相談事例

削除方法

相談内容(2013年2月・青少年男子)

友達がSNSで、中学生の女子と知り合った。その女子は友達にわいせつな画像などを沢山送りつけてくる。自分はその女子に面白半分で「しね」とメッセージを送ってしまった。そのメッセージに対して返信がきたが、無視をしていたら、いきなりわいせつな画像が送られてきた。怖くなったのでやめてくれなどの返事をしていたら「顔を見せてくれ」と言ってきたので絶対どこにも晒したりしないという約束で顔写真をあげた。数日後、自分のブログを見てほしいと女子からメールがきたので見てみたら、写真、氏名、メールアドレスなど自分の個人情報を載せられていた。ブログの運営側に通報をしたが全く消してくれない。

アドバイス

個人情報の削除方法を詳細に教え、1週間程度は様子を見てほしいことを伝えた。今回のトラブルは、わいせつな画像を送ってきた人を相手にしたことから始まっている。見ず知らずの人にわいせつな写真を送るという相手の行為は、インターネットを利用する上でのルールに反しており、場合によっては犯罪行為になる。このようにルールを脱して利用している人を相手にしてしまうことは、自らトラブルを招いているともいえる。インターネットに自己防衛は不可欠である。

ポイント

不用意な書き込みや感情的な言葉は相手を傷つける行為であり、報復される可能性もある。モラルやルールに反する書き込みは気をつけねばならない。更に、相手に渡ってしまった情報はどう使われるのは予測ができず、ネットに流れてしまった情報を完全に取り戻すことは不可能であり、一部でも取り戻すことは容易ではない。自分のことは自分で守るしかない等、インターネットの特性をよく理解できてから他人とのコミュニケーションは利用してほしい。

相談内容(2013年1月・保護者・青少年男子)

息子が同級生の顔がはっきり分かる動画を勝手に投稿サイトにアップしてしまった。誹謗中傷する言葉をタイトルにつけてしまった。学校も把握しており、相手に謝罪をしているところである。息子本人も削除しようとしているのだが、アカウント、パスワード、登録時のメールアドレスなどを全部忘れてしまい、ログインできない。登録時にいい加減な情報を使い、メモもしなかったようである。

アドバイス

動画の内容は規約違反に相当する可能性があるので、運営会社に違反報告をしたり、問い合わせフォームから削除の依頼をするとよい。違反内容や動画の場所(URL)を正確に伝える必要がある。手続きのためにIDが必要なサイトの場合は、新たに取得する必要がある。新しいIDとパスワードは、今回は使い終わったら削除すると良い。

ポイント

誰でもクリックひとつで簡単に動画をアップできる投稿サイトだが、発信された情報は想像以上に多数の人の目に触れるものであり、だからこそ規約に違反していないか自己チェックを徹底する必要がある。著作権や肖像権に抵触していないか、違法な内容でないか等を十分吟味しなければならない。一旦掲載された内容を削除するのは想像を超える大変な作業であることも忘れてはならない。削除する場合には、IDやパスワードを利用する場合が多いため、ID・パスワードの管理は自己責任の範疇であることも覚えておく必要がある。

相談内容(2012年12月・青少年女子)

何年も前に書き込んだ掲示板で、最近になって自分の名前が表示されているのを友達に教えてもらった。その掲示板は、確かに自分が書き込んだものだと思うが、削除のためのパスワード等をすっかり忘れてしまった。自分の個人名と友達の名前も出ており、発言を消したい。どうしたら良いか。すでに問合せは送ったがまだ対応してもらっていない。

アドバイス

掲示板のサポート宛てに問合せたとのことだが、文面は「名前を削除してほしい」と伝えただけだった。そこで、今回は掲示板のURLと発言番号を指定し、出ている個人名を記載した上で、もう一度問合せメールを出すように薦めた。検索すればするほど表示順位も上にあがってくるため、書き込まれたのが何年も前であり実害も特にないなら、問合せメールを送信した後、1~2カ月時間をおいて確認すると良いと伝えた。

ポイント

個人情報をインターネットに流す危険性について、当時はほとんど意識しなかったからこそ書き込んだのだろう。その内容を削除するために、場所を明確に特定して依頼することが大切だと教えてくれた例である。削除依頼を出す場合の基本として、どの場所に書いてあるのかをURL等で指定し、何番の発言、どの部分を削除したいのか理由も添えて、相手に伝わるような文章の書き方も重要である。一度インターネットに流れた発言や画像を完全に削除するには、時間も労力も必要だということも覚えておきたい。

相談内容(2012年11月・青少年女子)

自分で書き込んだ覚えはないので悪用だと思うのだが、自分の名前を検索した時に自分の住所と実名が書かれていた。削除依頼をしたがスレッドが見つからず無理だと言われた。本当に消したくて悩んでいる。どうしたら削除してもらえるのか?親には知られたくない。

アドバイス

掲示板における削除では、該当するスレッドのURLや削除したい発言の番号などを明確に指定して依頼を出さなければならない。発言番号をきちんと指定して、削除依頼を「お問い合わせフォーム」から、もう一度出すとよい。仮に削除される場合であっても、時間がかかることを予め了承してほしい。

ポイント

サイト管理者や掲示板運営会社に削除依頼を出すときには、削除したい場所、内容、理由をはっきり指定することが重要である。あいまいな依頼の仕方では相手に伝わらず、対処にも時間がかかってしまう。相談者には正確な情報を伝えて再度削除依頼をするようにアドバイスし、その結果、数日後に発言が削除されたことを確認した。

相談内容(2012年10月・青少年女子)

SNSで過去の学校の先生の悪口をフルネームで書き込んだ。後日それが見つかり今すぐ消してくれと連絡があった。書き込みも消しSNSもやめたが、検索するとそれが出てくる。早急に消えない場合訴えると言われた。早く問題を解決したい。先生に負わせた傷を消したい。安易な気持ちで書き込んだことをとても反省している。検索結果に出ないようにするにはどうすればいいか?

アドバイス

現在の状況はSNSの書き込みが消されているため、検索した結果にその書き込みが表示されないようになるには、今しばらく時間が必要である。これは検索対象となるデータベースから、SNSの情報が完全に削除されるための時間であり、約ひと月程かかるだろうと思われる。もし早急に削除したいと望むなら、検索エンジン事業者に削除依頼を出す方法がある。何と言う言葉で検索した結果なのかをURL指定し、削除したい情報が何かを具体的にタイトル、説明文、URL等を書き、その理由も伝えるとよい。

ポイント

安易な気持ちで書き込んだ内容であっても、それが一旦ネットに流れるとひとり歩きをし、完全に削除しようと試みても時間や労力を費やさなければならないと心に刻んでほしい。日常生活で目の前の相手に悪口を言い放ったなら、自分、相手はどんな気持ちになるか、その関係性は崩れないか。インターネットであっても守るべきマナーは同じと覚えていてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。