者の契約を取り消すことができる。ただし保護者によるクレジットカードの管理状況にもよるので、消費生活センターへ相談することを勧める。
ポイント
保護者の知らない間に子供が決済を行ってしまった事例である。オンラインゲームで遊ぶ時には、何が無料で何が有料かを子供自身が意識する必要があるだろう。スマートフォンの設定によっては、一度クレジットカード情報を入力して決済を行うと、その後は決済ごとに入力をしなくても購入できてしまうことも考えられる。その危険性を保護者が理解し、子供とコミュニケーションを取りながらゲームの利用情報を把握しておく努力が必要だろう。
相談内容(2016年8月・保護者・青少年女子)
子供に保護者のスマートフォンをたびたび貸して、無料ゲームで遊ぶことを許可していた。課金をしない約束をしており、子供を信用していたが、購入を知らせるメールが何通も届き、高額の課金をしていることがわかった。課金のためのIDとパスワードを子供が覚えていたらしく、我慢できずに勝手に入力してしまったようだ。このような場合は支払わないといけないのだろうか。
アドバイス
民法により、保護者が同意せずに未成年者によって行われた契約は取り消しの対象になり得るが、オンラインゲームの場合はそれを証明するのが難しく、適用されないケースもある。保護者のスマートフォンを使っていたのであれば、未成年者であっても親の年齢で利用したと判断される可能性もあり得るだろう。利用してしまった背景はケースバイケースなので、消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
無料のゲームには、ゲームを続けるうちに次第に無料の範囲を超えて有料アイテムが欲しくなるような誘惑が仕掛けられているものも多い。一度課金をしてしまうと、大人であっても自制か効かずに使い過ぎに陥りやすいので注意が必要である。子供がスマートフォンでゲームを利用する場合は、親子でのルール決めに加え、機械的な対策として、子供が利用できる機能に制限を設ける 「ペアレンタルコントロール」の設定をし、パスワードの管理も徹底しておくことが最低限必要だろう。
相談内容(2015年6月・保護者・青少年男子)
携帯電話を子供が利用している。メールと電話が目的であり、インターネットには繋がらない設定である。料金は、子供のメールアドレス宛てに届くので、毎月チェックをしていたが、今回、設定以上の料金というメールが届き、高額なパケット料金が発生していることが分かった。すぐに携帯電話ショップに行くと、保護者が知らない間にインターネットが使える設定に変更されていた。どうしたら良いか。
アドバイス
パケット定額制に加入していない契約者が高額なパケット代を請求されたという例は他にもある。パケットの使い過ぎによる高額請求の救済策も用意されているが、その条件は会社によっても違いがあるので、ショップへ行き、どのような条件で、救済がされるのかの交渉をする必要があり、大事な内容は紙に書いてもらうことを勧める。今回のような例を「パケ死」と呼ぶので、インターネットで検索すると参考になる事例が見つかるかもしれない。
ポイント
保護者が知らない間に設定変更がなされ、高額なパケット通信料金が発生してしまったトラブルである。携帯電話会社が提供するパケット通信サービスは、送受信するデータの量に応じて料金が発生する。短時間の利用であっても、動画サイトを閲覧したり、ゲームをダウンロードしたりすることで、思いがけず高額な請求を受けてしまうため注意が必要である。携帯電話会社による救済措置が用意されているが、保護者としては、料金に関わる設定に関しては、操作方法や権限を正しく理解した上で、パスワード保護などの対策をしておくことが大事だろう。携帯電話機にどんな機能が搭載され、どのような仕組みで動作するものなのか親子で理解し、話し合うことも不可欠である。
相談内容(2015年3月・保護者・青少年男子)
息子に保護者のスマートフォンを貸し、無料ゲームをダウンロードするためにパスワードを入れた。その後、数日間で有料アイテムを購入したらしい。クレジットカード会社から問い合わせがあったが、その時点では息子が使ったとは思わず、使っていないと答えた。しかしその後、スマートフォンをチェックすると、購入履歴があることが分かった。クレジットカード払いのメール告知は確かに届いていたが気付かず、対応に悩む。どこに、どのような相談ができるのかを知りたい。
アドバイス
ゲームの利用契約に同意して申し込みをしたのは未成年者であり、法定代理人である保護者の同意がなければ民法の観点から原則として契約を取り消すことができる。ただし、パスワードを入れたこと、その後の管理に関して保護者の責任も免れないかもしれない。消費生活センターや法律専門機関に相談することを勧める。
ポイント
無料で遊べるオンラインゲームであっても、有料のアイテムを購入することでゲームが大きく広がり、子供達がより熱中する場合がある。保護者が一度クレジットカード番号を入力すると、その後は継続的にアイテム等を購入できる場合もあるので、保護者の責任として子供が何というゲームサイトで、どのように遊んでいるのか注意を払う必要があるだろう。またゲームがどこまでが無料で、料金が発生するのはどこからかを、子供と一緒に保護者も確認しておくべきだろう。
