相談事例

依存

相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)

息子がスマートフォンのルールを守れず、取り上げると大声を出して暴れる。フィルタリングを利用しており、夜はパスワードを入れないとスマートフォンの電源が入らないようにしていたはずだが解除されていた。リビングに置いて充電する約束だが、夜中に起きて持ち出している。ルール違反なので取り上げると暴れる。話し合いは何度もしており、守れなかったときのルールも決めているが守らない。

アドバイス

スマートフォンの利用ルールと、守れなかった場合のルールも決めているので、その通りに実施することが大事である。現在のルールが息子さんにとって守りにくいのであれば、ルール見直しの話し合いをすることも勧める。話し合うときには、まずは息子さんの要望を受け入れる姿勢を示し、そのうえで保護者として譲れないところを示すのが良いだろう。睡眠時間をとり、勉強の時間もしっかりとり、余った時間を自由に過ごせるように、親子で話し合いをすることを勧める。

ポイント

家庭で決めたルールは作ったら終わりではなく、守ること、守らせ続けることが大切なことである。ルールが守られないとしたら、その原因は何かを再度話し合うことも必要である。思春期の子供にとって感情や衝動をコントロールすることは容易ではなく、スマートフォンの利用ルールも面倒な存在かもしれないが、保護者は冷静に、ルールの必要性について根気強く話し合う姿勢が大事である。

相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)

息子がゲームに夢中で、注意をしても聞く耳を持たない。1日のうち、勉強時間と比べると倍以上の時間をゲームに費やしている。深夜から朝までは時間制限をかけているが、どうすればゲームを止めさせられるのか。

アドバイス

親子での話し合いを重視してゲームの利用時間を決めることを勧める。勉強時間についても保護者が決めるよりは、お互いが妥協できる点を見つけて決めるのが良いだろう。ゲームを否定するのではなく、試験前はゲームをしないというように、適切な付き合い方について一緒に考えてほしい。成績が上がったり、維持できていたらゲームをやっても良いなどのルールを話し合いで決めるのも良いだろう。

ポイント

保護者にとって、ゲームは勉強の妨害になる存在かもしれないが、全面的に禁止する必要はなく、ゲームとの適切な付き合い方を親子で一緒に考えられるのが理想である。ゲームのやり過ぎの問題点は、生活の中でゲームが最優先になってしまい、食事や睡眠などの習慣が乱れてしまうことである。時間のメリハリをつけてネットやゲームを楽しむためのルールと、守れなかったときのルールについて、親子で一緒に話し合うことを大事にしてほしい。

相談内容(2019年5月・保護者・青少年女子)

娘がネット依存のようだ。具体的には部屋に籠ってスマートフォンをいじっているようだ。以前は休みの日に一緒に出かけていたが、最近は部屋から出てこない。学校には行っているが、行きたくないと言っている。

アドバイス

保護者としてできることは2つあり、1つは親子で一緒に生活習慣の見直しをすることである。 こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」も利用してほしい。もう1つは、機械的に時間制限を設けることである。フィルタリングも必ず利用してほしい。携帯電話会社から提供されているフィルタリングサービスによっては、時間制限などの機能がパッケージ化されており、無料で使えるので検討することを勧める。その他、単純に時間をつぶすためにインターネットをしているのであれば、その原因を探って解決していく道もあるはずなので、別のアプローチを探す必要がある。

ポイント

子供がゲーム、動画視聴、SNSなどに長時間のめり込んでいるという保護者からの相談が増えている。保護者としては見過ごせない状況だが、大事なことは本人が自覚をして生活習慣を正せることである。家族で焦らず見守りながら、できることから実行していくことになるが、回復までには時間を要することもあることから、何より予防が大切である。特にスマートフォンを使い始めるときに、もっとも注意してほしいことである。子供の年齢に合ったフィルタリング、時間制限など、長時間利用に陥りにくい環境を整え、スマートフォンと適切に付き合うためのルールについて親子で話し合っておくことが大事である。

相談内容(2019年4月・保護者・青少年女子)

以前は時間設定をして遅くまで使えないようにしたり、ルールも作っていたが、スマートフォンを買い替えてからはルールがまったくない状況で使い始めてしまった。スマートフォンを手放さない。夜シャワーを浴びてからは夜中まで動画やインターネットテレビを見たり、検索しては好きなサイトを見ている。夜更かしを注意すると、暴力や暴言で反抗する。そのような状態の子供に何と声をかけて良いのかわからない。

アドバイス

スマートフォンを買い替えた時に、本来ならばルールの見直しをして、娘さんに合ったルール作りが必要だったかもしれない。現状の使い方を続けていたら今後の勉強にどう影響を与えるのかを、本人にもしっかりと考えてもらうこと勧める。こたエールのホームページに公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用して、娘さん自身に生活時間を見直してもらうと良いだろう。その上でスマートフォンの利用ルールを話し合いながら決めてほしい。ルールが決まったら、紙に書いて貼り出すほか、ルールが守られているかを家族で見守ることが大切である。ルールが守られなかったときのルールも決めておくと良い。

ポイント

スマートフォンは適切に使いこなすことで日常生活や人とのコミュニケーションを豊かにしてくれる便利な道具となる。使い方を誤ると、スマートフォンに振り回され、自分の時間を支配されてしまうこともある。使い方の見直しのためには、1日24時間の過ごし方を記録し、子供自身が使い過ぎに気付けることが望ましい。フィルタリング、時間制限、タイマーなど物理的な対策も有効である。

相談内容(2019年3月・保護者・青少年男子)

スマホ依存気味で、スマートフォンの利用時間を減らそうとすると、途端に顔つきが変わり暴言を吐く。ルールを決めても、少しでも違うところを探してルール違反は親の方だと言い始める。スマートフォンを取り上げると暴力的になる。もっとしっかりと、お互い歩み寄ってルールを決めようと言っても話し合いがイヤだと耳を貸さない。

アドバイス

最初に行うこととして、1日の中でスマートフォンを使っている時間を、親子で確認してほしい。貴重な時間をどれぐらいスマートフォンに使っているのか、本人が気付くことが大切である。ルール違反が多いのだとしたら、どう変えれば守れるのか、本人の考えを引き出した上で新しいルールを決め、守れなかった場合のルールも決めておくと良い。親子で話し合って決めたルールは、家族が見える場所に貼っておくと良い。一度決めたルールは、保護者として毅然と守らせてほしい。スマートフォンの利用時間についてはフィルタリングを利用することも勧める。

ポイント

スマートフォンを使う目的は、勉強、友達や部活の連絡、動画、音楽、ゲームとさまざまあり、青少年にとって欠かせない道具かもしれない。しかし1日の時間には限りがあるので、睡眠や食事などの日常生活に支障をきたさないようにスマートフォンとの付き合い方のルールは決めてほしい。スマートフォンを利用しなくてもできることを見つけ、画面から離れて過ごす工夫も必要だろう。小さくて細かいルール、継続して守りやすいルールを親子で話し合えると良いだろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。