相談事例
交友関係
相談内容(2014年4月・青少年女子)
チャットで同じ年の男子と知り合った。メールをしようと言われ、断れずに始めた。するとプリクラを交換しようと言われ、断る勇気がなく送ってしまった。プリクラには友達も写っている。しかも、相手からプリクラは送られてこない。チャットでも連絡できなくなった。送った写真は簡単には消せないし、友達のことが心配。写真はどんなふうに悪用されるのか。
アドバイス
更なるトラブルを防ぐためにも、相手とは今後連絡を取らない方が良い。送ってしまった写真、教えてしまった個人情報を相手から取り戻すことはできない。相手に渡してしまった写真がどのように使われるのかは分からず、利用を止めることも難しい。もしも自分や友達の写真がインターネットに掲載されているのを見つけたら、削除依頼を出すなどの対応があるため、その時に解決策を考えることになる。今後、もし写真等の悪用をほのめかし、相手に脅されるようなことがあれば警察にも相談できる。そのような場合に備えて、これまでの相手とのやりとりのメッセージ等は、念のため残しておいた方が良い。
ポイント
会ったこともない人に個人情報を伝えてしまうとさまざまなトラブルに発展する可能性がある。この相談者も今回のことでそれを十分に感じたはずである。今後、インターネットで知り合った人には安易に個人情報を伝えない、写真を要求されても送らないように注意することが何より大事だろう。相手の要求に不安を感じたらきっぱり断る勇気を持ってほしい。
相談内容(2014年3月・青少年女子)
チャットで知り合った複数の人と通話アプリでトークをしたり、プリクラを送ったり、住んでいる地域を教えたりした。しかし、怖くなり機種変更を機にアカウントとトーク履歴を消した。相手の顔は写真で知っている。個人情報は教えていない。トーク内容も普通の会話。通話アプリもアンインストールした。その後、数か月経ち、特に何もなく心配していなかったが、物騒な事件が多く不安になり相談。
アドバイス
一度相手に渡した写真や情報は、取り戻すことはできず、相手がその情報をどのように使うかは相手次第であり、その利用を止めることも難しい。これからは、どこの誰なのか良く知らない人に安易に自分の情報を教えることはしないでほしい。今回、相手に伝えた情報をもう一度、正確に思い出してみてほしい。個人情報を教えていないなら、プリクラ写真からどこの誰かを特定するのは不可能に近い。今までに心配なことが何も起こっていないのであれば、必要以上に心配せず、同じ失敗を繰り返さないように慎重に行動することを心がけていれば大丈夫だろう。
ポイント
深く考えずにとった行動が、後になって心配の種になることがある。今回は新聞やテレビで話題に上った事件をきっかけに、自分の行動を反省している例だ。より深刻なトラブルにならないために、自分の個人情報は自分自身で守るのが基本であると、しっかりと覚えておく必要がある。断片的に公開した情報であっても、検索技術が進歩した結果、複数の情報を結び付けることで個人を特定できるような情報が得られる場合もある。個人情報が自分ではコントロールできないところへ、意図せず広がる場合もあることを覚えてほしい。
相談内容(2014年1月・青少年女子)
コミュニティサイトで男性にメールアドレスを教え、メール交換をしているうちにプリクラを送ってほしいとも言われ、送ってしまった。相手の写真も送られてきたが消した。脅迫などはされてはいない。しかし、自分がしてしまったことに本当に後悔している。将来に影響があったという話を聞いたことがある。親には言えない。
アドバイス
相手に渡した写真は、取り戻すことは大変難しい。写真がどのように使われるのかは分からず、利用を止めることも困難だが、相手とのやり取りが続いているならば、写真を削除するように伝えると良い。相手から写真を強要されたり、脅された場合にはすぐに警察へ相談するべきだろう。これ以上関わりたくない相手であれば、メールアドレスの変更で対応する。一人で悩むより、保護者に相談することで気持ちは楽になるだろう。今後、不安な出来事があれば、その時にベストな対応を考えていくことになる。
ポイント
ネットで知り合った相手とメールアドレスや写真を交換したことで、後から不安になったという相談が多く寄せられる。メールアドレスや写真は大事な個人情報であり、安易に他人に渡すべきではない。渡してしまった後でトラブルに発展させないためには、相手に知られている情報が何かを正確に整理し、相手との関係に応じて対処をしていくことになる。解決策は1つではないので、保護者や周囲の大人と相談しながら行動できることが望ましい。
相談内容(2013年11月・保護者・青少年女子)
交際している男子から、早朝から頻繁にメールが届く。内容は「大好き。かわいい」など。娘も返信をしているようだ。非常識な時間帯に非常識な頻度でメールを送ってくることがとても腹立たしい。本来はスマートフォンはリビングに置いておく約束なのに、置いておかないことも多く、食事中・入浴中・勉強中も、娘は約束を守らず肌身離さず、ずっと持っている。使い方について注意をしているが、言うことを聞かない。相手からのメールを止めさせたいがどうしたら良いか。メールを見たことは言えない。
アドバイス
娘さんに指導することが一番良いだろう。スマートフォンをリビングに置く約束を守れていない点について、約束を破ったら1週間スマートフォンは没収する、その約束も守らなかったら強制的に時間制限をかけるなど、必要最低限の日常生活を守れないのであれば、スマートフォンは遊び道具ではないので使う必要はないことを伝えても良い。機械に振り回されて日常生活に支障があること、目に余る行動があること、母親の素直な気持ちを伝えてみてはどうか。もちろん、娘さんの考えにも聞く耳を持ち、受け入れる姿勢も示す必要がある。親の話を素直に聞けないのは思春期という大人への成長過程に当たり前に起こるものである。
ポイント
日常生活に支障がある使い方をしているのであれば、そのことを娘さんに理解させる必要があるだろう。時間を選ばずに送ることができるのがメールの利点であるが、メールを受け取る側が振り回されてはいけないことなど、メールの利点と欠点を理解させ、目的をもった話し合いができると良いだろう。保護者の考えや価値観を押しつけたりせず、子どもの考えや意見を聞き、最終的に子供自身が自分の力で乗り越えていけるよう見守ることも大事であろう。
相談内容(2013年8月・青少年女子)
数年前、掲示板で知り合った男性とメール交換をしていた。最近は、ごくたまに相手からメールが来るだけだが、自分は返信をしていない。しかし相手には住所を教え、プリクラ写真も送ってしまい、今後、相手が家に来るのではないかと不安。どうしたら良いか?相手のことで分かっていることは、プリクラ写真と住んでいる都道府県だけである。相手からたまに来るメールでは脅されたり連絡を強要されたり、ということはない。
アドバイス
住所を教えてしまった不安な気持ちが伝わってきたが、教えた情報は取り戻せないので、今できる対策をしっかりしてほしい。今度相手からメールが来たら、親にメールの使用を止められたので返事ができないと伝えると良い。その後は相手の反応次第だが、しつこく連絡して来たり、不安な返事が返ってきたらすぐに警察に相談することと、そのためにメールのやり取りは全部保管しておくことを勧めた。家族に話しておくとより安心できるだろう。
ポイント
何年か前に自分が取った行動について、心配している例である。その当時は考えもしなかったことだが、時間が経ってからネットの怖さに気付き、後悔と不安に襲われる青少年は多い。相手に渡してしまった住所やプリクラ写真等の個人情報を取り戻すことは不可能である事実と、相手がどう使うかはコントロールできないと覚えておかなければならない。一度も会ったことがない人を、この人なら大丈夫だろうと考える根拠はゼロだと覚えておいてほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。