相談事例

料金関係

相談内容(2020年5月・保護者・青少年男子)

子供が保護者のスマートフォンを使いゲームで遊んでいたが、画面上に出てくるコインが有料だと知らずに課金をしてしまったようだ。携帯電話の請求金額を見て初めて分かった。高額なので返金のためにどう対応すれば良いか。

アドバイス

民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められている。ただし法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースであるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。ゲームの利用履歴を印刷するなどして用意しておくと良い。

ポイント

「未成年者契約の取り消し」は、社会経験や法律知識が未熟な未成年者のための救済措置だが、インターネット上での課金の操作は、特に大人のスマートフォンが使われていると、未成年者の行為だと証明するのは簡単ではない。今回のトラブルを機に、ゲームで遊ぶ場合のルールを親子で話し合えると良い。保護者のスマートフォンであってもフィルタリングを利用するなど、トラブルから守る対策をしてほしい。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

保護者が普段使っているスマートフォンを子供が利用し、ゲームで数回課金をしていた。メールが届いて判明した。とても高額で驚いた。キャンセルすることはできるのか。

アドバイス

払い戻しが可能かどうか、公式ストアの説明に従って操作をしてほしい。公式ストア側での返金が難しいようであれば、消費生活センターへ相談することを勧める。相談の際には、子供が保護者のスマートフォンを使って無断で課金をしたこと、いつ何のゲームでいくら使ったのか等の詳細を伝えてほしい。また、未成年者契約の取り消しの適用が可能かについても相談することを勧める。

ポイント

子供による予期しない高額課金は、保護者や大人のスマートフォンを借りて利用しているときに起こるケースも多く見られる。大人のスマートフォンにはフィルタリングが利用されていないことも多く、クレジットカード情報が記録されていれば、決済も簡単にできてしまう。ゲームの利用年齢が子供の年齢に設定されていなければ、ゲーム会社が設定する課金上限の適用も難しくなる。このように、特に低年齢の子供に貸し出している家庭では、貸し出し方について家族で共有し、子供が安全に利用できるように対策をとることが大事である。

相談内容(2020年2月・保護者・青少年男子)

子供がオンラインゲームにお金を使っていた。課金ができないように管理していたのだが、端末にクレジットカード情報が残っていた。ゲーム会社やクレジットカード会社に交渉したが、消費生活センターに相談してほしいと言われている。

アドバイス

民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められており、今回の課金についても返金の交渉ができる可能性がある。しかし、どのような状況でも返金が可能ではなく、ゲームの設定、利用状況、クレジットカードの管理状況などに応じてケースバイケースである。消費生活センターにこれまでの経緯を詳しくお話して、今後の交渉方法を相談することを勧める。

ポイント

インターネット上では、未成年者がクレジットカードを使ったり、高額な課金をしていることを証明するのは容易ではない。これは現実世界での買い物との大きな違いだろう。保護者にできる対策の1つは、子供だけでは課金ができないようにフィルタリングや機能制限を利用することである。クレジットカード情報の管理、パスワードの扱いなどを定期的に見直しておくことも大切である。

相談内容(2020年1月・保護者・青少年男子)

保護者が知らないうちに子供がゲームで課金をしていた。携帯電話会社の明細をチェックしていると、あまりに高額だったので確認すると、キャリア決済で課金をしていたことがわかった。何とか支払いを取り消してもらう方法はないか。

アドバイス

未成年者契約の取り消しの法律があり、保護者の同意なしで行われた子供の契約、買い物は取り消すことができる。取り消しに応じてもらえるかどうかはケースバイケースなので、ゲームの運営会社との交渉に向けて消費生活センターに相談して支援してもらうことを勧める。準備として、課金の明細を揃えること、課金までの状況を明らかにしておくと良い。お子さんのゲームの利用状況や、保護者の管理状況なども正確に伝えてほしい。

ポイント

インターネット上では単純な操作で子供でも簡単に決済ができてしまう。大人は、子供が利用するスマートフォンやゲーム機などインターネットに接続する機器について理解し、安全に使うための対策を知っておく必要がある。未然防止のためには機械的な制限も大事であり、子供が使う端末には必ずフィルタリングを利用してほしい。

相談内容(2019年12月・保護者・青少年女子)

娘が保護者のスマートフォンでゲームで遊んでいて、キャリア決済で何万円も課金をしていたようだ。まったく知らず、娘もお金を使っているとは思っていなかった。携帯電話会社から、料金が高額になっているとの連絡があって知った。

アドバイス

民法では、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入を取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。適用されるかどうかはケースバイケースであり、保護者の承諾を得ていないこと、金額が子どもが通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどが判断材料になるようだ。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。

ポイント

子供が利用するスマートフォンには、保護者の所有物であっても必ずフィルタリングを利用してほしい。スマートフォンで利用できるアプリや機能を制限することにより、保護者が意図しない課金の防止にもつながる。ゲームで遊ぶための年齢も子供の正しい年齢に設定しておく必要がある。利用規約をよく読み、どこまでが無料でどこからどのような操作をすると料金が発生するのかについても親子で事前に確認しておくと良いだろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。