相談事例
交友関係
相談内容(2012年10月・青少年女子)
ネットで知り合った人とアドレスを交換して写真を送ってしまった。すると、住所の特定ができたから住所や電話番号をネットにさらすと言われた。すごく怖い。確実にわかるような言い方をされた。メールアドレスで住所の特定などできるのか。アドレスはすぐ変えた。
アドバイス
住所などの個人情報は電話会社が法律にしたがって管理しているため、一般の人がメールアドレスから住所を調べることはできない。万が一住所や電話番号がネットに載せられたとしても対処法があるので、今は必要以上に心配しなくても大丈夫。デジタルカメラで位置情報をオンにした状態で撮影した写真には、撮った場所の情報が記憶される場合があり、撮影場所を特定することはある程度可能である。今後は、知らない人に安易に写真を送らないこと。
ポイント
知らない人に写真を送信してしまったことへの後悔と不安が伺える。インターネットの向こう側にいる相手は、身近な友達とは違うということを意識して、メールアドレスや写真の交換を安易に行うべきではない。こうしたトラブルも、フィルタリングを利用していれば防げた可能性がある。また、インターネットや携帯電話の正しい知識があれば、必要以上に不安を感じることもない。正しい知識を身につけて安心・安全な使い方ができるまでは、フィルタリングを利用しながら、保護者が見守る範囲で利用するのが望ましい。
相談内容(2012年9月・青少年女子)
以前、ネットで収集した他人の写真を掲示板に貼ってしまったことがある。チェーンメールの内容をコピーして知り合いにメールで送ったこともある。こうした悪用について、誰か法律に詳しい人に相談しようと思い、スマートフォンの無料チャットアプリを使って相談できる人を募集した。そのときに知り合った男性と仲良くなったが、相談内容をばらす、通報すると言われ、IPアドレスを調べてもらうなど脅された。
アドバイス
写真を貼ったこと、チェーンメールを送ったことは良くないことだと反省を促した。これ以上怖い思いをしないように、相手からのメッセージを受け取らない対処を勧めると、掲示板は退会しており、相手から連絡できないので大丈夫とのこと。IPアドレスから個人を調べられてしまうことについても心配ないと伝えた。IPアドレスと個人を結びつける情報を一般の人が調べることはできず、調べられる立場の人が漏らしたら犯罪だと説明。
ポイント
無料で音声通話ができたり、電話会社が違ってもメッセージが送れることから、スマートフォンでチャットアプリを使う人が急増している。便利な反面、プライバシーの設定等では十分に注意を払う必要がある。オンラインで知り合った友達がすべて怪しい人物であるとは限らないが、相手の言動には常に注意を払い、少しでも不安が生まれた場合には、すぐに周囲の大人の人に相談するなどしてトラブルを回避してほしい。
相談内容(2012年3月・保護者・青少年女子)
娘がネットで知り合った女の子と2人で会う約束をしており、やめさせたいと思う。相手とは、あるサイトに「お友だちになりましょう」と電話番号が書かれているのを見つけてやりとりがはじまった。電話と携帯メールをしており、声も写真もの女の子だったと言う。あぶないからやめてくれと娘に言っても「うるさい。大丈夫。」と言う。
アドバイス
子供には「ネットで知り合った人と会わない」ようにしてほしい。会うとしても「保護者と一緒」に会うことをすすめる。電話で話しているのなら同世代の女子とわかるかもしれないが、自身で大丈夫と思っていても、同世代である保証も、友達になることが目的である保証もない、ネットでの出会いは必ずリスクが伴う。
ポイント
ネットで知り合った相手にどれだけ信頼を寄せていたとしても、未成年のうちは、本人同士だけで会うべきではない。未成年者が初対面の人と会うこと、初めての場所へ行くことの危険性を家族で認識していることが望ましい。危険を予測し、回避できる年齢に達するまでは、ネット上だけの交流にとどめる。保護者は、このことを保護者の義務として認識しておく必要がある。
相談内容(2012年1月・青少年女子)
SNSで知り合った人に、メールアドレスを教えてしまった。相手は私に出会い系サイトへの登録を勧め、その際、18歳以上のところだが大丈夫と言われ、サイトに登録してしまった。パソコンから相手のことを調べると、他の人も私と同じように誘導されたらしいことが書かれていた。すでにメールアドレスは変えた。サイトからの退会にはまだ時間がかかるのだが、どうしたら良いか。
アドバイス
相手にメールアドレスは教えてしまったものの、個人情報は教えていなかったので、良かった点を話した。すでにアドレスを変更しているので、今後はそのサイトからの連絡を待つ必要もなく、無視して良いと助言した。SNSに関しては、相手が自分から退会しているようなので、今後の接触はないことを確認した。相談者は安心した様子だった。今後も何かあればこちらに連絡をくれるようにと伝えた。
ポイント
インターネット上で知り合った相手にメールアドレスを教えるトラブルが非常に目立つ。人を信じることは非常に大切なことではあるが、今回の事例のように、インターネット上で、会ったこともない相手に安易に個人情報を教えてしまうことは危険であるという認識を、日頃から家庭を始め、学校などでの教育や啓発活動での取り組みの中で、しっかりと指導するべきことであり、その重要性を改めて考えさせられる事例である。
相談内容(2011年12月・青少年男子)
SNSで知り合い、毎日メールのやりとりをするぐらい仲が良くなった相手に住所を教えてしまった。その後、メディア等で個人情報を教えたことでトラブルに遭った事例を見聞きし怖くなって、その友人には教えた住所がでたらめだと言ってしまった。以来、やりとりはしていないものの、互いに足跡をつけて覗いているので不安である。
アドバイス
個人情報を安易に教えたことに関して反省している様子が伺えた。現在まで、メール・無言電話・中傷的な書き込みなどはないことと、時間的な経過を考えると、現時点では心配する必要はないと助言した。今後、何かあったら連絡をくれるよう伝えた。
ポイント
インターネット上の交際を、あたかも顔見知りの友人のように安易に考える行為が問題視される事例である。確かに、ネット上のやりとりがすべて悪い訳ではないが、利用規約をもとにしたコミュニティーサイトの正しい利用方法を知らない中で始める危険性については再考しなければならないと考えられる。今回の事例では、最悪の事態に発展はしなかったものの、結果的には他者と自分自身を傷つけると言った精神的なダメージが生ずることも重ねて理解しなくてはならない。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。