相談事例
交友関係
相談内容(2013年6月・保護者・青少年女子)
娘は、SNSのプライバシー設定をしておらず、プリクラの写真や学校名などの情報を載せてしまっている。学校の友達は全員、学校名等を載せているので、自分だけ書かないわけにいかず、学校名等を消すことを拒んでいた。娘が以前交際を断った男性が、SNSを通じて連絡してきた。その男性から娘のSNSに突然、「君のことが好きだったのに、無駄にした時間を返せ。学校へ行くぞ、死にたいのか、殺すぞ。」と投稿されてきた。相手をブロックする選択もあるが、ブロックされることでさらに逆上することも考えられる。今、娘に対してできることは何か教えてほしい。
アドバイス
相手からのSNSの投稿が残っているのなら、消さずに証拠として保存し、警察へ相談した方が良い。警察はこういう時はどうしたらよいか、娘を守るために何ができるのかをアドバイスをしてくれると思う。学校名を伏せたいのならばそのことも伝えるとよいだろう。警察に相談した後でも不安なことがあったら、再度相談してほしい。
ポイント
SNSに関するトラブル相談が増えている。全く見ず知らずの人と連絡が取れてしまうことを回避するためにも、プロフィールやIDなどのプライバシー情報は公開しないことが必要である。連絡を取りたくない人や知らない人に対しては、ブロックを使って対応することも必要だろう。安心・安全に利用できるようになるまでは、リアルで会う友だちとのみ繋がるように心がけ、深刻なトラブルに巻き込まれないように注意したい。
相談内容(2013年5月・青少年女子)
SNSで友達申請された相手にプリクラ写真を送ってしまった。相手の写真も持っている。送ってしまった今、悪用されないか心配。SNSのアカウントは削除した。今から写真を悪用されないようにするために、何か方法はないか?
アドバイス
トラブルを防ぐためにも、相手とは今後連絡を取らないこと。メールアドレスや電話番号を伝えているならば、今後相手から連絡が取れないように、着信拒否などをしておくと良い。送ってしまった写真、教えてしまった個人情報を相手から取り戻すことは不可能である。相手に渡してしまった写真がどのように使われるのかは、その人以外わからず利用を止めることも難しい。しかし、もし自分の写真がインターネットに掲載されているのを見つけたら、削除ができるため、その時に対応を考えれば良い。万が一、悪用をほのめかし、相手に脅されるようなことがあれば、警察にも相談できる。相手とのやり取りのメッセージ等は、念のため残しておく。
ポイント
SNSがきっかけでトラブルや心配事に出会ってしまったという青少年からの相談が多く寄せられ、その多くは、よく知らない相手にメールで写真を送ってしまったという不安である。写真も本人を特定できる大事な情報であり、後悔しないためにも、安易に他人に渡すことは避けるべきだろう。また、アプリやサービスを利用するにあたって、その特徴や性質、安全な使い方を理解しておくことも大事である。保護者の同意が必要なサービスもあるので、利用規約を保護者と一緒によく読み、目的やルールを決めたうえで利用することが、トラブルに遭わないための第一歩と言える。
相談内容(2013年4月・保護者・青少年女子)
娘が以前、パソコンを使いインターネットで知り合った人と連絡を取り合い、会おうとしていたところを見つけ、家族から相手に警告をし、事なきを得たことがある。当時は、ネットでの出会いの危険性やいけないことだと理解したものと思っていて、二度としないと約束したのに、進学祝いで買ったスマートフォンで同じことをしている。今回は、メールを見て発覚したのだが、以前と同じように会う約束をしているようなメッセージがあった。どう対処したら良いのだろうか。
アドバイス
家庭環境や子供の性格など総合的に判断し、どう対処したら良いのか正解は1つではないが、メールを見たことを話せるならば、過去に同じ過ちをしているから心配していること、ネットで知り合った人と何故会ってほしくないのかを話すとよい。信用してスマートフォンを使わせるに至ったのに、こういう結果になって残念であることから、今後の使い方についても良く話しをしてほしい。メールがプライバシーだと言うならば、当然プライバシーは守ってあげたいと思っているが、信用を得るという部分で自分も努力をしなければいけないことを伝えるべきである。落ち着いて、子供の言い分も聞いてあげた上で、親の気持ちを話し、今後の利用に繋げてほしい。
