相談事例
交友関係
相談内容(2016年5月・青少年女子)
インターネット上で知り合った男性とSNSで直接会話をしていた。写真を要求され、相手から写真が送られてきたので、相手に悪いと思い自分も多少顔が見えるものを送った。会話が終わった後で、インターネットで放送していたことを告げられ、相手が送ってきた写真は他人のものだと言っていた。自分との会話や写真が本当にインターネットで放送されてしまったのだろうか。その放送されたサイトで検索をしてみたのだが見つからない。
アドバイス
検索をしても見つからないのであれば、考え方の1つとして放送されていなかったと思うこと。仮に放送されていても、検索をしても出てこない以上は、他の人の目に触れる機会も少ないのではないか。その他には、相手に連絡をして、消してもらうこともできるが、そのような行為をしている相手がルールを守った行動をしてくれるとは限らず、更なるトラブルに発展する可能性もあるので、慎重に判断してほしい。もし、今後自分の写真や映像が見つかった時には、放送されたサイトでは、今回のような行為は禁止されているはずなので、運営側に削除のお願いをすることができるはず。ただし、削除をするかどうかは運営が判断することなので、必ずしも望み通りになるとは限らないことも知っておいてほしい。
ポイント
インターネットでは気軽に友達を見つけることができるが、相手が自分と同じ目的でインターネットを利用しているとは限らない。悪意を持った人も大勢いることを知り、個人情報は絶対に明かさない、教えないことが、自分を守るために必要な行動である。インターネットは国境さえも瞬時に超え、発信をしたその情報は瞬く間に広がる、その特性を忘れないでほしい。
相談内容(2016年4月・青少年女子)
ネット上で出会った人に、実際に会わないと写真とSNSのIDをばらまくと言われた。
アドバイス
一度相手に伝えた情報を完全に取り戻すことは不可能に近い。自分の個人情報の取り扱いには今後、十分に注意してほしい。相手の言うことが本当かどうかは分からないが、脅す行為は犯罪であるため、迷わずに警察に相談してほしい。相手に伝えた情報(写真、連絡先、住所、学校など)を整理して紙に書いてまとめる。次に、相手のことで知っている情報も紙に書き出し、相手とのやり取りは消さずに保存しておく。携帯電話・スマートフォンを持って近くの警察へ行き、今後の生活上で気をつけるべきことを相談する。できれば保護者の方にもお話して、一緒に警察へ行くことができれば一番良いだろう。
ポイント
個人的に渡した情報であっても、渡した相手の使い方によっては止めることができないトラブルに発展することもある。知り合った相手から個人情報を求められた時には、安易に教えるのではなく、なぜ個人情報をほしがっているのかを考えてほしい。そして、トラブルの相手がネット上だけの関係であっても、相手に伝わった情報に応じて、現実生活での身の安全を考えることが何より大切である。青少年は一人で解決しようとせずに保護者に相談してほしい。SNSの利用は楽しいことばかりではなく、この事例のような危険と隣り合わせの一面があることを理解し、慎重に行動するべきである。新学期や新入学を機に、SNSの利用ルールについても家庭で話し合えると良い。
相談内容(2016年1月・青少年女子)
ネットで交際を始めたが、会うのも怖いし、頻繁に連絡を取りすぎて勉強や睡眠時間が減ってしまっている。メッセージアプリをブロックすればすぐ終わるが、SNSもフォローされていて、いきなり連絡を取るのをやめても大丈夫なのか。相手とは写真も送り合っている。
アドバイス
相手には勉強に集中したい気持ちを正直に伝えてほしい。まだ会ったことがない相手から会うことを誘われているのだとしたら、絶対に一人で会うべきではない。SNSで相手をブロックすることで相手との関わりを絶つことは可能だろう。もしも相手が怒ったり、脅してきた場合には、家族にお話ししたうえで警察に相談してほしい。相手に渡した写真については、削除してほしいと伝えることはできるが、本当に相手が削除したかどうかを確認する方法はない。写真を相手が利用することを止めることも難しい。自分ではコントロールできないことを忘れないでほしい。万が一、写真がネットに掲載されてしまった場合には、その時に一番適切な対応を考えることになる。