相談内容(2014年12月・保護者・青少年女子)
子供の携帯電話の料金について、電話会社から郵送で通知が届いたのだが、高額の使用料金が発生しておりびっくりしている。携帯電話は、元々は自分が使っていたのだが、数カ月前から子供専用に使わせることにしたものである。自分がその携帯電話を使っていたときは電話とメールしか利用していなかった。通知によると、使用料金はメールとゲームのようだ。
アドバイス
ゲームの料金やパケット通信料が発生している可能性がある。お子さんがどんなサイトでどのような操作をしたのか、丁寧にお話を聞き、正確な情報を確認することを勧める。電話会社にも明細について問い合わせをして、何の料金なのか説明を受けることを勧める。必要に応じて料金の相談をすることになるだろう。場合によってはゲーム会社、クレジットカード会社も相談先になるかもしれないが、詳しくは、消費生活センターに問い合わせをすると良い。
ポイント
携帯電話でゲームをダウンロードすると、有料ゲームならばアイテム料金などが発生し、さらに通信費用としてパケット通信料がかかる。パケット通信料は、やり取りするデータの量に応じて料金が発生するため、パケット定額制の契約でない場合は注意が必要である。今回の事例のように、保護者が利用していた携帯電話を子供専用に利用させる場合には、いったん契約内容の見直しを行い、フィルタリングサービスへの加入など、子供の年齢や使用目的に沿った契約内容であるか検討する必要があるだろう。
相談内容(2014年7月・保護者・青少年男子)
子供がスマートフォンでゲームにはまり、いつのまにか有料アイテムを購入し、クレジットカード会社からの1カ月の請求額が100万円を超えている。カード会社から連絡があり、金額を知らされて驚いた。以前、本を購入するためにクレジットカード番号を教えたことがあるが、入力したカード番号がずっと有効になっていたので、ゲームアイテムを購入できる状態になっていたようだ。
アドバイス
相談者は、クレジットカード決済ができることは知っていたが、それを回避する設定を知らなかったようだった。今後のためにも、ゲームサイトにログインしたままではなく、毎回IDとパスワードを入れ、購入時にも都度、パスワードを入力するようにしたい。子供が正しい年齢でゲームを利用しているかを確認しておくと良い。未成年者の契約破棄を主張して取り消すことができるかどうかについては、近くの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
青少年がオンラインゲームで高額になるまで有料アイテムを購入してしまうトラブルは、保護者の知らない間に起こり、クレジットカードの請求を見て初めて知るケースが多い。「未成年者契約の取消し」を主張できる場合もあるが、利用の経緯によっては認められない場合もある。クレジットカード番号を保護者が子供に知らせていたなど、保護者の管理責任が問われるケースも多い。このような事態を避けるためには、物理的な対策としては、フィルタリングの利用、携帯電話の暗証番号やクレジットカード番号を教えないなどが有効だろう。日頃から、子供がインターネットでどんなコンテンツを利用しているのかに関心を寄せ、把握しておくことも大切である。
相談内容(2014年6月・保護者・青少年男子)
子供が親のスマホを使ってオンラインゲームで遊んでいて、知らないうちにアイテムを購入してしまったようで、1カ月のクレジットカード会社の請求額が数万円に達していた。有料アイテムの購入は、一度だけ母親がしたことがあり、クレジットカード番号を入力していたので、ずっと使える状態になっていた。このような場合どうしたら良いか。
アドバイス
相談者は、クレジットカード決済ができることは知っていたが、それを回避する設定を知らなかったようだった。今後のためにも、ゲームサイトにログインしたままではなく、毎回IDとパスワードを入れ、購入時にも都度、パスワードを入力するようにしたい。子供が正しい年齢でゲームを利用しているかを確認しておくと良い。未成年者の契約破棄を主張して取り消すことができるかどうかについては、近くの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
子供自身も有料だと認識しないまま、高額なゲームアイテムを購入してしまったというトラブルが増えている。インターネット取引では、クレジットカード番号などの情報を知っていれば、カード本体がなくても取引ができるため、カード本体を親が管理していたとしても、思わぬ高額な請求につながってしまうことがある。スマートフォンなどの機器で、購入時の決済がどのような手続きを経て行われるのかや、パスワードの仕組みなどについて、親子でしっかり把握しておくことが大事である。
相談内容(2014年3月・保護者・青少年男子)
子供の携帯電話にはインターネットにアクセスできないようにロックをかけており、ネットにアクセスしようとしても暗証番号が必要なのでつなげない。しかし、あるアプリの機能からネットに接続できてしまったようで、パケット通信料が発生してしまい、パケット定額の契約ではないため、請求額が高額になっていた。子供自身は料金がかかると思っていなかった。しかもネットに接続するときにメッセージが何も出ない。これは払わないといけないのか?
