相談事例
性的トラブル
相談内容(2019年4月・青少年男子)
SNSで知り合った相手に一方的に自分の性的な画像を送ってしまった。相手から止めてほしいと言われたので、その後は送っていない。その後もメッセージのやり取りをしていたが、怖くなり一方的にSNSアカウントを削除した。相手が画像を保持しているとは考えにくいが、その後、自分が送った画像が児童ポルノにあたり法律違反だと知り怖くなった。
アドバイス
相手に渡してしまった画像や情報を取り戻すことは、ほぼ不可能だと考えてほしい。画像や情報がどのように使われるのかは、相手次第であり、自分の手を離れてしまった以上は自分でコントロールできるものではない。これからは同じことを繰り返さないことが大事である。また、18歳未満の未成年者の性的な画像や映像を撮影して送信することは、児童ポルノ禁止法に違反する行為であることもしっかりと理解してほしい。今回の件を保護者に相談できると良いだろう。自宅を管轄する警察に相談することも可能である。
ポイント
未成年者の性的な画像は児童ポルノにあたり、自分から相手に提供することも法律違反となることを青少年は知っておいてほしい。インターネットの世界であっても、法律違反の行為は現実世界と同様に処罰の対象にもなる。相手に画像を悪用されたら被害者にもなってしまう。今回の経験をしっかりと振り返り、ルールとマナーを学ぶ機会にしてほしい。
相談内容(2019年3月・青少年女子)
トークアプリでのやり取りで、裸の写真をばら撒かれたくなかったら言うことを聞けと言われている。相手は以前に付き合っていた人で、写真は当時自分で撮影して渡した。誰にも相談できずにいる。
アドバイス
18歳未満の青少年の性的な写真は児童ポルノに該当し、青少年自身が相手に送信することは児童ポルノ禁止法に触れる行為である。さらに、元交際相手の性的な画像・動画をネット上に公開することも、リベンジポルノ禁止法という法律で禁止されている。これ以上怖い思いをしないために、そして画像拡散の心配を防ぐためにも警察へ相談してほしい。相手とのやり取りは大事な証拠として保存しておく。利用しているスマートフォンと、今までの経緯を記録した内容を持って、保護者と一緒にお住まいを管轄する警察署に相談することを勧める。
ポイント
他人に渡したプライベートな画像が一度インターネット上に流出してしまうと、完全に削除することは非常に難しい。たとえ実際に流出することはなかったとしても、将来にわたって不安を抱えることになるかもしれない。どんなに親しい関係だったとしても、他人に自画撮り画像を渡すことは絶対に避けてほしい。一方で児童ポルノ禁止法は被害を受けた児童を保護するための法律である。被害を受けていることを迷わずに大人に相談して助けを求めてほしい。
相談内容(2019年2月・保護者・青少年女子)
娘が同級生から紹介されて、通話アプリで男性とやり取りを始めたようだ。そして相手から頼まれて自分の裸の写真を男性に送信していた。保護者がたまたま娘のスマートフォンを見ていて気付いた。どう対応したら良いのだろうか。娘のスマートフォンは現在は保護者が預かっており、電源を切った状態である。
アドバイス
18歳未満の青少年の性的な写真は児童ポルノに該当し、青少年自身が相手に送信することは児童ポルノ禁止法に触れる行為である。このことを娘さんに理解してもらってほしい。相手に送った写真がもし端末に残っていれば証拠として残しておくことを勧める。相手に対して、写真の削除を求めるかどうか、家族でしっかりと相談して決めてほしい。ただし、相手が娘さんの写真を消したと伝えてきたとしても、それが本当かどうかを確認することは難しい。今までの経緯を紙に書き出しておき、証拠となる写真があれば保存をして、お住まいを管轄する警察署に相談することを勧める。
ポイント
一度送信してしまった写真や個人情報は、後から取り戻したいと思ったとしても非常に難しく、相手が誰であろうと、写真の拡散や悪用など、さらなるトラブルへと発展するリスクも生まれてしまう。大切な情報は決して手放さないことが何よりも大事である。チャットやトークは青少年の日常のコミュニケーション手段となっており、手元の画面だけを見ていると、大事な写真や個人情報でさえも気軽に送信してしまいがちだが、世界中に繋がっているインターネットを通じた情報のやり取りであることを親子で理解し、自分自身を守るためのルールについて話し合ってほしい。
相談内容(2019年1月・青少年女子)
ネットで知り合った人に一度だけ胸の写真を送ってしまい、それから裸の写真を送らないと胸の写真をネットに拡散すると脅された。裸の写真を送ってしまったが、ネットに拡散されるのがとても怖い。
アドバイス
相手に送った写真がどのように使われるのかを自分でコントロールすることができない。今後は個人情報は自分自身でしっかり守ってほしい。もう1つ大事なこととして、18歳未満の性的な画像や映像を撮影して送信するのは、児童ポルノ禁止法に違反する行為だと考えてほしい。しかし相手から脅されて画像を送ったのであれば、相手の行為が児童ポルノ禁止法と刑法にも触れる行為だと考えられる。児童ポルノを所持していることも取り締まりの対象になる。相手に関する情報を紙に書き出し、これまでのやり取りも証拠として保存し、最寄の警察に相談してほしい。
ポイント
インターネットで出会った相手が脅してくるとは想像もしていなかっただろう。インターネット上では相手の本当の年齢や性別、本性を見抜くことは難しく、相手の目的を知ったときには要求を断れない状況に陥っているケースも少なくない。インターネットを通じてたくさんの人と知り合うことは良い経験でもある反面、学校の友達や身近な知人とは違い、危険も伴うことを青少年は特に意識して行動してほしい。困ったことが起きたら、ひとりで抱え込まずに保護者に相談をして助けを求めてほしい。
相談内容(2018年12月・保護者・青少年男子)
子供がSNSで知り合った相手に個人情報や性的な画像を送ってしまったらしい。警察から捜査の過程で発覚したという連絡があり、子供と共に警察でお話を聞いた。子供は反省しているが落ち込んでいる様子である。児童ポルノの話しが出たが、きちんと理解できなかったので教えてほしい。相手に送った写真がネットのどこかに出回っていないか心配。保護者として今後の対策はどうしたら良いか。
アドバイス
児童ポルノの法律についてはしっかり覚えておいてほしい。特に、児童ポルノは子供が自画撮りをして相手に提供することも法律違反である。裸の写真がどこかに出回ってしまわないか不安だと思うが、万が一ネット上のどこかで見つかるようなことがあれば、サイト運営者に削除依頼をすることになる。これからもインターネットは使い続けると思うので、端末にフィルタリングを利用したり、家庭のルールを作り、ネット上の知らない人とは連絡先を交換しないなどを約束事として決めることを勧める。
ポイント
ネット上の顔が見えない相手に性的な写真を送ってしまったことについては、反省が必要であることを親子で十分に理解してほしい。ネット上で知り合った相手が個人情報や性的な画像を要求してきたら、その時点で相手から離れることが、トラブルを大きくしない対処法である。相手への対応に困ったら一人で考えるのではなく、知識と経験のある保護者に相談して解決することも約束事として決めておくと良い。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。