相談事例
料金関係
相談内容(2014年2月・青少年男子の保護者)
息子が携帯機器でゲームをしているのだが、オンラインストアから勝手にゲームアイテムを購入してしまい、1カ月の購入金額が数十万円に達していることがわかった。息子にも確認すると、「そんなに買ったとは思わなかった」と困惑しつつも認めた。課金できるようにしているのは親の責任であるし、クレジットカード決済のための暗証番号も管理不足だったと反省しているのだが、金額が大きくて困っている。オンラインストアには問い合わせをしたが、購入の取り消しはできないと言われた。クレジットカードは父親名義なので、父親からカード会社に連絡をとっている。
アドバイス
保護者側にも反省すべき点はたくさんあるとは思うので、落ち着いたら今回のことを振り返り、家族でよくお話をしていただきたいが、早急に解決したい支払いについては、アイテムを提供している会社とお話をする必要がある。保護者の同意なしに子どもが勝手に契約したのであれば、未成年者の契約の破棄が適用される可能性がある。交渉の余地があるかどうか、消費生活センターでは事例をたくさん扱っていると思うので、相談することを勧めた。
ポイント
IDやパスワード、クレジットカード番号など、一度登録してしまえば、機械側で記憶をしておくことで利便性があがる機能もある。しかし、青少年が利用するインターネットに接続できる機器においては、そのような機能を活用することで保護者の承認なく、課金や、買い物ができるので、決済は保護者が必ず行う、決済が終わったらデータを機械側に残さないなど注意が必要だろう。
相談内容(2013年8月・青少年の保護者)
子供が使うスマートフォンはパケット定額制の契約をしている。子供が祖父所有の携帯電話もそうだと思い使っていたようで 、今月使用・来月請求の通知が来たが、その金額が高額であった。どうにか ならないか。
アドバイス
契約している携帯電話会社や契約形態によっては、前月にさかのぼってパケット定額制を適用できるプランもあるようだ。例えば、ある電話会社は、契約回線あたり1回に限り、申込み前月から適用することができるとWebサイトに記載されている。まず利用している携帯電話会社へ問い合わせることを勧める。
ポイント
パケット通信料や契約形態のことを知らない子供が、いつも使っているスマートフォンと同じ感覚で使ってしまい、保護者はそのことに気づかず請求を受けて初めて知ったという事例である。インターネットに接続できる機器を子供に持たせる場合には、こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、はじめに家族で利用ルールをよく話し合っておく必要がある。利用料金は無料ではないこと、特にインターネットを使うと高額なパケット通信料金がかかる場合もあることを家族で理解しておくことが大事である。
相談内容(2012年9月・青少年男子)
携帯ゲームで遊んでいたら高額な料金請求がきた。母は消費者センターに相談している。電話で、自分で話すように言われた。払わなくてもいいようになるのか。
アドバイス
ゲームの中には、始めるときには無料であっても、アバターやアイテムを追加購入するとお金がかかるものも多くある。有料ゲームで遊んだお金や、アイテムの購入のために使ったお金は払う必要がある。しかし、未成年者が保護者の同意を得ないで結んだ契約は無効になるケースもある。すでに消費者センターに相談をされているので、そこでの判断を尊重して、それでも納得のできない回答であったとすれば別の手段を考えると良いだろう。
ポイント
無料と宣伝されていても、実際にはアイテムの購入や、ゲームの進行のために有料となるサービスもある。子供がこのようなトラブルに遭わないように、保護者もサイトの利用規約を確認し、利用ルールを守って使わせるなど事前の対策が大事である。最近は青少年向けには毎月の料金に上限を定めているサービスも多くあるが、家庭でも利用料金の上限を決めておくと良いだろう。子供がクレジットカード番号を勝手に入力しないよう、クレジットカードの管理にも注意してほしい。
相談内容(2012年4月・青少年男子の保護者)
携帯電話会社から高額の利用料金についての注意のハガキが届いた。子供に聞くと、学校でチェーンメールが流行っていて、友達等に転送はしていないが、メールに書かれていたURLをクリックして繋いでしまったとのこと。これは払わなければいけないのか。
アドバイス
電話会社からの請求であるから、利用の明細を取り寄せることを勧める。ネットの利用では、接続料とパケット料、サービス利用料があると説明。パケット定額制は未加入とのことなので、おそらくインターネットを利用している料金だろうと説明。同月内であれば、パケット定額制に後から加入すれば定額料金のみで間に合うこともあるようなので、支払い料金については携帯電話会社に問い合わせてほしいこと、このことをきっかけに、今後のネット利用についても良く話し合ってほしいこと、フィルタリングの加入も勧めた。
ポイント
インターネットを利用する場合には、通信時間に関係なくパケット通信料が発生することを知らないと、気がつかないまま利用料金が高額になってしまう可能性がある。携帯電話の複雑な料金体系も、こうしたトラブルの原因であろう。子供に携帯電話を持たせる際には、気付かないうちに利用しすぎるというトラブルを防ぐために、保護者が料金体系をきちんと把握し、家族で利用についてしっかり話し合うとともに、料金制限などのサービスを利用することも有効だろう。
相談内容(2012年3月・青少年男子の保護者)
息子が海外でのホームステイ中にレンタル携帯電話を利用し、主にネット代として数十万円の高額請求が来た。未成年に対してあまりに高額な請求はおかしいと交渉したところ減額された。しかしまだ納得できない。
アドバイス
携帯電話でインターネット接続をする場合、原則として通信時間単位ではなく、パケットの数で課金される。HPの閲覧や、携帯電話からのメール送受信などを利用するとパケット通信料金が発生する。海外での通信については、「海外パケット定額制」が携帯電話事業者で提供されており、手動にて、その通信事業者を設定する必要がある場合もある。高額な請求が来ているということは、パケット定額制の契約ではなかった、あるいは、通信事業者の設定を間違えたことが考えられる。法的には支払い義務が発生すると思われるが、減額後の金額の根拠については確認が必要である。料金の支払い妥当性については、携帯電話をレンタルした際の契約書を確認し、明細も確認したうえで、弁護士等に相談するのがよい。
ポイント
携帯電話を海外へ持ち出す場合、子供であっても大人であっても注意が必要である。着信だけでも料金が発生する等、その使い方で忘れてはいけないことを携帯電話会社に問い合わせて、必ずチェックしておく。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。