ポイント
インターネットは日常生活にも浸透し、インターネット上で他人と知り合うことも普通の出来事かもしれないが、その出会いがトラブルの原因にならないように注意したい。交際を続けたくないと思ったら、付き合いを止める理由をはっきりと伝えるのがマナーであり、相手に送付した写真の削除もお願いすることができると良い。ただし、相手が本当に削除するか否かは、自分ではコントロールできない。インターネットの世界は自己責任が原則であり、インターネットを介した出会いでは、自分の個人情報は自分で守る姿勢が大切である。
相談内容(2015年11月・青少年女子)
ネットで仲良くなった人と通話アプリのIDを交換し、顔写真を送ってしまった。相手は写真とトーク履歴をネットに載せると脅してくる。相手をブロックすると写真をばらまくとも言ってくる。どうすれば良いか。
アドバイス
相手に渡した情報を取り戻すことは大変難しい。相手に送った顔写真も、どのように使われるかは相手次第であり、利用を止めることも難しい。 自分の手を離れてしまった情報は自分でコントロールできるものではない。相手に伝えた情報、相手について知っている情報を整理したうえで、今後の対処を考えることになる。相手から送られてきたメッセージ内容は、念のため画面保存等で証拠として残しておくと良い。インターネットで知り合った人に自分の情報を伝えてしまうと、思わぬ心配事に発展する可能性がある。今後は安易に個人情報を伝えたり、写真を要求されても送ることのないよう注意してほしい。今回の心配事は、一人で抱えずに保護者にお話しして、家族の協力を得ながら対応することを強く勧める。
ポイント
インターネットを介して知り合った相手が自分の話しに耳を傾けてくれる。もしも、その居心地の良さを感じているとしたら、それは危険な入口かもしれない。相手の性別を本当に見抜けるか、相手の話の内容にウソがないと断言できるか、常に自問自答してほしい。今回の事例のように相手が脅してきたとしても、絶対に一人で解決しようとせずに保護者に相談する、保護者に話しにくかったら誰でも良いから周囲の人に相談してほしい。独りよがりで相手を「良い人」と感じれば、それとは反対の意見に気付きにくくなるだろう。不安がよぎったら、まず誰かに相談してほしい。
相談内容(2015年7月・青少年女子)
友達掲示板で知り合った男性と連絡先を交換した。やり取りを重ねていくうち、 会おうと言われた。そこで会う約束をしてしまった。しかしよく考えるととても危険なことだと分かった。断ってやり取りを止めたい。相手に納得してもらい問題が起きないで断る方法はあるのか。写真を送ってしまい 悪用されないか不安。
アドバイス
相手に送信した写真を完全に取り戻すことは不可能であり、相手が写真を悪用するかどうかをコントロールすることができない。相手にお願いして写真を削除してもらうことはできるが、本当に削除したのかどうかを調べる手段がない。万が一、写真を勝手に使ったのが分かった時に、その対応を考えることになる。やり取りを止めたいと思っている気持ちは、はっきりと伝える。相手からメッセージが届いても、きっぱりと関わらないことが大事だろう。状況によっては相手をブロックする方法もある。
ポイント
ネット上でのやり取りであっても、回を重ねると相手への警戒心が薄れてしまう、これこそ要チェックポイントである。自分の写真を一度渡してしまうと、それがどこでどのように使われるかを自分でコントロールできなくなる。顔がはっきりと写っていないから大丈夫だろうと思って送信した写真をきっかけに、相手の要求がエスカレートする場合もある。やり取りを止めたいなら、その気持ちを自分の言葉で、しっかりと相手に伝えるべきだろう。しかし青少年の場合は、どのような状況でも一人で判断するのは避け、保護者や身近にいる大人に相談することも忘れないでほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。