相談事例

削除方法

相談内容(2011年9月・学校職員・青少年女子)

生徒がSNSで不適切な書き込みをしたことがわかった。それをブログや掲示板で引用されている。本人には指導してSNSの書き込みはすでに削除したのだが、引用されているページを削除してほしい。生徒の保護者や、これから入学を考えている中学生への影響を考えて、なるべく早く解決したい。

アドバイス

元の書き込みは削除されていることを確認した。掲示板やブログで学校名と生徒の実名を書き込まれている部分については、それぞれの掲示板・ブログ管理人、サイト運営会社に個別に削除を依頼する必要がある。1つ1つ依頼していくのは時間がかかるが、確実に対処してほしいと伝えた。

ポイント

SNSでの安易な発言がネットに拡大してトラブルに発展する事例が増えている。安易に発言した内容が、本人がまったく予期していなかった場所に記録され、晒されてしまうことがある。一度書き込んだ内容を完全に削除するのは困難な場合もある。SNSを利用する青少年は、それが抱える危険性についても十分に承知していなければならない。

相談内容(2011年8月・青少年男子)

インターネットで子供の名前で検索したら、偶然に本人による実名での投稿を見つけた。すぐにサイトのアカウントを削除し、投稿をやめさせたが、関連サイトにはまだ投稿が残っている。検索結果からも消えず、どうしたらよいか不安である。

アドバイス

元の投稿が完全には削除されていない状況であると判断した。関連サイトからアカウントを削除したうえで、検索エンジン事業者へ、検索結果からの削除依頼をするとよいと助言した。関連サイトでの投稿が削除されれば、検索結果からもしばらくすると消えるが、すぐに削除したい場合は、事業者に問い合わせをしてほしいと伝えた。

ポイント

ネット検索で偶然に子供の投稿を知った例。子供の実名での投稿を見つけて、懸命に対策しようとしている母親の様子がうかがえる。ネット上で子供がトラブルにあわないために、サイト側が対象年齢を定めていれば守ること。今回、相談者はサイトの対象年齢に達してはいるが、どのようなサービスが提供されており、どのような効果があるのか等、子供が利用しているコンテンツサービスを把握することが必要であると考える。

相談内容(2011年6月・青少年男子)

以前に登録した複数のWebサイトの、IDやパスワードなどがわからなくなり、サービスにログインできなくなった。最近、不正アクセスで個人情報流出のニュースを見聞きして、自分のIDも勝手に使われないか不安。できる限りのアカウントを思い出して退会したが、まだ残っているサイトもありとても不安。

アドバイス

自身でできる限りの退会手続きをし、現在、不審と思える事象が起きていなければ特に心配はないと思われる。IDを取得する時に入力する個人名やメールアドレスなどの個人情報は、それらを預かる企業が個人情報保護法に則って守っているので過剰な心配はいらない。仮に事件・事故が発生したとしても、法律に基づいた対策方法がある。忘れてしまったIDやパスワードに関しては、登録した各サイトでのID検索やパスワード再発行の手続きを試してみてほしい。

ポイント

ニュースで個人情報流出や不正アクセスなどが取り上げられ、「自分の個人情報が悪用されたらどうしよう」との不安から青少年本人が相談するケースが増えている。個人情報と犯罪を結び付けて、もしもの心配が膨らんでしまう相談者に対しては、自身でできることを具体的に1つ1つ対策してもらい、IDとPWは大事な個人情報であると認識を持つように促している。携帯電話やインターネットにおける正しい知識を身につけてもらうことで、トラブルを防ぎ、漠然とした不安を取り除けるように助言していきたい。

相談内容(2011年5月・青少年女子)

自分のブログに他人の悪口を書いてしまった。ブログ自体はすでに削除したが、検索エンジンの検索結果にはまだブログがヒットして表示されている。検索結果からもいずれ削除されるのか?とても不安で夜も寝れない。

アドバイス

元のページが削除されていれば、検索結果からもいずれ表示されなくなる。表示されなくなる期間は検索エンジン事業者によって異なるため、消える時期を確定することはできないが、最終的には自動的に消えるので安心してほしい。

ポイント

インターネットへの中傷の書き込みは、書かれた被害者からだけでなく、書き込んだ本人からも、後悔の思いから削除したいという相談が多く寄せられる。中傷の場合は特に一時的な感情で衝動的に書いてしまうことがあるが、インターネット上に一度公開したものは、簡単に、また完全に削除するのは難しいことを理解し、安易な書き込みはしないよう啓発の必要があると考える。

相談内容(2011年4月・保護者・青少年女子)

子供と友達のメールアドレスが掲示板に投稿されてしまった。トラブルは発生していないが、投稿されたメールアドレスを削除したい。また、誰が書き込んだかを特定したい。

アドバイス

掲示板によっては、書き込みの削除が公開されるサイトもあり、削除依頼することでより攻撃的な反応を呼び起こしてしまうこともあるので注意が必要である。削除依頼は、掲示板の管理人宛てに、または削除依頼フォームから出す方法があることを説明した。また、削除依頼を出したとあと、時間が必要であることも伝えた。

ポイント

削除依頼が公開されるような掲示板サイトでは、削除依頼が利用者の目にとまりエスカレートする場合があり慎重な対応が必要である。削除依頼を出しても必ず消える保証はなく、時間がかかる場合もあることが、当事者にとっては理解しづらく、無視をするという対応も難しいようである。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。