相談事例

交友関係

相談内容(2022年7月・青少年男子)

元同級生と口論になり、それが原因でメッセージアプリのグループに個人情報を投稿された。グループには相手の学校や他校の人も含まれている。謝ってほしいが相手が謝罪に応じない。反省もしていない様子なので、インターネットの掲示板のような場所にも拡散されないか心配している。

アドバイス

文字だけのやり取りでは言葉がきつくなったり、無責任な発言になりがちなので、メッセージアプリでの言い合いはどこかで終わらせたほうが良い。スマートフォンを使った出来事だが、相手との関係を解決するために直接の話し合いが必要かもしれない。当事者だけでの解決が難しいときには、身近で手伝ってもらえる人がいると良いと思う。家族、学校の先生、スクールカウンセラーの先生にもお話しすることを勧める。住所や個人情報を本人の許可なくインターネットに載せることはルールやマナーに反する行為なので、もしも拡散されるようなことがあればそのときは削除に向けて対処していくことになるだろう。

ポイント

インターネットを通じたメッセージのやり取りでは、些細な口論がきっかけで徐々に過激になり関係が悪化しやすい。発信したメッセージは履歴に残るため、読み返すことでさらにお互いに感情が高ぶってしまうこともある。このため、インターネットを通じて口論になってしまったときには、いったん画面から離れて冷静になることが、状況をエスカレートさせないコツである。相手が身近な友達の場合には、インターネット上だけで解決しようとせずに、直接会って話し合うことも大切にしてほしい。インターネットはコミュニケーションの手段の一部である。喧嘩の道具にならないように気を付けてほしい。

相談内容(2022年5月・青少年女子)

リアルの友達がSNSを利用しはじめており、友達がSNSに載せる写真を撮るために別の子と遊んでいるのが見えて辛い。一緒にご飯を食べに集まっても皆スマートフォンばかり見ている。自分もSNSに写真を載せたら幸せそうに見られると思うが、載せたくない。疲れてしまった。

アドバイス

SNSの利用目的や自分の考えをしっかりと持っているのは大切なことである。SNSやスマートフォンの使い方は人それぞれであり、どのように使うかは各自が決めるものなので、自分が友達とは違うと感じることも起こってしまう。そのことで辛いと感じた時は、SNSの利用を一時的に休止したり、SNSを見ない時間を作ることも必要かもしれない。友達との付き合い方に悩むときには、身近な保護者や学校の先生にも相談してほしい。

ポイント

SNSは情報を収集したり、友達とコミュニケーションを取り合うなど、便利で楽しいツールである反面、SNSを見ることがストレスに感じることもある。他人の楽しそうな一面だけを切り取った写真を見たり、親しい人の行動で見たくない情報まで目に入ってしまい、気分が落ち込んでしまうこともある。こうした「SNS疲れ」の状態になったら、SNSとの距離を見直す機会かもしれない。友達の価値観も尊重しながら、無理をせず自分に合ったSNSの使い方に自信を持てると良い。

相談内容(2022年3月・青少年女子)

SNSにフォローリクエストがあり、相手のアカウントを見てから承認した。その後ダイレクトメッセージで挨拶されたので、相手が投稿している写真や文章をよく見てみると、日本語がおかしいと感じた。結局、返信はしなかった。このまま放置していて良いのか心配になっている。

アドバイス

SNSに投稿されているプロフィールや写真が本当かどうかを確認する術がなく、相手が嘘をついていても見抜くことは難しい。性別や年齢も含めて相手の情報が本当かどうかはわからず、相手がフォローしてきた目的もわからない。このまま放置するのも1つの対処法だが、少しでも不安を感じるようであれば、SNSの機能を使って相手をブロックすることも検討すると良い。今後は、知らない人からのフォローリクエストがあったときには、これまで以上に慎重になったり、知らない人からのフォローは承認しないなど、安全に使うためのルールをこの機会に考えておくと良いだろう。

ポイント

SNSによって現実世界にはない新しい友達関係が生まれる反面、知らない人と出会うことには危険が伴うこともしっかり意識してほしい。SNS上では相手の素性はわからず、他人になりすますことも簡単にできてしまう。良い人だと思ったとしても、親しくなってから相手に要求されて顔写真や裸の写真を送ってしまったり、実際に会ったことによるトラブルが後を絶たない。この出来事をきっかけに、顔が見えない相手と繋がることのリスク、インターネットやSNSとの付き合い方を見直すことができると良い。利用するSNSの利用規約もよく読み、ブロックや通報機能、安全な使い方を理解しておくと良い。

相談内容(2022年2月・青少年男子)

最近SNSを始めたばかり。先日、知らない人からフォローされたので自分もフォローしたらお礼のメッセージが届いてやり取りしていた。すると、通信状態が悪いので別のアプリに切り替えたいと言われ、メッセージアプリのQRコードが送られてきた。しかし怖かったので断り、SNSもブロックした。この対応で良かったのだろうか。

アドバイス

顔が見えない相手の本当の性別、年齢はわからないため、不安を感じて相手をブロックをしたのは適切な対処である。メッセージアプリの交換を断ったのも正しい。親しくなってから出会い系サイトに誘導され、お金を要求されるトラブルも起きているので注意してほしい。

ポイント

SNSで知らない人からフォローされたときには、迷惑行為の可能性も考え、安易にやり取りをするのは避けたほうが良い。最初は良い人だと思っても、顔が見えない以上、相手の年齢や性別を確かめることは難しく、相手の本当の目的が何かを見分けることも難しい。少しでも怪しいと思ったら、インターネット上では相手をブロックするなどして離れることが自分を守ることに繋がる。SNSの使い始めはアカウントを非公開にして、身近な友達とだけ交流するなど安全に付き合うためのルールを決めておくと良い。

相談内容(2021年12月・保護者・青少年女子)

娘がオンラインゲームを通じて仲良くなった友達とメールアドレスを交換したいと言っている。毎晩、決まった時間に同じメンバーがゲーム内に集まり、チャットもしている。しかしメールアドレスの交換はしないほうが良いと思って禁止した。メールアドレスの交換は危険だと思うので詳しく知りたい。

アドバイス

メールアドレスや連絡先の交換がすぐに危険に結び付くわけではない。しかし、オンラインゲームで知り合う相手は顔が見えないため、年齢も性別も嘘を言っているかもしれない。1対1の個別のやり取りをしているうちに、個人情報を聞かれたり、性的な写真を要求されてしまう被害も多く起きている。安全に使うためのルールの話し合いをすることと、フィルタリングや機能制限も利用しながら保護者が見守ることを勧める。

ポイント

メールをきっかけとしたトラブルの多くは、相手の表情や口調が文字だけではわかりにくく誤解を招きやすいこと、相手の本性を見分けることが難しいこと、よく知らない人に個人情報を伝えてしまうことなどから起きている。メールのほかにも、メッセージアプリやSNSのダイレクトメッセージ(DM機能)など便利なツールが多数あるが、インターネット上でのやり取りは保護者の目が届きにくく、問題が起きていても気づくのが難しい。連絡先を交換することが子供にとって本当に必要なのかよく話し合って見極められると良い。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。