相談事例

性的トラブル

相談内容(2015年10月・保護者・青少年男子)

メールで送られてきた友達の性的な画像を、面白半分で他の友達に転送してしまった。その友達も複数の友達に転送してしまい、現在、学校が調査をしている。今後どうしたら良いか。

アドバイス

未成年者の性的な画像は児童ポルノにあたり、そのような画像を要求すること、他人に提供すること、端末に所持していることも法律で禁止されている。他人に回すことで意図せず犯罪の加害者となってしまう可能性もある。二度と同じ失敗を繰り返さない意識を持つことが大事である。現時点では学校に任せ、連絡や要望があったときに具体的な対応を考えることになるだろう。

ポイント

友達同士での面白半分の行為が、法律違反にもなり、大ごとに発展するとは誰も予想していなかったことだろう。スマートフォンもインターネットも、生活に欠かせない道具になりつつあるが、使い方を間違えると人を傷つける凶器にもなり得る。悪戯の道具ではなく、便利な道具として、適切に使いこなせるようになることが青少年には望まれる。この機会を、インターネットの世界との付き合い方を見直すきっかけにしてほしい。

相談内容(2015年8月・青少年女子)

アバターアプリで知り合った男性と連絡先を交換し、裸の画像を送ってと言われ、送ってしまった。顔写真も送ってと言われ、自分ではない女の人の写真をインターネット上から入手して送った。とても後悔している。

アドバイス

18歳未満の児童の裸の写真は児童ポルノである。どんな状況でも、絶対に裸の写真を渡すべきではない。裸の画像ではなくても、一度相手に渡した画像や知らせた情報などは取り戻すことはできない。相手の行動をコントロールすることも困難である。他人の顔写真を本人の許可なく勝手に使用することも、ルール・マナー違反にあたるだろう。ネットで知り合った人に、個人情報を伝えてしまうと、さまざまなトラブルに発展する可能性がある。あらためてインターネットを利用するための正しいモラルやルールについて考えられると良い。

ポイント

今回のような相談が後を絶たない。どんな画像であっても、自分の手元から離れたら、それを削除したり回収したりすることは極めて難しい。顔が見えない相手が何と言おうと、自分から危険に近づいて行かないようにしなければいけない。また18歳未満の児童本人が自分の裸の写真を撮影すれば、それはれっきとした児童ポルノ画像であることから、児童ポルノ規制の対象になることにも気付いてほしい。

相談内容(2015年8月・青少年女子)

友達募集サイトを利用し、男性に出会った。その人から、胸と顔の画像を要求され仕方なく渡した。次の日にも要求をされたが無視した。すると責められ、警察に行くと言われた。仮に彼が警察に行ったとすると、私は警察に補導されるのか。

アドバイス

相手がどのような要求や脅しをしてきても、きっぱりと拒否、無視をする。これまでの会話の内容は消さずに保存する。相手のことで知っている情報、相手に伝えている自分の情報を、すべて紙に書いて整理する。それらを持って警察に相談に行くと良い。保護者の方にお話して一緒に行くことができれば一番良い。未成年者に裸の写真を要求すること、その写真をインターネットに載せることは法律で禁止されている。場合によっては、その写真を個人で保有していることも法律違反になることもある。相手を脅して写真を要求することは犯罪行為であり、一刻も早く食い止める必要があるだろう。

ポイント

相手に言われて仕方なくネットに載せた、あるいは送信した画像が何であろうと、一度自分の手から離れた画像を取り戻すことは極めて難しいと自覚してほしい。またインターネットの特徴として、コピーが簡単に作れるために、コピーした画像を拡散させるのも容易である。またトラブルに不幸にも出会ってしまった時こそ、自分だけで問題を抱えこむのではなく、親しい友人や家族の力を信じてほしい。

相談内容(2015年6月・青少年女子)

友達募集アプリで知り合った人とメッセージアプリの連絡先を交換した。顔写真を求められ送ると、性的な写真を送らないと個人情報を拡散すると言われた。脅されて性的な写真を送ってしまった。アプリから通報したが怖くてたまらない。どうしたら良いのか。

アドバイス

どのような脅しがあったとしても要求に応じてはいけない。相手の行為は法律違反にあたる可能性が高く、一刻も早く警察へ相談してほしい。できれば、保護者の方にも話して一緒に行ってもらうことを勧める。相手に伝えた情報、相手についての情報を整理しておくと良い。やり取りの中で相手が脅してきた内容は証拠として画像を保存する。すでに送ってしまった写真については、今後もしインターネット上に無断で掲載されるようなことがあった場合は、削除依頼により対応していく。

ポイント

ネットで知り合った人に性的な画像を要求され渡してしまったトラブルが後を絶たない。一度流出した画像は、それがどんな画像であっても完全に回収するのは不可能である。「顔写真ぐらいなら」「ハッキリと写っていなければ」と安易に考えてしまうことが心配事の発端である。相手が画像を手に入れると、要求がエスカレートしがちである。心配が増え、トラブルも深刻化する。自分自身が「何があっても要求に応じない」という強い気持ちを持つことと、不安だからこそ周囲の人に相談して気持ちを楽にする方法を見つけてほしい。

相談内容(2015年5月・青少年女子)

友達募集アプリにニックネームを登録し、プロフィールに顔写真を載せて公開した。男子と友達になり、SNSのIDを交換してやり取りをした。相手の顔写真が送られてきて、住んでいる都道府県を教え合った。性的画像を要求されたが断った。その後、交際を断ると、ネットに顔写真とSNSの IDを載せる、と言われた。不安でどうしたら良いか分からない。

アドバイス

相手に渡した個人情報は、プロフィールに元々載せていた顔写真と、SNSのIDだけであることを確認。SNSのIDはアカウントを削除することで対処できるものである。万が一インターネットに載せられた場合には削除依頼で対処する方法もあるので、脅しに過度に怖がることはなく、拒否の気持ちを伝えて良い。しかし、怖いと感じるようであれば警察に相談できるので、SNSのIDとやり取りは証拠として残しておくと良い。知らない人との連絡先の交換は安易に行うものではない。

ポイント

友達募集アプリに最初に登録した時には、自分の顔写真を載せる危険性についてまったく考えなかった、あるいは考えたとしても、その顔写真を見る人はごくごく限られていると思うかもしれない。しかし顔写真を載せた瞬間から、その写真の扱いを自分でコントロールすることは困難だと考えるべきだろう。顔写真を載せることは、誰もが閲覧できる場所に公開していることと同じだという意識が必要である。そしてネットの向こう側には悪意を持った人もまた存在していることを、決して忘れてはいけない。常に危機意識を持つことこそ、身を守る近道だと自覚してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。