アドバイス
保護者が認識していなかった方法で、子供も知らずにネットにアクセスできてしまったことによる料金請求のトラブルだった。実際に利用しているので原則的には支払い義務はあると思われるが、子供が知らずに利用してしまったことや、通信料のメッセージが出なかったことについて電話会社に相談することを勧める。料金が発生したタイミングによっては、遡ってパケット定額制への契約に切り替えて料金を抑えることができるかもしれない。それでも納得いかないようならば、近くの消費生活センターへの相談を勧める。
ポイント
携帯電話にも、便利な機能が多数搭載され、インターネットに接続するサービスもある。保護者の知らないところで高額な料金が発生してしまうトラブルを防ぐには、携帯電話の契約内容、携帯電話機にどんな機能が搭載され、どのような仕組みで動作するものなのか親子で十分に理解し、よく話し合うことが不可欠であろう。見落としを防ぐためには、利用料金をこまめにチェックする習慣をつけることも大事である。
相談内容(2014年2月・保護者・青少年男子)
息子が携帯機器でゲームをしているのだが、オンラインストアから勝手にゲームアイテムを購入してしまい、1カ月の購入金額が数十万円に達していることがわかった。息子にも確認すると、「そんなに買ったとは思わなかった」と困惑しつつも認めた。課金できるようにしているのは親の責任であるし、クレジットカード決済のための暗証番号も管理不足だったと反省しているのだが、金額が大きくて困っている。オンラインストアには問い合わせをしたが、購入の取り消しはできないと言われた。クレジットカードは父親名義なので、父親からカード会社に連絡をとっている。
アドバイス
保護者側にも反省すべき点はたくさんあるとは思うので、落ち着いたら今回のことを振り返り、家族でよくお話をしていただきたいが、早急に解決したい支払いについては、アイテムを提供している会社とお話をする必要がある。保護者の同意なしに子どもが勝手に契約したのであれば、未成年者の契約の破棄が適用される可能性がある。交渉の余地があるかどうか、消費生活センターでは事例をたくさん扱っていると思うので、相談することを勧めた。
ポイント
IDやパスワード、クレジットカード番号など、一度登録してしまえば、機械側で記憶をしておくことで利便性があがる機能もある。しかし、青少年が利用するインターネットに接続できる機器においては、そのような機能を活用することで保護者の承認なく、課金や、買い物ができるので、決済は保護者が必ず行う、決済が終わったらデータを機械側に残さないなど注意が必要だろう。
相談内容(2013年8月・保護者・青少年性別不明)
子供が使うスマートフォンはパケット定額制の契約をしている。子供が祖父所有の携帯電話もそうだと思い使っていたようで 、今月使用・来月請求の通知が来たが、その金額が高額であった。どうにか ならないか。
アドバイス
契約している携帯電話会社や契約形態によっては、前月にさかのぼってパケット定額制を適用できるプランもあるようだ。例えば、ある電話会社は、契約回線あたり1回に限り、申込み前月から適用することができるとWebサイトに記載されている。まず利用している携帯電話会社へ問い合わせることを勧める。
ポイント
パケット通信料や契約形態のことを知らない子供が、いつも使っているスマートフォンと同じ感覚で使ってしまい、保護者はそのことに気づかず請求を受けて初めて知ったという事例である。インターネットに接続できる機器を子供に持たせる場合には、こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、はじめに家族で利用ルールをよく話し合っておく必要がある。利用料金は無料ではないこと、特にインターネットを使うと高額なパケット通信料金がかかる場合もあることを家族で理解しておくことが大事である。
相談内容(2012年9月・青少年男子)
携帯ゲームで遊んでいたら高額な料金請求がきた。母は消費者センターに相談している。電話で、自分で話すように言われた。払わなくてもいいようになるのか。
アドバイス
ゲームの中には、始めるときには無料であっても、アバターやアイテムを追加購入するとお金がかかるものも多くある。有料ゲームで遊んだお金や、アイテムの購入のために使ったお金は払う必要がある。しかし、未成年者が保護者の同意を得ないで結んだ契約は無効になるケースもある。すでに消費者センターに相談をされているので、そこでの判断を尊重して、それでも納得のできない回答であったとすれば別の手段を考えると良いだろう。
ポイント
