相談事例
有害情報
相談内容(2013年9月・保護者・青少年性別不明)
子供が1人で動画投稿サイトにアクセスしていた際、有料登録完了のポップアップが貼り付けられた。高額な登録料を支払うように書いてある。子供は身に覚えがないのだがなぜこんな事態になってしまったのか?フィルタリングをかけるとこのような事態を防ぐことはできるのか。
アドバイス
動画投稿サイトのように見えるサイトで、アダルトサイトや出会い系サイトの登録画面に誘導されるトラブルがある。パソコンの画面に登録や請求の画面が表示され、高額な料金を請求し、さらにその画面が貼り付いたまま消えないケースもある。同じようなトラブルにあわないためにも、フィルタリングの利用が勧められる。フィルタリングとはフィルタリングサービス提供事業者が、一定の基準に従ってサイトを分類している(例:アダルト、出会い、暴力など)。その分類結果ごとに「見られる、見られない」を利用者側で設定をするもの。日々新しいサイトが作られているため、フィルタリングを利用していれば100%安全だとは限らないが、青少年にとって不適切なサイトはブロックすることは可能である。フィルタリングのほか、パソコンでウイルス対策ソフトが最新のバージョンに更新されていることもこの機会に確認すると良い。
ポイント
「東京都青少年の健全な育成に関する条例」で保護者の責務として、フィルタリングソフトウェアやフィルタリングサービスを利用することで、青少年がインターネットを正しく使用するよう的確に管理することを掲げている。つまり子供がインターネットを利用し、どのようなサイトを見ているのかを常に保護者として把握する必要がある。パソコンや携帯電話、スマートフォン等のツールを子供が使い始めたら、そこからが保護者の関心を向けるべきスタート点だと意識してほしい。
相談内容(2012年12月・学校職員・青少年男子)
学校の生徒が出会い系サイトにアクセスし、多くのメールが届くようになっている。退会したと本人は言っているが多数のメールに対処ができない様子。興味もあるため、アドレスを変更するように話しても行動に移せない。また届いたメールに返信した際にポイントがやり取りされていた。課金も発生したのではないかと危惧している。課金が発生したかどうかを知ることはできるか?
アドバイス
出会い系サイトを利用した結果、児童が犯罪に巻き込まれるケースが非常に増えている。これ以上サイトに近づかないように指導してほしい。一度メールアドレスを知られてしまうと、退会後も請求されたり、ほかのサイトに誘導するメールが送られてくる等のトラブルが増えている。危険なメールを受け取らないために、迷惑メール防止設定か、アドレス変更の対処を勧める。課金については、利用したサイトの正確な場所を確認し、サイトの料金表をもとに確認するとよい。また、出会いサイト規制法において、運営側は利用者が児童でないことの確認をしなければならない。身分証明書等を送ったかどうか、クレジットカードの登録をしたかどうかも確認するとよい。しかし、不当に高額なお金を請求する悪質な業者も増えているため、たとえ課金されている状況だとしても、支払い義務の有無がはっきりしない段階では、お金は支払わない、メールを受け取らない、受け取っても開かない、返信しないこと。
ポイント
出会い系サイト規制法における年齢確認は、児童を守るために事業者に課された義務であり、年齢確認がきちんと行われていれば児童は利用できないはずである。しかし、 占いサイトや懸賞サイトなど、無料のサービスをきっかけに、意図せず出会い系サイトに登録され、トラブルが深刻化してしまうこともある。こうした危ないサイトが存在するという知識を持ち、興味があっても近づかず、巧妙なメールにも反応しないように注意してほしい。
相談内容(2012年8月・青少年男子)
インターネット上で検索をしていて、ある画像を見つけた。そこには「この画像を1時間以内にほかの場所に貼り付けないと、恐ろしいことが起こる」というような文章が書かれてあった。どうしたらいいのか?