ポイント
思春期になると誰もが異性に興味と関心を抱くようになり、インターネットは異性との出会いを安易にする道具でもなるので、保護者としては異性との付き合いはとても心配だろう。加えて、身元があいまいなインターネットの出会いについては、不安が高くなるだろう。今回のように、保護者が子供に内緒でメールを見たことで発覚した場合には、子供に直接聞くことができない故、以後の行動について対処が難しくなる。インターネットを利用するということは、コミュニティが広がる行為であるので、インターネットで知り合った人との出会いについては良く話し合ってほしい。また、異性交際について制限すると、陰でこそこそ付き合うようになり、保護者から見えなくなり、却って不安が高くなるようなので、日頃からのコミュニケーションが大切だと思われる。
相談内容(2012年12月・青少年女子)
数年前、彼氏がほしくてメル友募集のサイトで見つけてメールをした。相手に伝えた情報は、メールアドレス、名前、住んでいる県と学年。その後、怖くなってメールアドレスは変更した。しかし、相手をインターネットで検索するとヒットする。自分の個人情報を伝えてしまったので、何かのトラブルに巻き込まれないか心配。たとえば、学校のHPに名前が出ているので相手の知っている情報と一致してしまうのではないか。
アドバイス
すでに数年が経過していて、執拗に追いかけてくる相手ならば、その時に何か起こっているはず。今まで、何も起こっていないので過剰な心配は不要である。心配を取り除くには、できることをやるしかないので、学校のHPは、先生と相談して消してもらうと良い。
ポイント
サイト上で知り合った相手に個人情報を伝えてしまったことで、後悔と不安が消えない事例。現実にはトラブルは起きていないとしても、何が起こるか分からないという不安が募るようである。しかし、一度伝えてしまった情報は取り戻すことも取り消すこともできない。相手に伝えた情報を正確に思い出し、それぞれの情報に対してしっかり対策を講じることが大事である。現実にできる対策をした後は、しばらくインターネットから離れて気持ちを切り替えることも必要であろう。
相談内容(2012年11月・保護者・青少年女子)
娘がSNSで知り合った人と会ったようだ。内緒で携帯を見たら、メールで待ち合わせをしていた形跡、友達に年上の仕事をしている人と会ったという報告をメールでしていた。友達の返事は「殺されたりした人がいるんだから、そんなことは辞めた方が良い」という内容だった。こういう場合は、どのような対処をしたら良いのだろうか。
アドバイス
「ネットで知り合った相手と実際に会うのは危険」だと再認識してほしい。今回のことをきっかけに、携帯電話のルールを見直してほしい。また、ルールが守れないならば、使用を禁止にしても良いはずである。ネットは色々な人が使っているので、良い人も悪い人もいる。まだ中学生なので日常生活でのコミュニティの輪は広くないが、高校、大学、社会人と成長するにつれ輪は広がっていく。本来はその経験を通して人を見る目を養っていくものだが、ネットはその経験がないまま簡単に出会ってしまうので、相手がどういう人かを見抜くのは中学生では難しいだろう、報道されているような危険な目にあう可能性もあることを伝えながら、ルールをもう一度作り直してほしい。また携帯電話は暗証番号をかけてロックせずに、保護者が自由に見られる状態にしておくと良い。携帯電話会社が提供するアクセス履歴やメール送受信履歴をネットで見ることもできるので、そうようなサービスを活用したり、パソコンにはフィルタリングをかけながら見守ってほしい。
ポイント
ネットで知り合った相手と実際に会うことの危険性を忘れてはいけない。同性だと思っていても、実際には異性であるかもしれない。ネット上ならば自分のことを何とでも書けるのだと覚えておいてほしい。仮に実際に会わなければならない状況になっても、絶対に単独行動はしないことが大切である。また携帯電話利用に関するルールを各家庭内で決めることが大切であり、これにはもしルールが守られなかった場合の約束事も含めて決めておくとよい。安心安全に携帯電話を使うためには、このようなルール作りが身を守ってくれる場合もあると覚えておきたい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。