相談事例

交友関係

相談内容(2013年11月・保護者・青少年女子)

交際している男子から、早朝から頻繁にメールが届く。内容は「大好き。かわいい」など。娘も返信をしているようだ。非常識な時間帯に非常識な頻度でメールを送ってくることがとても腹立たしい。本来はスマートフォンはリビングに置いておく約束なのに、置いておかないことも多く、食事中・入浴中・勉強中も、娘は約束を守らず肌身離さず、ずっと持っている。使い方について注意をしているが、言うことを聞かない。相手からのメールを止めさせたいがどうしたら良いか。メールを見たことは言えない。

アドバイス

娘さんに指導することが一番良いだろう。スマートフォンをリビングに置く約束を守れていない点について、約束を破ったら1週間スマートフォンは没収する、その約束も守らなかったら強制的に時間制限をかけるなど、必要最低限の日常生活を守れないのであれば、スマートフォンは遊び道具ではないので使う必要はないことを伝えても良い。機械に振り回されて日常生活に支障があること、目に余る行動があること、母親の素直な気持ちを伝えてみてはどうか。もちろん、娘さんの考えにも聞く耳を持ち、受け入れる姿勢も示す必要がある。親の話を素直に聞けないのは思春期という大人への成長過程に当たり前に起こるものである。

ポイント

日常生活に支障がある使い方をしているのであれば、そのことを娘さんに理解させる必要があるだろう。時間を選ばずに送ることができるのがメールの利点であるが、メールを受け取る側が振り回されてはいけないことなど、メールの利点と欠点を理解させ、目的をもった話し合いができると良いだろう。保護者の考えや価値観を押しつけたりせず、子どもの考えや意見を聞き、最終的に子供自身が自分の力で乗り越えていけるよう見守ることも大事であろう。

相談内容(2013年8月・青少年女子)

数年前、掲示板で知り合った男性とメール交換をしていた。最近は、ごくたまに相手からメールが来るだけだが、自分は返信をしていない。しかし相手には住所を教え、プリクラ写真も送ってしまい、今後、相手が家に来るのではないかと不安。どうしたら良いか?相手のことで分かっていることは、プリクラ写真と住んでいる都道府県だけである。相手からたまに来るメールでは脅されたり連絡を強要されたり、ということはない。

アドバイス

住所を教えてしまった不安な気持ちが伝わってきたが、教えた情報は取り戻せないので、今できる対策をしっかりしてほしい。今度相手からメールが来たら、親にメールの使用を止められたので返事ができないと伝えると良い。その後は相手の反応次第だが、しつこく連絡して来たり、不安な返事が返ってきたらすぐに警察に相談することと、そのためにメールのやり取りは全部保管しておくことを勧めた。家族に話しておくとより安心できるだろう。

ポイント

何年か前に自分が取った行動について、心配している例である。その当時は考えもしなかったことだが、時間が経ってからネットの怖さに気付き、後悔と不安に襲われる青少年は多い。相手に渡してしまった住所やプリクラ写真等の個人情報を取り戻すことは不可能である事実と、相手がどう使うかはコントロールできないと覚えておかなければならない。一度も会ったことがない人を、この人なら大丈夫だろうと考える根拠はゼロだと覚えておいてほしい。

相談内容(2013年6月・保護者・青少年女子)

娘は、SNSのプライバシー設定をしておらず、プリクラの写真や学校名などの情報を載せてしまっている。学校の友達は全員、学校名等を載せているので、自分だけ書かないわけにいかず、学校名等を消すことを拒んでいた。娘が以前交際を断った男性が、SNSを通じて連絡してきた。その男性から娘のSNSに突然、「君のことが好きだったのに、無駄にした時間を返せ。学校へ行くぞ、死にたいのか、殺すぞ。」と投稿されてきた。相手をブロックする選択もあるが、ブロックされることでさらに逆上することも考えられる。今、娘に対してできることは何か教えてほしい。

アドバイス

相手からのSNSの投稿が残っているのなら、消さずに証拠として保存し、警察へ相談した方が良い。警察はこういう時はどうしたらよいか、娘を守るために何ができるのかをアドバイスをしてくれると思う。学校名を伏せたいのならばそのことも伝えるとよいだろう。警察に相談した後でも不安なことがあったら、再度相談してほしい。

