相談事例

個人情報関連

相談内容(2021年5月・青少年女子)

画像を使ってAI診断をするサイトで、友達や自分の画像を診断のためにサイトに送信してしまった。送信した画像がサイトの運営会社によって悪用されないか不安。

アドバイス

送信した画像が運営会社によってどのように使われるのかについては、一般的にサイトのプライバシーポリシーに詳しく説明されている。まずはしっかりと個人情報の取り扱いの説明を読み、疑問点があれば運営会社にお問い合わせをすることを勧める。仮に、送信した画像が意図しない使われ方をしたとしたら、そのときには削除依頼をするなどの対応を考えていくことになる。このような不安を抱えないためにも、どのようなサービスを利用するときにも個人情報は自分自身でしっかりと守ることを心がけてほしい。

ポイント

顔写真などを送信するとAIによる診断結果が得られるサービスが人気である。顔写真以外にも、名前や誕生日などで診断をするものもある。気軽に遊び感覚で利用されているが、気を付けたいことは、運営側に個人情報を送信している点である。個人情報が運営側によってどのような目的で収集され、どのように取り扱われるのか、規約をよく読み理解したうえで利用してほしい。

相談内容(2021年4月・青少年女子)

過去にSNSで繋がった複数の人と1対1でトークのやり取りをしていた。中には、顔写真を求められて送ったこともある。この出来事から、写真や自分の情報がインターネット上に拡散されたりしないか不安になった。ほかにもプライベートな情報を伝えてしまった人もいる。SNSから自分の個人情報が漏れてしまうことはあるか。すでにSNSのアカウントは削除した。

アドバイス

相手が誰であっても、渡してしまった情報がどのように使われるのかは相手次第であり、悪用を防ぐことも難しい。会話の流れの中で伝えた1つ1つの情報では個人を特定できなくても、それらを繋ぎ合わせることで個人を特定できることもある。アカウントを削除したとしても、相手に送ったメッセージなどは残っている可能性もある。今後、万が一情報漏れなどが起きたとしたらそのときの状況に応じて対処していくことになるだろう。

ポイント

SNSの普及によって個人情報を探しやすくなっており、誰かに自分の写真や情報を教えてしまうと、それらの情報を手掛かりに個人が特定される可能性もゼロではない。相手がインターネット上の知らない人だとしても、秘密を打ち明けたり、プライベートな情報を伝えることは心配事を増やす原因になってしまうため避けたほうが良い。一度でも相手に伝わった情報は取り戻すことが難しいことから、個人情報は自分自身でしっかりと守ることが大切である。

相談内容(2020年11月・青少年男子)

SNSに趣味の写真を載せているが、住所や個人情報がわかるものではない。それなのに知らない人から突然SNSのダイレクトメッセージが届き、「あなたの個人情報を特定しました」と書いてあった。別の人からのメッセージには家に行くと書かれていた。ダイレクトメッセージの相手のことはまったく心当たりがない。

アドバイス

SNSに載せている写真をもう一度見直してみて、個人情報が推測できるような投稿がないか確認することを勧める。誰が何の目的でメッセージを送ってきたのかはわからないが、知らない相手なのであれば返信はせずに無視しているのが良い。もしも不審を感じたり、知らない人が自宅を訪ねてくるようなことがあったら、警察に相談するなど実際に身を守る対応をしてほしい。

ポイント

SNSによって趣味や交友関係が広がる一方、常にリスクも潜んでいることを忘れないでほしい。1つ1つの写真や投稿に個人情報が含まれていなかったとしても、映り込んだ風景や複数の投稿をつなぎ合わせることで個人情報を推測されることもある。自分だけでなく家族や身近な人の安全のために十分に注意を払ってほしい。また、公開範囲は無闇に広げずに、見てもらいたい人だけが閲覧できるように設定しておくことも大事である。

相談内容(2020年9月・青少年男子)

匿名で会話ができるチャットに参加して自分の部屋が映っている写真を送ってしまった。住所が特定されないか心配になった。

アドバイス

部屋の様子から居住地を特定するのは困難と思われるが、学校の制服や、周囲の風景、建物、文字などから居住地をある程度特定されることはあり得る。また、デジタル機器で撮影した写真には撮影場所の位置情報(経度・緯度)を記録できる仕組みがある。このため自宅など撮影場所によっては、写真の取り扱いには十分に注意が必要である。個人情報が洩れる可能性について日頃から関心を持ち、注意を払う姿勢が大事である。

ポイント

デジタル写真を撮るときに端末のGPS(位置情報)がオンになっていると、撮影した日時や場所など、撮影に関する詳細情報が記録される。日時や場所はプライバシーにかかわる情報であるため、SNSに載せたり誰かに送信するときには注意してほしい。 SNSサービスによっては位置情報などが自動的に消去されるものもあるが、投稿するときには不要な情報は削除しておくと安心である。

相談内容(2020年6月・青少年女子)

娘がSNSのダイレクトメッセージで連絡がきた人に、顔は写っていないが自身の写真や動画を送っていた。ショッピングサイトから好きな商品を選んでプレゼントすると言われて気軽に送ってしまったようだ。プレゼントは届いていない。

アドバイス

相手に送った写真、動画、個人情報について再度よく確認してほしい。相手の手元から情報を確実に削除してもらうために、まず警察へ相談することを勧める。一方、民事で解決していく方法もあり、その場合は情報開示請求を通じて相手を探すことから始めることになる。対応には弁護士などの支援が必要になるかもしれない。もしも顔が写っていないようであれば、個人の特定までは至らないと考えてこのまま相手と関わらないのも1つの解決方法である。

ポイント

写真や動画に映っている情報から、個人の特定に至る例は多い。個人の特定につながる情報を一度送ってしまうと、それがインターネット上でどのように利用されるのかをコントロールすることも難しくなるため、知らない人に安易に渡すのは危険である。今回のような経験は、インターネット上には悪意を持った人がいることを家族で理解するきっかけになるかもしれない。同じことを繰り返さないために、また、相手に渡した個人情報を取り戻すために何ができるか、前向きなお話し合いができると良い。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。