相談事例

交友関係

相談内容(2021年1月・青少年女子)

SNSで知り合った人と仲良くなり、ほかのメッセージアプリの連絡先を交換した。最初は雑談をしていたが、性行為をしたいと言われたので断った。すると個人情報を友達や学校にばらすと脅された。これ以上関わりたくないと思いブロックしたが心配になっている。

アドバイス

相手に渡してしまった情報がどのように使われるかは相手次第であり、利用を止めることも難しいが、相手の無理な要求に従うことでさらにトラブルが大きくなる可能性もあるため、断ったのは正しい判断である。インターネット上での機械的な対処としては、SNSの運営会社に通報することを勧める。相手の行動を予測することは難しいため、これ以上一人で対処するのではなく、保護者や学校の先生など身近な大人にお話して助けてもらってほしい。脅されていることから警察にも相談してほしい。

ポイント

SNSで知り合った人と直接会うなどして、青少年が性被害にあってしまった事件が実際に起きている。この事例のように、相手の要求を断りブロックしたのは勇気のいることだが賢明な対応だったと言える。インターネット上で危険だと感じたら、相手から離れることが大事である。しかし、すでに相手に伝わった個人情報を取り戻すことや、相手の行動を予測したりコントロールすることは難しいため、現実世界で身を守るために、周囲の大人の助けを借りてほしい。

相談内容(2020年12月・青少年女子)

SNSで間違えて繋がってしまった人からメッセージが届き、まったく知らない人だったが断れなくて音声チャットで会話をした。会話は性的な内容が多かったのでこれ以上はあまり関わりたくないが、顔写真を要求され、マスクをつけて加工して送ってしまった。名前なども教えたのでどうしたら良いか。

アドバイス

インターネット上だけでやり取りをしている人とは、不安を感じたらブロックをするなどして連絡を断てると良いが、個人情報を教えており、相手の反応を予測することが難しいときには慎重に考える必要がある。相手から連絡があっても少し様子を見ながら、できれば保護者にもお話しして、相手と連絡を断てるように一緒に手伝ってもらってほしい。

ポイント

自宅で過ごす時間が増え、SNSを利用する機会も増えているかもしれない。SNSは直接会えない人たちと繋がることができる反面、意図せず知らない人と繋がってしまうこともあるので注意が必要である。伝えて良い情報、伝えてはいけない情報は何かを相手に応じて考え、無理な要求をされたときには相手から離れることが安全な対応である。困ったことがあったら一人だけで判断して対応せずに、保護者や家族と一緒に考えてもらいながらSNSの安全な利用方法を身に付けてほしい。

相談内容(2019年10月・青少年女子)

数年前、SNSグループで知り合った人と個人チャットでやり取りをした。趣味が同じで最初は雑談をしていたが、ある日、顔写真を相手に送ってしまった。後になって調べてみると写真には位置情報が付いていて細かい住所はわからなくとも都道府県や市までは特定されることがあると知り不安になった。

アドバイス

相手に渡してしまった写真や個人情報は取り消すことも、取り戻すことも難しく、拡散されるかどうかも相手次第になってしまう。相手の行為をコントロールすることはできないことをしっかり理解してほしい。今後、個人情報がインターネット上に投稿されたり悪用されるようなことがあれば、その時に最善の対応をとることになる。今回の経験を生かし、インターネットで知り合った人に安易に個人情報を伝えることは控えてほしい。

ポイント

デジタル機器で撮影する写真には、撮影した場所や日時、シャッタースピード、解像度、機種名などを記録することができる。これらはExif(イグジフ)情報と呼ばれる。便利な機能だが、 インターネット上に載せたり、誰かに送信するときには注意が必要である。 撮影時に端末のGPS(位置情報)がオンになっていると、撮影場所の特定につながる情報が知られてしまう。サービスによっては位置情報などが自動的に消去されるものもあるが、十分に注意を払ってほしい。

相談内容(2019年7月・青少年女子)

数年前、オンラインゲームで出会った人と仲良くなり、メッセージアプリの連絡先を交換した。相手も女の子でお互いに写真を送り合ったりした。トラブルも起きていないが、交換した写真の中には制服姿もあり急に不安になった。

アドバイス

相手に伝えた個人情報や送った写真を取り戻すことは難しく、 どのように使われるのかは相手次第である。自分ではコントロールできない。本人に無断で顔写真を拡散するような行為は、権利を侵害する行為である。万が一、自分の顔がはっきりと分かるような写真をインターネット上で無断で掲載されているのを見つけた時には、その時に削除の対応をしていくことになる。

ポイント

インターネットで知り合った相手に個人情報や写真を送ってしまった後で不安を抱えてしまう青少年からの相談は非常に多い。相手に渡してしまった情報を取り戻すことは難しいが、このような体験は、自分自身のインターネットの使い方を見直したり、インターネットとの安全な付き合い方を考えるきっかけになるだろう。インターネットの世界も、現実の世界と同様に、危険な場所もあれば悪意を持った人もいる。現実の世界で危険だと思う行為は、インターネットの世界でも危険だと考えてほしい。困ったときには一人で抱え込まずに、信頼できる身近な大人に相談して助けてもらうことが大事なことである。

相談内容(2018年8月・保護者・青少年女子)

娘に写真共有アプリなどのSNSの利用を許可しているが、最近その使い方が気になっている。友達との共有アカウントを多数作ったり、知らない人とやり取りをしたり、趣味で知り合った人とグッズの取引をしている。知らない人に個人情報を教えたりするのは危険だと思うが、注意をすると喧嘩になってしまう。危険な使い方をしてほしくないのだが、どこまで許容して良いのか。

アドバイス

SNSの利用は、学齢によってはフィルタリングを利用することで制限される。これは一般的にはコミュニケーション能力がまだ未熟な子供にはふさわしくないと判断されているためである。子供にとってSNSの全面禁止が受け入れられないと思われる場合は、妥協点を話し合うのが良いだろう。知らない人との出会いの危険、個人情報を悪用される危険など、どんな行為が危険なのかを具体的に盛り込んだ利用ルールを決めることを勧める。

ポイント

インターネットを通じたコミュニケーションが日常的になり、SNSの利用ルールについても親子で話し合うべき重要な事柄になっている。忘れてはならないのは、SNSは知らない人と出会うための道具ではないという点である。何のためにSNSを利用するのか目的をはっきり決めたうえで、どうしたら楽しく安全に付き合えるのかを話し合ってほしい。心配事が起きたときには躊躇せず保護者に相談することもルールとして決めておくと良いだろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。