相談事例

情報セキュリティ

相談内容(2023年1月・青少年男子の保護者)

子供の学校の友達が家に遊びに来てオンラインゲームをすることになっている。友達に自宅のWi-Fiを使わせても良いのか。また、Wi-Fiのパスワードを友達に教えても問題ないか。

アドバイス

子供が友達と一緒に自宅のインターネット環境を使うときには、家族の許可を得ることと、誰とどのような目的で使うのかをはっきりさせることをルールに決めておくと良い。Wi-Fiのパスワードは大切な情報なので保護者がしっかりと管理し、他人に安易に教えることは勧められない。子供自身に入力させるのでなく、保護者が操作してWi-Fi接続をした状態で端末を渡し、利用が終わったら端末からパスワード情報を削除したり、パスワードを変更するなどを徹底しておくとより安全である。

ポイント

インターネット接続は各家庭で契約しているものであり、家のドアの鍵と同じように、パスワードという鍵によって安全が守られている。 Wi-Fiの電波は届く範囲が限られるが、パスワードが第三者に知られてしまうことで、自宅のインターネットの「タダ乗り」や不正アクセスを許してしまうリスクにも繋がる。このためパスワードの扱いについても家庭でよく話し合いルールを決めておくのが良いだろう。

相談内容(2022年10月・青少年男子)

PCでアダルトサイトを見ていたら、アプリのダウンロードを促す画面と、料金が表示された。ダウンロードはせずに慌ててPCの電源を切った。これはウイルスに感染してしまったのだろうか。

アドバイス

一般的には、アプリのダウンロードをしておらずサイトを閲覧しただけであればウイルス感染の可能性は低いかもしれないが、ウイルスの種類は多岐にわたっているため100%安全とは言い切れなくなっている。不安であれば保護者にもお話ししてウイルス対策ソフトを利用してチェックすることを勧める。料金表示については、心当たりのない請求だとしたら架空請求だと考えてきっぱりと無視してほしい。

ポイント

ウイルスの検出や通知は、利用中の端末にウイルス対策ソフトやセキュリティサービスが導入されている場合に作動するのであり、インターネットを見ていた時にブラウザに突然表示される画面はウイルスではなく、偽りの情報であるケースも多い。このため画面表示に騙されないことが大事である。ウイルスの種類はたくさんあり、サイトを閲覧しただけで感染する事例も見られるようになった。 OSを常に最新状態に保つことや、不審なアプリはインストールしないこと、アダルトサイトなど怪しいサイトには近づかないことなどを日頃から心がけてほしい。

相談内容(2022年8月・青少年男子)

SNSに送られてきたリンクをクリックしたら怪しいサイトが開いた。そのサイトを訪れた際、クッキー(Cookie)の使用に同意をするかどうかを尋ねる画面が表示されたので同意した。サイトに個人情報などは入力していないが、このことで色々な情報が収集されないか不安になった。

アドバイス

個人情報を自分自身で入力しない限り、サイト側へ伝わることはないと考えられるが、サイトがどのような情報を収集するのかについては、プライバシーポリシーに記載されている内容をよく読んでみると良い。クッキー(Cookie)使用の同意をしたことで不安を感じるようであれば、利用しているブラウザでクッキー(Cookie)の消去をすることを勧める。詳しい方法についてはブラウザのヘルプページを参考にすると良い。

ポイント

クッキー(Cookie)とは、アクセスしたサイトに関する情報(アクセス日時など)が利用したブラウザやアプリに保存される仕組みである。たとえばSNSであればパスワードを毎回入力しなくてもログインができるなど便利なことも多い。どのような情報がサイト側へ伝わり、どのような用途に使われるのかは、サイトの利用規約やプライバシーポリシーをよく読む必要があり、心配なときには安易に同意をするのは避け、保護者にも見せて一緒に考えてもらってほしい。

相談内容(2022年6月・青少年女子の保護者)

子供にスマートフォンを購入したばかりだったが、メッセージアプリに迷惑メッセージがたくさん届くなど不審な出来事があった。端末を調べてもらった結果、不正なアプリをダウンロードしてしまいウイルス感染してしまったようだ。不正なアプリは削除して、今はもう元に戻った。今後、どのように対処していけば良いか。

アドバイス

インターネット上には悪意を持つ者がたくさんいるので、どんなに注意をしていてもウイルス感染を100%防ぐことは難しい。防ぎきれないものだと思ってインターネットやスマーフォンと付き合っていかなければいけない面もある。予防のためにはセキュリティアプリを利用すること、OSを常に最新状態に保つこと、不審なアプリはインストールしないなどが大切である。大人でも避けるのは難しいトラブルなので、お子さんがこれからも安心してスマートフォンやインターネットを利用できるように保護者が見守ってほしい。

ポイント

スマートフォンのウイルス感染は、一般的には不正なアプリをダウンロード/インストールしてしまうことが原因となるが、そのきっかけは、インターネット上で悪意のある広告をタップしたり、迷惑メールやSNSメッセージの本文に掲載されたURLリンクをタップしてしまうなどがある。なかには、アプリをインストールしていなくても、ウイルスが仕込まれているサイトにアクセスするだけで感染する事例もある。子供にスマートフォンを持たせている家庭では、このようなウイルス感染につながる行為や、予防のためのルールとマナーをよく話し合ってほしい。子供のスマートフォンの画面で見覚えのないアプリを見つけたら、アプリを削除するなど慎重に対応してほしい。

相談内容(2022年3月・青少年女子)

スマートフォンでインターネットを見ていたときに「ウイルスに感染した」という画面が出た。画面の内容は無視して何もせずに画面を閉じたが、見てしまうだけで個人情報が流出したりなどの影響はあるのか。自分でもインターネットで調べたところ、この表示は偽物だという情報が見つかった。大丈夫だろうか。

アドバイス

その場で画面を閉じたのは適切な対応である。実際はウイルスに感染していないのに、ウイルスに感染したとメッセージを出し脅すケースも考えられる。ただし、インターネット上には悪意のあるWebサイトも存在し、実際にウイルス感染してしまう被害も起きている。ウイルス対策ソフトなどを利用して端末に悪影響が出ていないか確認しておくことを勧める。

ポイント

ウイルス感染の警告は、利用中の端末に入っている正規のセキュリティ製品から通知されたものが本物であり、インターネットを見ているときにブラウザ画面に表示されるものは「偽警告」の可能性がある。偽警告は見た人の不安をあおる内容が書かれていたり、警告音を鳴らすものも見られる。偽警告の内容を信じてしまった結果、必要のないウイルス対策アプリをインストールさせられたり、有料サポート契約を結んでしまうなどのトラブルに発展してしまうので注意してほしい。不審なアプリをインストールしてしまったときには、アンインストールをして、正規のセキュリティ製品でのウイルスチェックをしておくと安心である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。