ポイント

SNSに関するトラブル相談が増えている。全く見ず知らずの人と連絡が取れてしまうことを回避するためにも、プロフィールやIDなどのプライバシー情報は公開しないことが必要である。連絡を取りたくない人や知らない人に対しては、ブロックを使って対応することも必要だろう。安心・安全に利用できるようになるまでは、リアルで会う友だちとのみ繋がるように心がけ、深刻なトラブルに巻き込まれないように注意したい。

相談内容(2013年5月・青少年女子)

SNSで友達申請された相手にプリクラ写真を送ってしまった。相手の写真も持っている。送ってしまった今、悪用されないか心配。SNSのアカウントは削除した。今から写真を悪用されないようにするために、何か方法はないか?

アドバイス

トラブルを防ぐためにも、相手とは今後連絡を取らないこと。メールアドレスや電話番号を伝えているならば、今後相手から連絡が取れないように、着信拒否などをしておくと良い。送ってしまった写真、教えてしまった個人情報を相手から取り戻すことは不可能である。相手に渡してしまった写真がどのように使われるのかは、その人以外わからず利用を止めることも難しい。しかし、もし自分の写真がインターネットに掲載されているのを見つけたら、削除ができるため、その時に対応を考えれば良い。万が一、悪用をほのめかし、相手に脅されるようなことがあれば、警察にも相談できる。相手とのやり取りのメッセージ等は、念のため残しておく。

ポイント

SNSがきっかけでトラブルや心配事に出会ってしまったという青少年からの相談が多く寄せられ、その多くは、よく知らない相手にメールで写真を送ってしまったという不安である。写真も本人を特定できる大事な情報であり、後悔しないためにも、安易に他人に渡すことは避けるべきだろう。また、アプリやサービスを利用するにあたって、その特徴や性質、安全な使い方を理解しておくことも大事である。保護者の同意が必要なサービスもあるので、利用規約を保護者と一緒によく読み、目的やルールを決めたうえで利用することが、トラブルに遭わないための第一歩と言える。

相談内容(2013年4月・保護者・青少年女子)

娘が以前、パソコンを使いインターネットで知り合った人と連絡を取り合い、会おうとしていたところを見つけ、家族から相手に警告をし、事なきを得たことがある。当時は、ネットでの出会いの危険性やいけないことだと理解したものと思っていて、二度としないと約束したのに、進学祝いで買ったスマートフォンで同じことをしている。今回は、メールを見て発覚したのだが、以前と同じように会う約束をしているようなメッセージがあった。どう対処したら良いのだろうか。

アドバイス

家庭環境や子供の性格など総合的に判断し、どう対処したら良いのか正解は1つではないが、メールを見たことを話せるならば、過去に同じ過ちをしているから心配していること、ネットで知り合った人と何故会ってほしくないのかを話すとよい。信用してスマートフォンを使わせるに至ったのに、こういう結果になって残念であることから、今後の使い方についても良く話しをしてほしい。メールがプライバシーだと言うならば、当然プライバシーは守ってあげたいと思っているが、信用を得るという部分で自分も努力をしなければいけないことを伝えるべきである。落ち着いて、子供の言い分も聞いてあげた上で、親の気持ちを話し、今後の利用に繋げてほしい。

ポイント

思春期になると誰もが異性に興味と関心を抱くようになり、インターネットは異性との出会いを安易にする道具でもなるので、保護者としては異性との付き合いはとても心配だろう。加えて、身元があいまいなインターネットの出会いについては、不安が高くなるだろう。今回のように、保護者が子供に内緒でメールを見たことで発覚した場合には、子供に直接聞くことができない故、以後の行動について対処が難しくなる。インターネットを利用するということは、コミュニティが広がる行為であるので、インターネットで知り合った人との出会いについては良く話し合ってほしい。また、異性交際について制限すると、陰でこそこそ付き合うようになり、保護者から見えなくなり、却って不安が高くなるようなので、日頃からのコミュニケーションが大切だと思われる。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。