無料と宣伝されていても、実際にはアイテムの購入や、ゲームの進行のために有料となるサービスもある。子供がこのようなトラブルに遭わないように、保護者もサイトの利用規約を確認し、利用ルールを守って使わせるなど事前の対策が大事である。最近は青少年向けには毎月の料金に上限を定めているサービスも多くあるが、家庭でも利用料金の上限を決めておくと良いだろう。子供がクレジットカード番号を勝手に入力しないよう、クレジットカードの管理にも注意してほしい。
相談内容(2012年4月・保護者・青少年男子)
携帯電話会社から高額の利用料金についての注意のハガキが届いた。子供に聞くと、学校でチェーンメールが流行っていて、友達等に転送はしていないが、メールに書かれていたURLをクリックして繋いでしまったとのこと。これは払わなければいけないのか。
アドバイス
電話会社からの請求であるから、利用の明細を取り寄せることを勧める。ネットの利用では、接続料とパケット料、サービス利用料があると説明。パケット定額制は未加入とのことなので、おそらくインターネットを利用している料金だろうと説明。同月内であれば、パケット定額制に後から加入すれば定額料金のみで間に合うこともあるようなので、支払い料金については携帯電話会社に問い合わせてほしいこと、このことをきっかけに、今後のネット利用についても良く話し合ってほしいこと、フィルタリングの加入も勧めた。
ポイント
インターネットを利用する場合には、通信時間に関係なくパケット通信料が発生することを知らないと、気がつかないまま利用料金が高額になってしまう可能性がある。携帯電話の複雑な料金体系も、こうしたトラブルの原因であろう。子供に携帯電話を持たせる際には、気付かないうちに利用しすぎるというトラブルを防ぐために、保護者が料金体系をきちんと把握し、家族で利用についてしっかり話し合うとともに、料金制限などのサービスを利用することも有効だろう。
相談内容(2012年3月・保護者・青少年男子)
息子が海外でのホームステイ中にレンタル携帯電話を利用し、主にネット代として数十万円の高額請求が来た。未成年に対してあまりに高額な請求はおかしいと交渉したところ減額された。しかしまだ納得できない。
アドバイス
携帯電話でインターネット接続をする場合、原則として通信時間単位ではなく、パケットの数で課金される。HPの閲覧や、携帯電話からのメール送受信などを利用するとパケット通信料金が発生する。海外での通信については、「海外パケット定額制」が携帯電話事業者で提供されており、手動にて、その通信事業者を設定する必要がある場合もある。高額な請求が来ているということは、パケット定額制の契約ではなかった、あるいは、通信事業者の設定を間違えたことが考えられる。法的には支払い義務が発生すると思われるが、減額後の金額の根拠については確認が必要である。料金の支払い妥当性については、携帯電話をレンタルした際の契約書を確認し、明細も確認したうえで、弁護士等に相談するのがよい。
ポイント
携帯電話を海外へ持ち出す場合、子供であっても大人であっても注意が必要である。着信だけでも料金が発生する等、その使い方で忘れてはいけないことを携帯電話会社に問い合わせて、必ずチェックしておく。
相談内容(2011年6月・青少年女子)
子供が使用している携帯電話の請求金額が、3か月で数十万円にもなっていた。Webは利用しない契約だったはずだがいつの間にか解除されWeb利用代金を請求されている。支払いの取り消しはできないのか?また、通信料のほかにコンテンツ制作会社からの請求もある。明細内訳の提示、または解約はできないのか?
アドバイス
パケット定額制の契約でない場合、メールのやり取りや、インターネット接続で楽曲、画像、動画のダウンロードをするたびに、データ量に応じてパケット費用がかかる。携帯電話会社の請求書に通信履歴の明細があるはずなので確認し、不明な点があれば電話会社に問い合わせるとよい。 契約内容の変更についても、未成年者だけで申し込みできるのか確認することを勧めた。コンテンツ制作会社からの請求は、登録した有料のWebサイトへの月々の登録料金がかかっている可能性があり、携帯電話のホームページから所定の手続きで登録解除・退会を行う必要があることを説明。
ポイント
保護者が知らないうちにWeb利用制限が解除され、高額な料金を請求された例。携帯電話でのインターネット利用の仕組み、つまり、パケット料金についての理解、子供に携帯電話を持たせる際のルール作り、使用料金のこまめなチェックなど、トラブルを未然に防ぐための保護者への啓発が今後も必要である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。