アドバイス
このような書き込みは悪質ないたずらであり、恐ろしいことは何も起きない。書かれていることは、読んだ人の不安をあおることを目的としたいたずらである。怖がって別の場所に貼り付けてはいけない。ほかの場所に貼り付けることによって、それを見たほかの人をまた怖がらせてしまうことになる。ほかの人がさらに別の場所に貼り付けてしまうと、その画像と文章がどんどん増え、怖い思いをする人が増えてしまう。迷惑行為に加担しないためにも、画像も文章も無視してあなたの所で止めてほしい。
ポイント
怖い画像や文章で読んだ人を怖がらせ、別の場所にさらに広めようとするのは迷惑行為である。いたずらの書き込みだと思わずに信じて不安を感じてしまう青少年は多いが、別の場所に広めることによって自分自身が迷惑行為をしてしまうということを理解する必要がある。このような画像や文章を見たら、ひとりで判断せずに周囲の大人に見てもらうことが大切である。大人は、対処方法とともに、インターネットを利用するうえでのルールとマナーを適切に指導できることが望ましい。
相談内容(2012年6月・青少年女子)
ケータイ小説サイトに出ていた広告から在宅ワークのサイトに入り、登録した。登録時に氏名、メールアドレス、電話番号を入力した。その後、電話があり住所、仕事ができる時間帯などを聞かれたが答えずに切った。パソコンでその運営会社の情報を調べると、詐欺サイトだという情報が多数見かり、怖くなった。住所を調べられないか不安。
アドバイス
インターネット上で、その運営会社の副業詐欺の被害情報を確認。すぐに気がついたのは幸いであり、サイトと関わらなければ心配ないと伝えた。メール、電話の受信拒否、心配であればアドレス変更で対処することを勧めた。サイトに伝えた個人情報から住所が特定される可能性は低いこと、この種の相談は多数寄せられていることを話すと安心したようだった。
ポイント
インターネットの世界では個人情報と呼ばれる氏名、メールアドレス、電話番号、住所等に高い価値があるとされている。従って個人情報を手に入れる目的で、いろいろな仕掛けが設けられているのを常に意識しなければならない。個人情報を入力する場面に出会ったら、慎重な姿勢が必要であり、自分だけで判断できない場合は必ず周囲の人に相談する習慣を持つべきであろう。
相談内容(2012年5月・青少年女子)
小説サイトで、続きが読みたい場合は登録をするとパスワードが発行されるようになっていた。パスワード発行のURLをクリックすると登録画面になり、名前とメールアドレスを入力したのだが、直後から、気持ち悪いメールがくるようになり、退会の手続きをしたら1カ月かかると返事があった。怖くなってメールアドレスを変更した。サイトの利用規約を見ると、18歳未満はメッセージのやり取りができないと書かかれており、そのサイトは出会い系のようである。利用していないが、ポイント制と書かれており、お金を払わなければいけないのかも心配である。
アドバイス
出会い系サイトは法律で18歳未満の利用を禁止しており、利用してはいけないこと、登録時に年齢確認もなかったようなので、正しく運営されていないサイトであることを説明。利用規約を読んでも、どのように料金を支払うのか書かれていないので、料金を支払うすべもなく、メールアドレスと氏名しか伝えておらず、メールアドレスを変更しているとのことなので、今後は無視をするようにと助言。退会などの問い合わせをすると、せっかく変更したアドレスをまた知らせることになるので連絡もとらないように、また今後は安易に個人情報を入力しないよう助言した。
ポイント
出会い系サイトへ近づかないように注意していても、そこへ誘導する仕掛けが潜んでいる事例。懸賞・着メロ・ケータイ小説・占いなど、登録は無料だからと思いメールアドレスを登録すると、途端に迷惑メールが大量に届く場合がある。トラブルにあわないために届いたメールは即刻削除に徹するのが大切である。さらに決して相手に連絡をとらないことも覚えておくとよい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。