相談事例
著作権関連
相談内容(2025年9月・青少年女子)
音楽アプリで音楽をダウンロードしたが、もしかしたら違法かもしれないと気づいて不安になった。ダウンロードした音楽はすべて削除し、アプリもアンインストールしたが、著作権上の問題はあるのだろうか。
アドバイス
ダウンロードしたものが著作権上の問題があるかもしれないと不安に感じた時点で削除をしたのは正しい対応である。違法にアップロードされたコンテンツだと知りながらダウンロードすることは違法であり、処罰の対象となる場合もあるので、この機会にしっかり理解してほしい。不安が消えないようなら法律相談ができる子供向け相談窓口や、著作権専門の相談窓口にも相談してみると良いだろう。
ポイント
音楽をはじめコンテンツを無料でダウンロードできるサービスはインターネット上で手軽に見つけることができるが、その中には違法性のあるもの、ないものが混在しているので注意が必要である。違法であると知りながらダウンロードをするのは著作権法違反になり、また、違法であると知らずにダウンロードした場合でもこの事例のように自分が処罰を受けないか強く心配し、日常生活に支障が出ているようなケースもある。コンテンツの制作にも費用や手間がかかっていることを理解し、無料でダウンロードできるというサービスがあった際は、なぜ無料なのか、合法なのか?と立ち止まる姿勢が大切である。
相談内容(2025年4月・青少年男子の保護者)
息子には専用のスマートフォン等を持たせていないが、仲の良い友達のパソコンで、動画投稿アプリのアカウントを共用して動画を掲載したようだ。その際、他人の動画をそのまま使ったようで、運営会社からメールで連絡が届いた。
アドバイス
運営会社から連絡が届いていることから、動画投稿アプリにログインをして問題の動画を早急に削除する必要があるだろう。アカウントのIDとパスワードが分かれば、友達のパソコンに限らず、保護者のスマートフォンなどインターネットに接続できる端末から削除ができる。他の動画も見直しをしてみて、場合によってはアカウント削除を検討する必要があるかもしれない。この機会に著作権について学ぶこと、動画を載せるときのルールについても親子で話し合うことを勧める。
ポイント
インターネットへの投稿が誰でも簡単にできるようになったが、子供にとっても大事な基本知識の1つが著作権である。インターネットに公開されている画像、映像、音楽などの作品は著作物であり、作者の許可を得ずに使用することは禁止されている。ほとんどのサイトの利用規約にも著作権に関する記載があり、著作権を守らないとアカウントを停止されたり、法律問題に発展することもあるので、必ず知っておいてほしい。著作権侵害を注意されたら、速やかに削除することが正しい対応である。
相談内容(2024年9月・青少年女子)
SNSに投稿されていたものをスクリーンショットに撮り、別のサイトに無断転載してしまった。
アドバイス
他人が投稿したものを、投稿者の許可を得ずに無断で転載してしまうと著作権侵害につながる可能性がある。転載したサイトにまだ掲載されているようであれば、削除するのが安全策である。自分では削除ができないサイトの場合は、運営会社に問い合わせをする方法がある。投稿した日時、URLなどを運営会社へ正確に伝える必要があるため、難しいときには保護者の人にも手伝ってもらうと良い。
ポイント
スクリーンショットは便利な機能だが、コピーや転載が簡単にできてしまい、日常的に使っている自分のSNSなどで無意識のうちに著作権侵害をしてしまうこともあり得るため気を付けてほしい。SNSによっては他人の投稿を無断で転載することが規約違反となり、アカウントを凍結されてしまうこともあるため、トラブルを避けるためには必ず投稿者の許可を得ることが大事である。また、著作権法の改正により、違法にアップロードされたものと知りながらスクリーンショットで画面保存をする行為も違法と見なされる場合があることも覚えておく必要がある。
相談内容(2024年3月・青少年女子)
だいぶ前に、AIによる無料イラスト生成サイトをインターネット上で見つけ、イラストを作った。それを別のサイトに投稿したら好評だったが、載せて良いのか心配になった。サイト名は覚えていない。
アドバイス
イラストの生成に利用したサイトの規約を読み、ルールを守って取り扱うことが大事である。インターネットへの投稿が許可されているのか、投稿するにあたって決まりごとがあるのかなどを確認してほしい。サイト名が分からず利用規約を確認できない場合や、著作権について心配がある場合は、一時的に削除することが安全策だろう。
ポイント
生成AIと呼ばれる技術により、イラスト、動画、文章などを簡単に創作できるようになったが、インターネットに載せる際には大事なポイントが2つ考えられる。1つ目は、生成AIを提供しているサイトの利用規約を守ることである。 どのような利用が許可されているのかしっかり確認してほしい。2つ目は、生成された作品が、すでにある著作物の権利を侵害していないかという点である。AIによって生成された作品も、他の作品と酷似している場合に著作権上問題となる可能性もあるため注意が必要である。
相談内容(2023年10月・青少年性別不明)
利用しているアプリで、推しの画像やイラストレーターが公開している画像をプロフィールアイコンに使っている。それが無断使用になると気が付いて不安になった。
アドバイス
作品の取り扱いについては著作者がルールを説明していると思われるので必ず読んでほしい。利用ルールで禁止されていたときには、すみやかに画像を変更する必要があるだろう。利用ルールには禁止事項ばかりではなく、許可されている利用方法も定められており、決められた範囲の利用であれば問題はないと考えて良い。
ポイント
インターネット上のサービスでプロフィール画像を選ぶときに気を付けたいことの1つが著作権である。インターネット上で誰でも閲覧できる画像であっても、無断で使うことは著作権侵害となる可能性がある。アニメやゲームのキャラクターなどは、プロフィール画像に使うことで公式アカウントと誤解を招くおそれもあり、禁止されているケースも多い。画像によっては条件付きで使用が許可されていることもあるため、トラブルを防ぐためにも、使用許可の説明があるかどうかをよく確認してほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。







