相談事例
削除方法
相談内容(2012年4月・保護者・青少年女子)
子供の学校の友達がブログに実名で数人の悪口を書いている。学校名や住んでいる場所も書かれているので個人が確実に特定される情報である。書いている本人に削除依頼をするのではなく、別の方法で削除してもらうことはできないだろうか。相手には誰が削除依頼をしたのかわからない方法がよい。
アドバイス
未成年であるならば、ルールやマナーの問題も大いに絡んでくるので本人に書いてはいけないことを教えてあげるのがベストだが、ブログの運営側に「利用規約違反」を通報できるので、それを利用すると良いのではとアドバイス。しかし、誰からの通報であるか、書いている本人に伝わるのかは運営によって異なると思われるので、先に、匿名が保たれた通報なのかを運営側に確認すると良いと伝えた。
ポイント
他人の悪口を書くことはマナー違反であるというネットの基本を守らない、あるいは知らないまま子供が掲示板やブログを利用するのは危険なことであり、本人にはルールとマナーをしっかりと学んでもらう必要がある。しかし、本人や保護者に直接注意をすることでトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあり、削除依頼には慎重を要することも事実である。今回の相談のように、自身のことを知られずに書き込みの削除を依頼するには、ブログや掲示板サービスに、匿名を保った状態で削除依頼や通報ができる方法があるか探すとよいだろう。
相談内容(2012年3月・保護者・青少年女子)
芸能人のブログに初めてコメントを投稿してみた。その芸能人だけに伝わる手紙だと思っていたが、ブログに投稿されてしまった。自分の名前も入れてしまったので消したい。コメントの内容は芸能人を応援するメッセージ。どうしたら消すことができるのか。
アドバイス
ブログに投稿したコメントは、自分では編集したり削除することはできないため、ブログ作成者に削除依頼をする。ブログ作成者の問い合わせ先があれば、その連絡先へ依頼し、連絡先がない場合は、ブログサービスを提供している運営会社の問い合わせフォームより依頼するとよい。
ポイント
このトラブルの原因は、インターネットの基本的なルールとマナーのほかに、ブログサービスの仕組み(メッセージの公開/非公開、削除方法など)を知らない青少年が、ひとりだけで書き込みをしたことにある。インターネットを安心・安全に利用できるようになるまでは、このような書き込みトラブルを防ぐためにも、保護者と一緒に利用するべきであろう。
相談内容(2011年11月・青少年女子)
ある掲示板に以前書き込んだ内容を削除したいと思った。内容はダイエットや自分の体形について質問を投げた記憶がある。そこに書いたことは学校・家の誰も知らないのだが、どうしても消したくなって掲示板の管理者にお願いしたが対応してもらっていない。そこでサイトに問い合わせて削除方法を聞いた。しかし個人情報が公開されているものでもないため、削除依頼するほどのことではないと感じている。でもやはり書いたことが気になってしかたない。
アドバイス
書き込みが原因で周囲の人から批判を受けたり、困っている状況に相談者が置かれていないことを確認。じっくり時間をかけて、過去に書いた内容を憂えるのではなく、勉強など大切なことが他にあるのでは?と問いかけ、現在トラブルになっているのではないのだから気持ちを切り替えて、これから安易な書き込みはしない、また周囲のお友達がその状況にあれば「この書き込みは大丈夫なの?」等と注意を促すなど、前向きに考えてみてはどうか。
ポイント
掲示板に書き込む行為は、その時には安易な気持ちから行ったことだとしても、後になって取り返しがつかない事態を招いたり、精神的な重荷に自分自身が耐えなければならない状況となることを教えてくれる事例。掲示板利用時に気をつけるべき点を、より確実に子供たちに伝える必要性を痛感した。
相談内容(2011年9月・学校職員・青少年女子)
生徒がSNSで不適切な書き込みをしたことがわかった。それをブログや掲示板で引用されている。本人には指導してSNSの書き込みはすでに削除したのだが、引用されているページを削除してほしい。生徒の保護者や、これから入学を考えている中学生への影響を考えて、なるべく早く解決したい。
アドバイス
元の書き込みは削除されていることを確認した。掲示板やブログで学校名と生徒の実名を書き込まれている部分については、それぞれの掲示板・ブログ管理人、サイト運営会社に個別に削除を依頼する必要がある。1つ1つ依頼していくのは時間がかかるが、確実に対処してほしいと伝えた。
ポイント
SNSでの安易な発言がネットに拡大してトラブルに発展する事例が増えている。安易に発言した内容が、本人がまったく予期していなかった場所に記録され、晒されてしまうことがある。一度書き込んだ内容を完全に削除するのは困難な場合もある。SNSを利用する青少年は、それが抱える危険性についても十分に承知していなければならない。
相談内容(2011年8月・青少年男子)
インターネットで子供の名前で検索したら、偶然に本人による実名での投稿を見つけた。すぐにサイトのアカウントを削除し、投稿をやめさせたが、関連サイトにはまだ投稿が残っている。検索結果からも消えず、どうしたらよいか不安である。
アドバイス
元の投稿が完全には削除されていない状況であると判断した。関連サイトからアカウントを削除したうえで、検索エンジン事業者へ、検索結果からの削除依頼をするとよいと助言した。関連サイトでの投稿が削除されれば、検索結果からもしばらくすると消えるが、すぐに削除したい場合は、事業者に問い合わせをしてほしいと伝えた。
ポイント
ネット検索で偶然に子供の投稿を知った例。子供の実名での投稿を見つけて、懸命に対策しようとしている母親の様子がうかがえる。ネット上で子供がトラブルにあわないために、サイト側が対象年齢を定めていれば守ること。今回、相談者はサイトの対象年齢に達してはいるが、どのようなサービスが提供されており、どのような効果があるのか等、子供が利用しているコンテンツサービスを把握することが必要であると考える。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。